2016年2月満月

2月23日午前3時21分、処女宮3度34分の満月です。
もうこんな時期なんですね。
処女宮の満月といえば、太陽は双魚宮
この太陽のすぐそばに海王星がいて、豊かに水をたたえていっぱいになった器を想像させます。この太陽と海王星は少しゆるめのコンジャンクション。太陽を真ん中にして、それぞれセミスクエアの関係で白羊宮の天王星、磨羯宮の冥王星があります。これらの星は、満月とはセスキコードレイトです。
豊かに水をたたえた器も、表面張力に頼ってパツンパツンである場合、その水がこぼれてしまうことがあります。
この満月の豊かさは、そういう緊張感を伴ったものになりそうです。
とはいえ、緊張感がずっと続くというわけでもなさそうです。
というのも、太陽を真ん中にした天王星冥王星はタイトなスクエアです。何かのはずみでぱちんとはじけてこぼれてしまうかもしれません。
「こぼれたらあかんやん!」と思われますか?
いいんですよ、こぼれても。いえ、こぼれたほうがむしろいいかもしれません。
耐えきれないほどの荷物を負って一歩も動くことができないよりも、いらない荷物をその場に落っことして、少しでも身軽になって歩くほうが、目標に近づくじゃありませんか。
でも、あれも大切、これも大切。どれを捨てていいのかなんてわかりませんよね。
大丈夫。
先ほども書きましたように、何かのはずみでぱちんとはじけます。その時に取りこぼしたものは、どうか後追いせずに捨ててください。
きっと、本当に必要なものだけが残ります。
それは、これまで長い間大切に大切にしてきたものかもしれませんし、逆に、そういう長く大切にしてきたものほどあっという間にこぼれて、さっき拾ったばかりの何の役に立つかわからない木切れなんかが残るのかもしれません。
なんにせよ、あまり追いかけないことです。
ここでこぼれるものは、追いかけても戻ってくるものではないのです。
心配しなくても、ここでカギを握る天王星は、天蝎宮の火星や宝瓶宮の金星、水星と良い角度を作っています。ちゃんとアドバイスをくれる人もいるし、自分自身でもわかりやすいひらめきがあるでしょう。それなりに決断ができると思います。
しかし、先ほどから書いていますとおり、ぱちんとはじけたときには、いらないものがこぼれて落ちるのです。決して、ぱちんとはじけて大きく広がるなどということはないと思ってください。木星処女宮ドラゴンヘッドコンジャンクションですが、これらは天王星とインコンジャクト、金星とセスキコードレイト、豊かに広がるという言葉にはつながらないでしょう。
また、この木星ドラゴンヘッドですが、火星とセクスタイル冥王星とトラインでもあります。さらにこの冥王星人馬宮土星セミセクスタイル人馬宮土星天王星とトラインという形をとっています。もし、何らかの形で広がりを見せ、大きく育つものがあるとすれば、今はまだその姿を見せるということはないでしょう。
この満月がきっかけで大きくはじけて育つというものがあるとすれば、それはまだあなたの目には見えませんし、探る必要もありません。
それが何かが気になるという方も多いでしょう。
特に、今いろんなことがあってパッとしない、運気の上がるのはいつか、そういった思いをお持ちになりながらこのブログをご覧くださっている方は、ぜひともそれをお知りになりたいでしょう。
しかし、件の星の配置を考えてみますと、それはそう簡単に見えるものでもなさそうですし、探らないほうがよいのではないかと思います。
わたくしはユリの花が好きで、ベランダのプランターで何株か育てています。
初めて球根を植えるときは、いつ芽が出てくるか、そわそわして、時々そっと土をかき分けてみたりもしたものです。
しかし、そんなことを繰り返してしまうと、根もきちんと張りませんし、場合によってはせっかく土の中で出た芽をぽきんと折ってしまうことすらあります。
時期が来れば、必ず芽を出し、育ち、美しい花が咲きます。わたくしたちは、その力を信じなくてはなりません。
ひょっとしたら、この満月にぱちんとはじけて落っこちたものが、次にその場所を通るときに、しっかりと芽吹き、美しい花を咲かせているかもしれません。あなたが身につけて、そばにおいてこそその役割を果たせるものと、離れて、見えないところでじっと成長を待ってこそあなたへの素晴らしいプレゼントとなるものと、どれが何になるのかを、無闇に詮索しても始まりません。
未来や過去にこだわらず、今本当に見るべきものだけを見て、起こることをしっかりと受け止めるようにしてください。
そうすれば、何がぱちんとはじけても、何がこぼれて落ちても壊れても、手元には何も残らなくても、怖いものなんてありません。
そこからスタートすればよいのです。
処女宮の月は、あなたの心をやさしく見守ってくれます。
そこから立ち上がれば、「大丈夫ですよ」という、月の女神の励ましが聞こえるでしょう。
どうか、よい満月をお迎えください。