2016年12月満月

12月14日午前9時07分、双児宮22度26分の満月です。
おしゃべりな双児宮の満月は、隠していたことをこっそり誰かに教えたり、探していた秘密のお手紙を見つけ出したりと、少し人騒がせな動きがありそうです。
そうはいっても、それほど悪いことではないかもしれません。
太陽のそばには土星がいて、満月を調停する形で天秤宮木星がいて、その木星の真向いには白羊宮の天王星が、これも太陽と月を調停しています。したがって、月と木星、太陽・土星天王星がそれぞれトライン、太陽・土星木星、月と天王星セクスタイルという、ミスティックレクタングルができています。
これはチャートの中に四角形を作り出すのですが、正方形で完全に同じ力で引き合うグランドクロスと違って、トラインやセクスタイルというやさしいアスペクトを含んだ長方形になります。そのため、オポジションによる強い緊張感の中でも、いっぱいいっぱいにならずに次の手を考えて出せるような感じなのです。
さて、このミスティックレクタングルを構成している要素の中の一つが木星天王星オポジションなのですが、ここに磨羯宮の冥王星と水星がスクエアで接触し、Tスクエアを作ります。
これは直角二等辺三角形で、なかなかパンチの効いた形です。
物事をひっくり返したり大きく動かしたりするのに適しています。
その直角の頂点が冥王星と水星です。
水星は満月の起こる双児宮の家主さん。
満月がおしゃべりになるわけです。
大きな力のあるメッセージを満月から受け取ることができるとも考えられますし、黙っているべきことでも心が騒いでついうっかり口に出してしまうとも考えられます。
あるいはそれらの逆で、あなた自身が誰かに大きなメッセージを送り出すことも考えられますし、今まで知らずに来たことが誰かのおしゃべりで知らされるということもあるかもしれません。
すべてがひっくり返りそうな大きな衝撃が走るように思えますが、そこがミスティックレクタングルがらみの強いところで、打つ手はあなたの手の内にあります。
ところが、もしあなたが問題の本質を見誤った場合、ことは面倒くさい摩擦を引き起こすもののように見えます。
というのも、満月のオポジションに対して太陽とセミスクエア、月とセスキコードレイトの位置に、宝瓶宮の金星がいます。
この金星は処女宮ドラゴンヘッドとはインコンジャクト、その真向いの海王星とはセミセクスタイルです。
トラブルというほどではありませんし、大きな問題ではなさそうですが、身近な女性の存在、あるいはあなたの中の女性的な視点がことを面倒に見せる可能性があります。
これは、ただ面倒に見せているだけだと考えてもよいかもしれません。
大きな心を持ってください。
視点をぐっと後ろへ引き、物事の全景をきちんと見てください。
懐を広くすればするほど、大きく受け入れれば受け入れるほど、トラブルに見える「それ」は、ちょっとわがままなかわいい女の子に見えてきます。
そうなれば、微笑みながら眺めていてもいいですし、抱っこしてお散歩してもいいでしょう。
ここは、あなたの大きさの見せ所なのです。
あわてず騒がず、まずはゆっくりとお腹で呼吸をして、静かに一歩さがってみましょう。
見える景色は必ず変わります。
さて、同じ宝瓶宮には火星がいて、この火星は件のミスティックレクタングルとは別の方向から満月を調停しています。
これグランドセクスタイルじゃないか!
と思っていたら、獅子宮が一点欠けるんですね。
ここに星が入ると、全体的に星がバランスよすぎる配置になり、逃げ場がなくなる感があるような気がします。それでもかなりセクスタイルがたくさんありますので、微妙に窮屈な感じ、打つ手がない感じを持たれる方も多いかもしれません。
いえいえ、大丈夫。
打つ手はあなたの手の内に。
「いつものパターン」は、こういう場合に強いのです。
ただ、実はそこから抜け出したいのに!という方にはすこし辛いかもしれません。
けれど、試してみる価値はあるかもしれませんよ。
やっているうちに何かに当たるかもしれません。
動かなければとても楽なセクスタイルですが、動けば幸運度が増す配置でもあります。
そういえば、12月14日は討ち入りでしたね。
旧暦なので時季はずれますが、わたくしくらいの年配だと、ついつい思い浮かべます。
やはり、ぬるま湯で楽をするより、立ち上がりましょうか。
よい満月をお過ごしください。