2015年7月満月

7月31日19時44分、宝瓶宮7度56分の満月です。
宝瓶宮の満月の時は、太陽は対岸の獅子宮になります。太陽は獅子宮の支配星です。ですから、この時期、太陽の力がとても強くなります。
対岸の月も、その元気いっぱいの太陽の力を受けて、光り輝く黄金色に。
その満月はこの時、12室に位置します。隠されていること、見たくないもの、無意識。12室は、そのような事柄を受け持ちます。
反対側の太陽は6室です。6室は、労働、奉仕、健康管理の部屋です。
ここに、自我、主体性を表す太陽がいるのです。
太陽は、自己主張の強い星です。
獅子宮にいるときはなおさらです。
華やかに自分を演出し、ドラマを盛り上げます。6室での役割は、さしずめナイチンゲールマザーテレサでしょう。
人々が辛いと思うような奉仕を仕事とし、その仕事によって人々に愛を伝える役です。この時期多くの人がそのような志を抱くでしょう。そしてその志は、あなたを周りの人々の中できらきらと輝かせるものではあるのですが、同時に、対岸の月を輝かせる如くに、あなたが心の奥底に隠している、本当のあなた自身を照らし出そうとするものでもあるでしょう。
この満月は東の地平線から顔を出した直後です。そのあとを追うように、地平線の下には海王星が準備しています。1室、双魚宮です。アセンダントそのものは宝瓶宮にありますが、双魚宮は1室にすっぽりと入り込んでいます。夢と理想の海王星がここにいるのです。あなたの夢も理想も、ひょっとしたら武装した自我の中、奥深く埋もれてしまっているかもしれませんね。
あなたの足元を見てみましょう。満月とクインタイルの関係にある白羊宮の天王星は2室で逆行しています。あなたが持っているもの、あなたの能力など、あなたに属するものをもう一度見直すことで、あなたが見ないようにしているあなたの心の奥の願いを探ることができそうです。
新しいことを始めたい、今の自分を変えたい、そういうふうに思う方はたくさんいらっしゃると思うのですが、そんなふうに考えたら、やはり、自分の経験したことないこと、行ったことのない場所、そういったものに気持ちが向くと思います。
当然そうですよね。新しいことを始めたいとか、今の自分を変えたいとか思うのであれば、当然今の自分にないものを求めることになると思います。
新しい自分を探して、今までにやったことのないことをやってみようというわけです。
ところが、そのように考えてもなかなかうまくいかないときがあります。
だいたい、新しいものはなんでも自分のやったことのないことの中にしかないという思いが、チャンスを逃すもとになっているのではないかと思います。
むしろ、もともと得意だったもの、長く続けているものの中に、本当にあなたが見つけるべき新しい道があるのではないでしょうか。もっと言えば、努力してきたけれども思ったような成果が上がらず中断しているもの、人間関係や費用など、それそのものではないけれど、続けるために関係してくる物事が原因で挫折しているもの。
そういうものがあれば、もう一度見直してみる必要があります。白羊宮で逆行中の天王星は、これまた天蝎宮で逆行中の土星とバイクインタイルです。土星は9室にいます。心の奥をひっくり返してみてください。もっと頑張ってみたかった、もっと深く追求したかった。それなのに、あんな小さなきっかけで止まったままのあの事。それを、もう一度始めるチャンスかもしれません。
土星は7室の金星、木星とスクエアです。金星は処女宮木星は太陽と同じ獅子宮。太陽と木星の間には水星もいます。水星、太陽、そして巨蟹宮の火星が6室で、この火星は金星とセミクインタイルです。
こういう星の様子を見ると、
「そうは言うものの主人がねぇ」とか、「一緒にやってくれる友達がねぇ」とか、まぁまぁ、それなりにあなたの思うようにいかない状況もあるのかもしれないなぁとは思います。しかし、結局はあなたの努力次第ではないかと思うのです。
なんといっても天頂近くにある土星が、あなたを助けてくれます。
もちろん、降ってわいたような幸運なんかじゃありません。もう一度やってみようという気概、もっと突き詰めてみようという探求心、そういったものをあなたの心に芽生えさせてくれるでしょう。
さらに、6室の太陽、12室の満月が、努力で自分の心を開くことを応援してくれます。そしてその努力は、他の人から見れば努力であっても、あなたにとっては楽しい日常であるはずです。決して、辛い思いなどではないのです。
その中で、それでも付きまとう種々の悩み、例えば人間関係やお金といったこと。それらは、あなた自身の興味関心とは、何の関係もないはずです。ご自分の好き嫌い以外は、あなたの前進を止める理由にはなりません。大切なのはあなたの気持ち。あなたがやりたいと思うこと。本当にやりたいことならば、結局は実現するはずなのです。
それでも、それが「困難である」という結論をあなたが出すのなら、それはあなたに必要ないか、まだあなたがそれをしたくないかです。
無理に進む必要はありません。どうしてもしなければならなくなったときは、あれよあれよという間に事が進んでいるでしょう。
ただし、実際にそうなるまで逃げ回ると、いろいろ慌てるようなことが起こるようになったりします。
あまりじたばたしなくて済むように、好きなことには進んで手を出すようにしたいものです。
それがひいては、あなた自身のため、ごく身近な人々のためにもなります。
どうか、あなたの心の奥底の「好き」が見つかりますように。
そして、夢と理想を乗せた素敵な満月になりますように。