2015年7月新月

7月16日午前10時26分巨蟹宮23度14分の新月です。
月は巨蟹宮の支配星ですから、巨蟹宮では力を発揮しやすくなります。
さらにこの同じ巨蟹宮で、火星と水星がコンジャンクション
惑星が四つ、二つのコンジャンクションを抱えていますから、巨蟹宮にかかる比重はとても大きくなります。
さらにこの時、天頂が巨蟹宮の0度に位置しますので、新月も、火星水星のコンジャンクションも、10室に位置することになります。きっとあなたが今立っている岐路、心の中に抱えている大きな悩み、それはきっとあなたの今後の人生の目標であったり、その目標に向かうために携えるランプであったり、交通手段としての仕事であったりするのかもしれません。
さらにサインが巨蟹宮ですから、それはあなたの一人の人として、家族の一員としての生き方にもかかわることでしょう。ちょうど、火星と水星のコンジャンクションは、磨羯宮の冥王星とぴったりのオポジションを作っています。冥王星は4室。家庭を表す部屋です。あなたが家庭や家庭以外の「居場所」で、どのように「在る」のかということが、何らかの形で問われる時になるでしょう。
もちろん、問うのはあなた自身です。
目をつぶっていたいと思われれば、それもご自由にどうぞ。
何らかの問いが生まれても、あくまでご自分の中のものですので、それに反応するか否かはあなたご自身がお決めになることです。
ただ、この冥王星獅子宮で11室の金星とセスキコードレイトです。あなたご自身の美学や、若い女性のお友達との関係の中で、たぶんに心揺り動かされるということはありそうです。この金星のそばには木星が寄り添い、19日に金星が処女宮に入るころまでは、物事が拡大するという形での恩恵がありそうです。ご自分を観察するために、お友達の動きをヒントにすることが鍵になりそうですね。この木星と金星は、新月ともそれぞれ調和的な角度を取っています。周囲の環境、つまり、自然の恵みや、お友達をはじめとする人々のつながりに感謝するときです。
また、3室には天蝎宮土星がいます。3室は兄弟姉妹、交通や連絡の部屋です。土星は逆行していて、巨蟹宮の火星水星とセスキコードレイトです。家族の中で、特に兄弟姉妹の中で微妙な立ち位置に立つことになるかもしれませんが、腰を据えて取り掛かることが大切だと思われます。土星は金星とスクエアですので、お金のこと女性のことでの対立、または姉妹との意見の衝突というような暗示もあります。ご自身の家族構成やお悩みに照らしてご判断ください。
あ、「兄弟姉妹とか言うけど、親子はどうなの?」って聞こえてきそうですね。
はい。新月のある10室が父親との関係、冥王星のある4室が母親との関係を表す部屋ということで、親子関係にも影響の出る場合はあります。
巨蟹宮は母の象徴、磨羯宮は父の象徴でもありますので、お父様とお母様のご様子にも心を配って差し上げると何かいいことがあるかもしれませんが、ストレスは増えるでしょう。
さて、家族関係をはじめとして、周囲の様々な関係に気づきのありそうな新月ですが、それに加えて、第1室、アセンダントの近くにはドラゴンヘッドが位置しています。サインは天秤宮です。やはり人と人とのご縁があなたの力になってくれるわけですね。しかも、それは場合によっては、すでに天国に召されたあなたのご先祖様かもしれません。新暦のお盆を行う地域では、ご先祖様をお迎えする時期でしょうか。
ここでもやはり感謝の時ですね。
ところで、家族やご先祖様、周りの人々に感謝をするというと、どうしてもご自身が周りの人々のために何かをしたくなるということも考えられます。この新月は、6室で双魚宮海王星とセスキコードレイトを作っています。6室は奉仕の部屋。何かと一所懸命になりがちですが、オーバーワークにならないよう、お気を付けください。音楽や絵画などに触れて、心を休めることも大切です。
さて、家族といえばもう一つの構成メンバーとして、パートナーの存在を忘れてはなりません。
7室、結婚の部屋に白羊宮の天王星がいて、新月とスクエアです。パートナーとの関係は新しい力に恵まれ、心新たに向き合うことになりそうです。
社会的な動きでは、結婚制度というものについて見直しを図ろうという考えが、世界的にも大きく動いています。
今こそ、本当に人権という観点から、結婚ということについての考えを変えてゆくときではないでしょうか。
その昔、結婚はそもそも、家と家の結びつき、国と国との結びつきを強固にするためのものでした。あるいは、敵対関係を恐れるために、人質のような形で婦女子を相手の国や家に送り込むということもありました。つまり、結婚というものは政略結婚しかなかったわけです。
占星術で7室が結婚の部屋であるのと同時に、ライバル、敵をも示すことがあるのはこのためだと思われます。
もちろん、一般家庭の結婚は恋愛の上に成り立つということもあったでしょうが、そもそも占いというもの自体、元は王侯貴族のものですから、視点がそこにあっても不思議はありません。
さて、お話を現代に戻しますと、最近までは「○○家 ○○家 結婚披露宴」なんて言いましたけど、今では夫婦になる人の個人名で書く場合も多いと思います。
結婚は、ようやく個人のものになりつつあります。
しかし、まだそうではありません。
結婚は、個人のものであるのと同時に、家のものでもあるという考えはいまだに多くの人が抱いている考えですし、結婚は男性と女性の組み合わせと考えている人も多いようです。
しかしこれからは、結婚というもの自体、その家族、そのパートナー同士で在り方を決めてゆける時代になってゆくはずです。
おりしも先月、アメリカ合衆国の連邦最高裁判所が「同性婚は合憲である」という判断を下しました。
このことに関する関連記事で、「虹」「虹色」という言葉がキーワードに上がっていることに気づかれた方も多いでしょう。
虹は多様性、自由の象徴です。
実はわたくしがアカウント名に使っている「irisacion」ですが、もとはスペイン語の「irisación(虹色)」から取っています。
チャクラの七色を表そうと思って使い始めたのですが、人間の多様性や自由を象徴する意味として世界中で広くつかわれているという言葉であるということを知り、大変うれしい気持ちになりました。
元の意図は違っても、世界中での使われ方に恥じないよう、わたくし自身も、人間の在り方の多様性や、自由を尊重できるような生き方をしたいと思います。
そんなわけで、日本でも結婚に関する法律が、真の意味で人権を尊重するものになっていくことを切に願ってやみません。
すべての人の生き方はそれぞれの人の人格の発露であり、全人類に共通する「人としての在り方」に違いないのだという認識を、我々すべての人間が持てる世の中になればいいと思います。
そのため、わたくしはこのブログでは、5室で扱う恋愛、7室で扱う結婚について、区別として男性女性を特定しない書き方にしたいと思っています。
最初はあまり考えていませんでしたが、近頃は、恋愛の相手は「恋人」で、結婚や、結婚と同等の同居の相手は「パートナー」でいいと思っています。
父親、母親に関しては、父親的存在、母親的存在も含んでそのように書いていますが、男女の区別を特につける目的はありません。あくまで家族の中の役割としての呼称にすぎませんが、個人の中では、父親的存在、母親的存在はおのずとあると思いますので、その中でご判断いただければと思います。
ちなみに7室は一般的に、様々なワークのパートナーや、共同経営者など、趣味や仕事のパートナーを表していることもあります。やはりご自身の状況に応じてご判断ください。
 
いつか、すべての人が、自分の在り方を肯定し、豊かで愛に満ちた生き方を選べますように。
そして、法律もそれにちゃんとついてきてくれますように。