2018年3月満月

3月2日午前9時53分、処女宮11度23分の満月です。
月は処女宮、太陽は双魚宮
その太陽と同じ双魚宮に、海王星、水星、金星がいます。
博愛的な満月ですね。
感情も思考も、「みんなのため」に動くことが、「自分の喜び」に返ってくるという感じ。
そして、白羊宮の天王星が太陽とセミスクエア、月とセスキコードレイトです。
これを見て思ったことがあります。
人のためにばかり動いていると自分が損をするのではないか。
自分が好きなことを我慢して周りが好きなことをするのは不公平ではないか。
そのようなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。
なるほど確かにそういうことも考えられるでしょう。
その考え方自体、否定はいたしません。
そして、この満月の時に、そこを少し調整してみると、もっとスムースな人間関係が築けそうだと思ったのです。
この日の星の並び方は、できるだけ多くの人々に愛を届けたいという気持ちの反映のようです。でも、それを少しひっくり返したいようなところから、天王星が様子をうかがっています。
この天王星は、天蝎宮木星とインコンジャクト。
木星は水星・金星とトライン、月とクインタイルです。
喜びや愛があふれるような星の配置ですが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」にもならないように思います。
人馬宮の火星が水星・金星とスクエアの位置にいて、いい具合にブレーキをかけてくれそうなのです。
なんでもそうですが、やりすぎというのはよろしくありません。
どんなに相手のためを思って、周りの人を大切にしようとして行う行動でも、自分自身が楽しいと思える範囲でなければならないのです。
行う行動そのものに自分自身の喜びが伴ってこそ、多くの人を喜ばせることができるのです。
気前良くなりすぎたら、立ち止まってみましょう。
この満月は、あなたがそこを調整するための力を与えてくれそうです。
どうか、我慢しないでね。
さて、そうはいっても、楽しんでばかりというわけにもいかないのが世の常です。
先ほどちらりと登場した木星と水星・金星のトラインですが、磨羯宮の冥王星とそれぞれセクスタイルで、小三角を作っています。
もし、あなたがとても意欲的に励んでいることがあるとしましょう。
それを見た周りの人々から、「そんなに頑張らなくていいよ」なんていうふうに言われることがあるかもしれません。
そこは、もちろん立ち止まってみるといいと思うのです。
しかし、それでもあなたがそれを行うことそのものが楽しくて、睡眠不足でも、肩が凝っても、口内炎ができていてもやめられないこと(特に勉強や作品作りなど)は、どこからでもエネルギーがわいてくるでしょうから、どうか体調にだけはご注意の上で、とことん腕を磨いてくださいませ。
さらに、昨年の終わりごろから、土星が磨羯宮に入っていますが、土星は忍耐、我慢、努力の星です。
それが、自分のホームにいて猛威を振るっているわけです。
わたくしは、「我慢する」というのが実に苦手な性分です。
しかし、それでも「努力する」ことはできるほうだと思います。
仕事にしても勉強にしても、「我慢」と思えば辛いけれど「努力」と思えば、未来に開く花をイメージできる気がしませんか?
今、厳しい状況にいらっしゃる方、しんどい思いをしていらっしゃる方、作年末からこの二ケ月余り、「なんでこんなにしんどいんやろ?」ということがあるという方は、そのことについて、じっくり向き合う時が来ているということです。
それは、家族かもしれませんし、友達かもしれません。
今、悩んで苦しんで努力していることが土星の仕業だとしたら、2020年の春ごろには一つの光が見えるでしょう。
その年の暮れには、一回りも二回りも成長したあなたが、新しい力を得て、前に進もうとしているに違いありません。
「時間」というのはどういう仕組みなのか、本当に謎だと思います。
しかし、時間がたつにつれて、人は成長しますし、傷は癒えます。
お顔のしわは増えるかもしれませんが、そのしわが魅力的になるかどうかは、その人の心の磨き方次第です。
「時間」もまた、土星の守備範囲です。
過去から、未来にかけて、あなたの成長を見守ってくれていると思えば、土星の力がとてもありがたく思えます。
ところでこの土星、この満月の時には木星セミスクエアです。
冥王星や、水星・金星と組んで大盤振る舞いをしている木星を、斜めから押さえてくれそうです。
「それ、ほんとうにあなたのためになるの?」
なんて言いそうです。
土星には、未来が見えているのだと思えば、ここは立ち止まっておきましょう。
火星があなたの欲を引き出してくれるように、土星はあなたの人生の時間を見つめさせてくれます。
火星も土星も、古くは凶星と言われました。
しかし、ご自分を大切になさるためには、厳しい視点も外してはならないと思います。
「良薬は口に苦し」
昔の人はうまく言ったものです。
どうか、ご自分の心と行動のバランスをうまくお取りになって、よい満月をお迎えくださいませ。