2016年9月満月

9月17日午前4時06分、双魚宮24度20分の満月です。
月蝕でもありますし、なかなか強力な満月です。
太陽は処女宮、月は双魚宮、そこに人馬宮の火星が絡んでTスクエアを形成します。太陽と同じ処女宮ドラゴンヘッド、月と同じ双魚宮海王星、さらに火星と同じ人馬宮土星で、ここにもTスクエアです。
満月のTスクエアのほうは火星が絡んでいますので、いわゆる「癇に障る」という種類の出来事があるかもしれません。
もう一方のTスクエアは土星が絡みます。
同じ出来事か別の出来事か、それに対する我慢を強いられるという感じになるのかもしれません。
ざっくり考えてみますと、ご自身の在り方そのものにかかわることや、日ごろのパートナーの行動についても、いつものことにもかかわらず、やたら目につくとかイライラするとかいう感じになりやすいようですね。
これは悪いことが起こるというのではありません。出来事の種類は別に普通で、しかも毎日あることなのですが、それに対する反応がそうなりやすいということです。
このあたりは満月と火星のTスクエアの仕事です。
すると、こんどは土星の力を借りて我慢してみようと思われるかもしれません。しかし、我慢するだけが土星の仕事ではありません。
それだけで土星にお願いするのはもったいない。
そこでまず、気持ちを楽にするために、少し意識をご自分の後ろへもっていってみてください。
振り返るのではありません。頭の向きはそのままに、意識だけを後ろへもっていくのです。
だいたい人間は頭の前のほうで物事を考えています。
昨日テレビで、「座禅の時に考え事をしていると前かがみになる」と、お坊さんがおっしゃっているのを聞きました。
「考え」というものに集中すると、意識が「前へ前へ」となるのでしょうか。
その意識、視点のようなものを、頭の前から、頭の後ろ側に移します。ちょうど、自分の後頭部を見る感じです。
(感じです。肉眼では見えません。)
そしてさらに、一歩後ろに遠ざかります。
意識を後ろに持っていくことで、視野の中に自分も収まりますし、あなたに向き合っている人の背景も広く見渡せます。
つまり、あなたに提示された問題の全体感がつかめるのです。
ここで初めて土星の登場です。今回ならば、ドラゴンヘッド・テイルと海王星オポジション土星の絡むTスクエアの登場ですね。
一歩後ろから眺めたときの問題の全体感は、あなたが頭の前で考え、見つめていた時とはまるで異なる様相を呈しているかもしれません。
そこからは、あなたの在り方、相手の在り方を客観的にとらえることもできますし、相手の背景も、今まで見ていた内容とは違うふうに見えるでしょう。さらに、あなた自身を取り巻く別の物事も目に入るかもしれません。
何しろ、あなた自身の背景の一部がきちんと目に入ります。そしてそれだけでなく、背景の中にいるあなた自身の姿をとらえることさえできるのです。
人間関係の中に起こる多くの問題は、たいていが関わる個々人が自分の考えに固執していることが原因で起こります。
一度自分の考えから離れて、問題全体、関わる人全体を持つ目を持ちさえすれば、問題の解決法も見つかりやすくなりますし、もっとうまくいけば、問題自体が存在しないということを発見することもあります。
「意識を後ろへ」
というのを、ぜひ試してみてください。
な~んてことを言いますと、
「それって、私だけがそうしても、相手も同じようにしないとダメなんじゃないの?」
「そもそも問題は相手にあるのに、どうして私が視点を変えないといけないの?」
というご質問を頂戴することが多々あります。
もちろん、ここですでにお気づきの方もいらっしゃるでしょう。
そうです。意識を後ろに持っていくと、このご質問自体が無効になるのです。
そもそも問題は、その「自分ではなく相手の行動に問題がある」という考え自体にあるのです。
なぜなら、相手がどういう態度でいても、どういう行動を起こしたとしても、それをどうとらえ、どのように対応するかは自分自身の問題だからです。
相手の考えや行動を軽くとらえてしまい、きちんとした対応を怠ることで大きな問題に発展することもありますし、逆に深刻にとらえすぎて、余分な心配事を抱えることもあります。
相手の考えも行動も、相手のものです。あなたが考えたりとらえたりすることでどうにかなるものではありません。
むしろそこからいったん離れて、視点を後ろに引いて、相手とあなたを含む全体像を確認してから、ご自分自身のなすべきことをなさってください。
相手に直接働きかけるよりも有効な手段が見つかるかもしれませんよ。
この満月の時は、そのような考え方、動き方にシフトしていく大きなチャンスになるでしょう。
いろいろな問題が、それだけで解決していくはずです。ぜひ、チャレンジなさってください。
さて、Tスクエア二つでずいぶん長くなりました。
そのほかの星を見てみましょう。
天秤宮の金星と白羊宮の天王星というオポジションがあり、金星は件の火星とセミスクエアです。
つまり火星は天王星とトラインなので、火星がこのオポジションを調停しています。
前述のTスクエアで「癇に障る」という気持ちを起こす火星の怒りのエネルギーは、また、あなたの持つべき宝を豊かにする力にもなるのです。対人関係でイライラするより、それはそこに置いておいて、あなたがご自身で得て所有する様々な宝と、ご先祖様から受け継いだ豊かな宝を大切に磨き上げ、統一していくエネルギーとして、その力を使いましょう。
その時そのエネルギーは、「怒り」という名ではなく「情熱」という名で呼ばれます。
また、磨羯宮にある冥王星が、件のドラゴンヘッドとそのそばにある水星とトラインを作ります。あなたが持って生まれた魂の受信装置が大きく反応して、あなたの喜びを増幅するような、あるいは、新しい喜びを発見するような電波をキャッチしますよ。
週明けからお彼岸に入りますので、ぜひ、この機会にお墓参りをしたりして、ご先祖様に感謝の気持ちを届けましょう。
きっと、受信装置のメンテナンスにもなりますよ。
楽しみですね。
さて、ここまでなぜか登場していない木星ですが、目立ったアスペクトを形成していません。ほかの星の影響を受けず、のびのびしている感じでしょうか。
先日天秤宮に移ったばかりで、この満月の時は2室にいます。金星も2室ですから、お小遣いの使い過ぎには要注意ですが、働いた分だけしっかりお給料も見込めると思われます。臨時収入のある方もいらっしゃるでしょう。
秋の連休でいろいろ出費もあると思われますが、どうか計画的に。(自戒)
それと自由な木星が猛威を振るわないように、食べすぎには注意です。2室は所有物について語る部屋です。ご自分の体もまた大切な所有物です。木星が猛威を振るうとなると…。(汗)
体重を増やして体力をつけたいと思っていらっしゃる方には朗報ですね。
この機会にしっかり栄養補給をどうぞ。
さて、なんだか今回はずいぶん長くなってしまいました。
やりたい放題のわたくしです。(これは星のせいにしよう)
どうかお許しくださいませ。
では、皆様、素敵な満月をお迎えくださいね。