2016年1月新月

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、今年最初の新月情報まいります。
1月10日午前10時32分磨羯宮19度13分の新月です。
磨羯宮ですから、これからのあなたの目標や、キャリアの形成について、しっかりと考えるのに適した新月であるといえます。この新月、太陽は、10室にあります。10室はもともと磨羯宮の定位置ですから、その意味合いはより一層濃くなるでしょう。
さらに同じ磨羯宮に冥王星がいて、新月とはコンジャンクション圏内になり、この冥王星と以前からスクエアを保っている白羊宮の天王星が1室にいて、そのスクエアに新月が参加する形になります。
したがいまして、ここで見えてくること、目標に立てることは、これからのあなたの人生の目標に一致してくる可能性もあります。
あなたが望むと望まざるとにかかわらず、この時期は、あなたが本当に目標にすべきことが、目に見えてくることになるでしょう。
この同じ時に、9室で人馬宮土星と金星が重なり合っています。
好きなことを一所懸命やるとか、じっくり時間のかかる勉強を進めるとか、そんな感じがする配置です。
この二つの星は新月セミクインタイル。あなたの目標を強くサポートすることになると思われます。
また、磨羯宮の端っこにある水星とはセミスクエア。ひょっとしたら、周囲からの情報に惑わされたり、余分にいろいろ考えてしまったりしてスムースにいかないこともあるかもしれません。
しかし、よい具合に天蝎宮の火星が7室にいて、新月のグループとクインタイル。心の底から沸き起こる情熱が、あなたを助けてくれます。パートナーに対する情熱も高まるかもしれませんが、この火星は水星とスクエアでもありますので、ここはむしろ言葉の行き違いから起こる感情のぶつかり合いに注意したいところです。いや、それも「犬も食わない」種類のものかもしれませんが。
ところで、火星は天蝎宮の支配星ですね。冥王星が見つかる前は、火星は白羊宮と天蝎宮の二つのサインをホームにしていました。冥王星の発見により、天蝎宮冥王星の支配に入ることになりましたが、元いた場所というのは心地よいもの。火星は天蝎宮にいる間はその力を存分に発揮できるのです。
さらにこの火星は12室で双魚宮海王星とトラインです。パートナーをはじめとする一対一の人間関係と向き合いつつ、ご自分の内側の深い深い部分を見つめなおすために良い時だと思われます。
なお、この海王星は、土星と金星二つの星の重なりとスクエアです。さらに、この土星と金星は1室の天王星とトライン。あなたの中では、現実世界での優先順位と、無意識の中での優先順位で迷いが生じるかもしれません。けれども、必ずそこには何らかのつながりがあって、あなたの心の中で相反するように見える二つの欲望が、一つにまとまる流れが出てくることと思われます。
それをまとめる働きをするのが、木星ではないかとわたくしは思います。木星はこの時処女宮で、6室にいます。そして、ドラゴンヘッドとタイトなコンジャンクション
この木星は、あなたの心の最も奥の澄んだ美しいところへアクセスします。
それは、あなた自身とあなたの周りの人々を癒し、安らぎを与えようとするあなたの魂の願いです。
人間はもともと、大地や海の恵みを受け取って生きてきました。
食べ物が少ない時には分け合い、豊かな時には大切に保存し、争うことなく、分をわきまえて生きていました。しかし、農耕が始まり、権力者が現れることで、その在り方は一変しました。
自分たちの食料を守るために、また、食料を作る場所を求めて、他の人々と戦うようになったのです。
食料がたくさんあれば、飢えに襲われることもなく、安全で安心に暮らしていけます。
つまり、安心安全な生活を求めて、人々は争うようになったのです。
皮肉なことだと思います。
しかし、こういった争いのもとになるのは、あくまで「自分の」安心と安全を求めるからです。
「すべての人の」安心と安全を求めれば、そうはならないでしょう。
自分と、周りの人々に安心をもたらし、安全な生活を提供しつつ、自分もまた安全に暮らせるように。そういった願いが、実は本当の意味での安心と安全を求める姿勢なのです。
自分たちの安心と安全を求めて他の国を攻撃したり、他の国の争いに首を突っ込んだりするのは、ただの利己主義に過ぎません。
確かに現実は大変厳しいものです。しかし、根本の理想がなければ、どんなに目の前の物事が片付いても、行きつく先には何もありません。
説明が少し長くなってしまいました。
この日、木星ドラゴンヘッド新月とトラインを作っているときにこそ、わたくしたちは世界の、いや、宇宙全体の安心と安全を願うことが、自然の働きにかなっているのではないかと思うのです。
そのためには、わたくしたち一人ひとりの心が平安でなければなりません。
今、あなたのいる場所がどんな状況であれ、ご自分の心を平安にして、この宇宙すべての存在の平和を祈ることが、真の平和につながると思います。
わたくし自身、常に心に葛藤があり、自分の心を平安に保つことは困難です。そして、つい、目先の安心と安全にばかり目が行って、それを奪われはしまいかと心を荒れさせてしまいます。
今日はこれらのことを思いつつ、自戒を込めて書きました。
そして今一度、今年最初の新月にあたり、わたくしたち人間の向かう道について考えてみたいと思いました。
どうかよい新月をお迎えください。
今年も皆様に星の恵みがたくさんありますように。