2017年9月満月

9月6日16時04分双魚宮13度53分の満月です。
月のすぐそばに海王星がいてコンジャンクションです。
たっぷりと、満ち満ちた感じの満月ですね。
夏太りだったりむくんだりしているという方は、ここら辺がピークではないでしょうか。
ここから次の新月に向けて、少しずつ引いていくかもしれません。(自分で自分を元気づけている)
さて、この月と海王星という二つの星は、もちろん処女宮の太陽とオポジションです。
さらに磨羯宮の冥王星セクスタイルで、この月・海王星冥王星が、それぞれ獅子宮の金星とインコンジャクトのヨードです。
冥王星、少しゆるいですけどね。
冥王星がゆるいからか、海王星が噛んでいるからか、根っこの金星が太陽とセミセクスタイルだからか、あまり窮屈な感じはないですね。
むしろ、「行くところが決まっている、やることが決まっている、他のことは考えない。」そんな潔さがあります。
もし、「そんなことはない、身動き取れずにどうしていいかわからないのだ」という方がいらっしゃいましたら、目を背けている最後の選択肢(そう、今脳裏をかすめたそれです。)を候補の対象に挙げてみられてはいかがでしょうか。
この満月の時に冥王星がいるのは12室。
12室というのは、隠しておきたいことやコンプレックス、生涯抱え続ける問題といった重いものを司るところです。
陽のあたらない、形も見えない、それでも存在する「何か」
そしてその中にキラリとしたものが生まれた瞬間、それは爆発的なエネルギーとして飛び出します。
それが、1室の司るあなたのアイデンティティーです。
あなたが本来のあなたとして前に進むためには、そのエネルギーの生まれる前の混沌をもう一度見つめなおさなければなりません。
その混沌からしか、本当のあなた自身は生まれてこないのです。
あなたの心の奥深くに眠る冥王星に、そっと声をかけてみましょう。
「わたしの最も恐れる、わたしだけの闇を見つめる力をください」と。
さて、この日の冥王星は、処女宮に入ったばかりの火星と、サインをまたいですぐそばにある獅子宮の水星、これらとセスキコードレイトです。
この二つの星は白羊宮の天王星とトラインですから、軽やかなスピード感ある推進力をくれると思います。
しかし、冥王星との関係もあり、手放しでその快適さを喜んでいるという感じにはならないようです。
それはあなた自身が、今こそ向き合うべき問題に気づいているということだと思われます。
本当に向き合うべき問題を隅に追いやり、幾重にも心の闇で包み込んで見えなくしていれば、表面上は静かです。
しかし、それは「そこにある」のです。
勇気を出して、見つめなおしてみましょう。
向き合ったからといって、あなたの前進のスピードは落ちたりしません。
引っ掛かりがあるからスピードが出ると思っておいたほうがいいですよね。
陸上競技だって、やみくもな靴を履くよりも、きちんとしたスパイクでピンの長さを調整したら、本来の記録が出るという話です。
セスキコードレイトやインコンジャクトといった「微妙な緊張や違和感」を生む角度は、トラインやセクスタイルのように安定感のある角度よりも、前進する力をくれることもあるのです。
違和感を見つけることで、それをそのまま意外性として生かしたり、解消して親和力を増したり、いろいろな発展が見込まれるのかもしれませんね。
この満月では、もう一つ、太陽と天王星がセスキコードレイトで結ばれています。
そしてこの天王星は、月とはセミスクエアです。
すいすいと進んでいく間にも、あなたの心の奥の何かが「ちょっと、ちょっと」と呼び掛けてきます。
その呼びかけに気づいたら、あなたの、あなたを含むごく近くの人や物事に、どうかよく注意を払ってください。
この天王星は3室にあって、9室にある天秤宮木星オポジションです。
よく、山や神社に行くと見る光景ですが、大木に手を当てたり抱きついたりして「エネルギーを感じる!」と言っている人がいたりします。
もちろん、大きなエネルギーを感じることができるでしょう。
そこで大きなエネルギーを感じるのなら、毎朝の通勤途中の道路わきの並木はどうでしょうか。
隣のおじさんが水を撒いている植木や、アスファルトと縁石の隙間から生えている草はどうでしょうか。
その身近な草木のエネルギーをきちんと感じ取れるようになった時、ご神木やお山の大木のエネルギーもまた、より大きく素晴らしいものに感じられるはずです。
足元の、日々接しているごく身近な物事が、深遠な思想への足掛かりになるということを、3室と9室の星の関係を見ると思い出します。
というわけで、9室の木星ですが、人馬宮土星獅子宮ドラゴンヘッドと、そのそばの水星に、それぞれセクスタイルです。ドラゴンヘッド・水星と土星はトライン。
小三角ができています。
あなたのごく近い身の回りの事柄に注意を向けることで、より深い物事や広い人間関係を円滑にすることができそうです。
遠い目標ばかり見ていても、前には進めないということです。
たぶん、この満月の時に、あなたの選べる道はそう多くはないでしょう。
ひょっとしたら、たった一つかもしれません。
しかも目的地ははるか遠く、先の景色は茫洋としているかもしれません。
けれど、あなたが踏み出すその一歩が、目的地までの道を作るのです。
その、小さな一歩をおろそかにせず、しっかりと力を込めて踏みしめてください。
この満月が、あなたがあなたであるための大きな力になりますように。