2016年7月新月

7月4日20時02分、巨蟹宮12度54分の新月です。
太陽・月・水星・金星、4つの星が巨蟹宮に集まっていて、全体の雰囲気が、皆様それぞれの家や地元といったものに心を集中するような感じになりそうです。
しかも、この4つの星は6室で、12室にある磨羯宮の冥王星と真向いになりますから、それはもう、あなたにとっては運命的ともいえる、実家のご用事とか、お母様やお姑様のお世話とか、そういうことに心を注ぐことになりそうです。
ちなみにこの新月の図では、家庭や母を表す4室には惑星は入っていません。しかし、カスプが金牛宮にあり、金牛宮の支配星が金星ですから、金星の位置関係で家庭のことを見ることになりますから、このままお話を進めます。
そんなわけで、新月・水星・金星、さらに冥王星の位置関係から考えますと、感じとしては、若い人が家の守り主をお世話するような感じに思われます。
現実的にお母様やお姑様のお世話をなさっていらっしゃる方は、この時期、義務や役割ということではなく、心からお世話したいという気持ちでお世話できることになります。喜んでいただけることも自然にわかるようになり、お互いに感謝の気持ちで過ごすことができるでしょう。
さて、この巨蟹宮と磨羯宮のオポジションを向い同士で調停している二つの星があります。2室にある双魚宮海王星と、8室にある処女宮木星です。木星のそばにはドラゴンヘッドがありますから、必然的に海王星のそばにはドラゴンテイルがあることになります。二つの星と、二つの感受点の組み合わせが向かい合わせと見れば、新月冥王星が、それぞれを調停している形にもなります。
この、オポジションとトラインとセクスタイルによる組み合わせの長方形は、ミスティックレクタングルといい、緊張感のあるテンションをお互いにかけつつも、安定と調和を図る、若干ややこしそうなアスペクトです。
先ほど、ご家族のお世話ということを書きました。すでにそういう形になっているというご家庭の場合、これまでと同様、あるいはそれ以上に細やかに日々のお世話が進むでしょう。
しかしもし、あなたが何らかの理由でそういったお世話をしたくない、物理的にできない、そういう状況にいらっしゃるなら、否が応でもその立場に立たなくてはならない事が起こることも考えられます。
お仕事やその他のことで、現実的にはあなたがご家族のお世話をするのが難しいようでも、自然に任せていれば、何らかの形でことはうまく運びます。
抵抗してもいいことはありません。ご家族のことから逃げることはできませんから、抵抗すればするほど、心の不満が行き場を失うでしょう。成り行きに任せ、何らかの形でご家族のお世話をなさるように行動なさってください。そしてそこに楽しみを見出すと、新しいご自分の発見にもつながります。思い切って動いてみましょう。
そうはいっても実家に帰るには先立つものが…、確かにここを引き上げて親と同居しようとは思っているけど…、という方は、今一度、よくご検討なさってはいかがでしょう。
拡大の星、海王星が2室に、木星が8室にあります。
確かに出入りは激しくなるかもしれませんが、このことに関して言えば、経済的にも助け船が出るでしょう。
ご家族で、よく話し合ってみられると、よい動きにつながります。
さて、そういった動きを進めれば、当然お仕事や周囲の人間関係に影響が出ます。
少なくともあなたが心を傾けるのは、家、実家、ご家族というところですから、当然、ご兄弟との関係も気になるでしょう。兄弟関係を語る3室には、白羊宮の天王星がいます。ご兄弟との協力は面倒くさいですか?もしそうお考えなら、考え方を変えてみてください。今までと立ち位置を逆にするのもよいかもしれません。
今まで担ってきた役割をお互いに引継ぎあってみると、ご兄弟の、今まで見えなかった素晴らしい面に気づくかもしれません。
そのことで、あなたがこれまで負ってきた責任がふと軽くなり、互いにより敬意をもってご家族のために団結することができるでしょう。
ただこの時期、楽しい友達との交流だけは、少しお休みのようです。むしろ、共に叱咤激励しつつ挑戦しあうような関係になっていくでしょう。それもあなたにとっては素晴らしい学びになるはずです。
受け入れることで、必ず世界が広がります。
さて、次はお仕事について。なんといっても、人間、働かなくては食べていけませんし、いくら大切なご家族を思っての行動であっても、お仕事や将来の夢を犠牲にする必要はありません。
そこで職業に関することを語る10室を見ますと、ここには天蝎宮の火星がいます。天蝎宮は、火星の故郷。火星は、ここでは胸の奥に隠した激しい炎のような仕事をします。
たとえご家族のことを中心に考えたとしても、あなたは決してご自分の目標を忘れたりはしないでしょう。この火星は6室の金星とトラインで、あなたは目標を実現し、キャリアを築くために、たとえ縁の下の力持ちのように見える労働をも愛し、力を注いで努力を続けるでしょう。
少し視点を変えれば、ご家族のために地味な努力をすることで、将来の目標に、より近づくような形になる可能性もあります。
今の努力はこれからの輝かしい未来のためのものです。せっかくですから努力そのものを楽しんでしまいましょう。
さて、これらのことがらがまるまる当てはまるという方もいらっしゃると思いますし、そうではない方もいらっしゃると思います。これらの内容を象徴的な意味としてとらえた場合、お読みくださっている方の別な事柄が当てはまるかもしれませんが、そこは皆様のお力をお借りして、それぞれにご解釈いただければ幸いです。
どうか皆様、新月の素晴らしい恵みを、思う存分お受け取りください。