2016年7月満月

7月20日午前7時58分磨羯宮27度40分の満月です。
一所懸命歩いてお山のてっぺんに立ったら、頂上の面積が狭すぎて半歩も足を踏み出せない、そんな満月のようです。
全体的に緊張が高いようですね。
ビシバシとはじけるような刺激的な緊張があちらとこちらで起き、そのはざまですり合わせなければならないような微妙な違和感――このまま無視してもいいんだけれど、できれば解決しておきたいという微妙な違和感が、そこここに漂います。
「あちらを立てればこちらが立たず」というのではありません。両方立てることは可能です。
あなたの心のざわめきが、それを許せばいいだけです。
その違和感の舞台は、満月が象徴する出来事に関連して起こりそうです。
この満月、磨羯宮の月は5室。11室で巨蟹宮の月に支えられています。
それは、みんなで準備万端整えてきた楽しい企画に、ちょっと斜めから横やりが入るという感じで起こりそうです。
斜めから横やりって変な言い回しですね。
しかしこの横やり、確かにピシッと横から邪魔してくるものではないのです。
仕事でも遊びでも、仲間で頑張ってきたことがあれば少し注意しておきましょう。
というのも、この満月のオポジションを対角線に、微妙な長方形が作られるからです。
太陽から見ればセミスクエア、月から見ればセスキコードレイトの位置。それは1室で、処女宮ドラゴンヘッドです。すぐそばに木星もありますが、この木星はどの星ともタイトなアスペクトを組んでいません。それだけにちょっと野放しな気がします。なんでも広げればいいというものでもありませんから、様子を見ながら動くといいですね。
さてそのドラゴンヘッドの真向いには、太陽とセスキコードレイト、月とセミスクエアの位置になる、双魚宮海王星があります。これは7室です。
グループの中の小さな敵対関係、エゴとエゴのぶつかり合い、それらを助長する無駄な想像力が渦巻いているようです。
一歩引いて視野を広げれば大した問題にもならないことを、中にいたままで自分の視点にこだわり、自分の視野が世界のすべてのように思い込むことから生まれる軋轢が、比較的小さなコミュニティの中で生まれます。
対人関係を語る部屋の海王星は4室で人馬宮土星とスクエアです。内々の、もしかしたら家族や親せきのような小さな社会で、誰かに我慢を強いるようなことが勃発するかもしれません。この土星には、8室で白羊宮の天王星がセスキコードレイトですから、遺産に関係した出来事かもしれませんし、何かの受け渡し、譲り渡しに関することかもしれません。お仕事関係なら、引継ぎに関することになるでしょう。
さらに、3室で天蝎宮の火星がこの天王星にインコンジャクトですから、遺産に関してのことなら、兄弟姉妹との話し合いも緊張度が増すかもしれません。
しかし、この火星はドラゴンヘッドとはクインタイル、太陽とはトラインです。同じ親から、同じ御先祖様から一緒にまもられている兄弟姉妹は、決してあなたの本当の敵ではありません。お互いの根っこを、よく理解しあうようにすれば、より深く良い話し合いができるでしょう。
他の家族、親せき、その他の身近な人々の間はどうでしょう。
土星天王星海王星とは緊張感のあるアスペクトですが、12室で獅子宮にある水星と金星とは、トラインの関係です。この水星と金星はコンジャンクションで、ドラゴンヘッドとはセミセクスタイル海王星とはインコンジャクトです。
きちんと問題に向き合い、自分の視野を広くし、正しく譲歩する姿勢を持てば、必ずやあなたの心の底から湧き出る愛と知恵が、あなたを助けてくれるでしょう。
しかし、水星、金星と海王星とのインコンジャクトは、視野の狭い迂闊な物言いによる対人関係のつまらない誤解を増幅するもとになりそうです。これはこの満月に限ったことではありませんが、特にこの時期はそういうことが起こりやすいということを知っておいたほうがよいでしょう。
獅子身中の虫という言葉があります。
浮かれていると、仲間内の誰かに足をすくわれるということがあります。
しかし、疑心暗鬼に陥ることはありません。エゴを捨て、物事がスムースに進むように、一歩引いて見守っていくことが大切だと思います。
月と同じ5室、磨羯宮には冥王星があります。これは土星セミクインタイル、ドラゴンヘッドとトラインです。
もしあなたが、責任感や義務感のようなもので動いているという思いがあれば、ちょっと立ち止まってみてください。
あなたのしていることは、あなたの好きなことではないのですか?
あなたは、ご自分の喜びのために、今のその活動に取り組んでいるのではありませんか?
だったらもう一度、ご自分の話し方や態度に気を付けてみましょう。あなたの心からの愛がそこに顕れていますか?
責任感や義務感という鎧が守るのは、あなたのエゴだけです。
そんなものは早々に脱ぎ捨てて、愛のあふれる心のままにふるまってみましょう。
そのために、野放しの木星の力も少し借りましょうか。エゴを捨てるのは、ちょっとした冒険になりそうですから。
どうか、豊かな満月の恵みがあなたの上にありますように。