2016年5月満月

5月22日午前6時16分、人馬宮1度14分の満月です。
木星がこの前の新月ののちに順行に戻り、水星がこの日の夜に順行に戻り、あれこれと思うようにいかなかったという方々は、この満月を境に少しばかり動きが出てきそうな気がします。
人馬宮での満月ですから、より高く、より大きな前進を目指したいところです。
この満月はまた、逆行中の火星とコンジャンクション。さらに向かいにいる双児宮の太陽のすぐそばに、金牛宮の金星がいます。
また、このオポジションとは別に、処女宮木星と、双魚宮海王星オポジションがあり、月と同じ人馬宮にはそれらとスクエアの位置にあって、Tスクエアを作る土星がいます。
陰陽の力が拮抗して働くようなことがあるのでしょうか。または、相反するエネルギーが互いを助け合い、一つの大きなエネルギーとなって、あなたの力になるのでしょうか。
あなたの周りの、またはあなたの中の、向き合う力、引き合う力に注意してみてください。
よく注意することで、今のあなたが一皮むけた新しい存在になるヒントが見つかるかもしれません。
そして、これらのオポジションやTスクエアのほかに、金牛宮の水星、処女宮木星、磨羯宮の冥王星によるグランドトラインもあり、どんなに変化しても変わらないもの、いえ、それがあるからこそ安定して変化ができる、その基盤のようなものがあることをうかがわせます。
だいたい、変化というものは、いくら「変わる」といったところで、グレゴール・ザムザのように朝起きたら虫になっていたとか、そんなふうになるわけではありません。
真の変化は、外から見ても、さほど変わったりするものではありません。むしろ他者からの評価などは、せいぜい、快活になったとか、声が大きくなったとか、その程度でしょう。そしてまた、その程度の評価でも、当人にとっては評価として十分ですが、さらに言えば、評価など必要がないというのが本当のところです。
なぜなら、当の本人自身は、他者の評価など全く必要がないほど、大変な変化を感じているからです。
さらに、どんな大きな変化も、基本となる自分自身は、決して変わったりするものではないのです。
では、「変わる」とは、いったい何なのか。
それは、本来の自分を見つけることだと、わたくしは思っています。
そしてさらに、その見つけた本来の自分を、自分自身で認めることだと思います。
自分で自分を認めていたら、他者から認められることなど、必要としません。
周りの人からどのような評価を受けるかなんて、実際あまり意味のないことです。
しかし残念なことに、この世の中は他者の評価を潜り抜けなければ、社会の中で生きていけないのも確かです。
重要なのは、社会の中で生き抜くために受ける他者からの評価が、あくまでも自分に対する評価ではなく、自分の示した何らかの能力に対する評価に過ぎないと知っておくことです。
ですから、ご自分の成績や成果について、褒められてもけなされても、それほど喜ぶことでも悲しむことでもないのです。
それよりも、その成績や成果に、ご自分自身がどのように認めているかということに着目なさったほうがよろしいかと思います。
往々にしてわたくしたちは、自分の成績や成果そのものよりも、その成績や成果を評価する他者の言葉を気にすることが多いようです。
しかし、他者の評価は「気にする」ものではなく、「参考にして学ぶもの」であるべきです。
そして、ご自分の成果や成績そのものも、「気にする」ものではなく、「現状を把握する」ものと考えたほうがよりご自分の力を増すことにつながるのではないかと思われます。
そして把握した自分の現状の中から、きらりと光るご自分の本質を見つけ出してみてください。今はたぶん、先ほど書いたように二つの相反する力の動きにかくされているのかもしれません。または、あなた自身の本質が既にもっている、相反する性質がその存在を明らかにしてくれるかもしれません。そのあたりのことは、あなたご自身が一番よくご存じのはず。どうか、しっかりと見つめなおしてみてくださいね。
どうか、他からの言葉にふりまわされず、成績や成果の如何を気にしすぎず、まっすぐにご自分自身を見つめ、現状がどうあれ、そこに光るあなたの本質を、あなた自身が見つけて、認めていってください。
どうか、よい満月をお過ごしくださいませ。