2015年4月満月

4月4日21時07分、天秤宮14度24分の満月です。
月とドラゴンヘッド、太陽とドラゴンテイルが、とても近く、誤差4度程度のコンジャンクションです。
今回の満月は皆既月蝕を伴う満月で、お天気がよければ日本各地で観測されるらしく、土曜日の夜でもありますし、夜桜と月蝕なんて、たいへん魅力的な時間が過ごせるかもしれませんね。
さて、この満月は磨羯宮の冥王星とスクエアです。さらに真向かいにある太陽のすぐそばには天王星、ドラゴンテイル、水星があつまり、それらがまた冥王星とスクエアで、これらは全体でTスクエアを作ります。
夜桜、月蝕、ロマンチックで素敵なこの夜は、あなたの意識に大きな変化を起こす満月になるのではないでしょうか。
太陽は5室、満月は11室。
好きなこと、楽しいことが土台になるような新しいことを始めてみましょう。あなたの五感が喜ぶようなこと、生きている実感を得られるようなこと、一人ではなく、仲間や恋人、パートナーとともに行うさまざまなことが、この時期とても大切になります。
ところで、好きなこと、楽しいことというと、遊んでばかりのように思いがちですが、あながちそうでもありませんよね。
ちょうど満月とセクスタイルを作るように、9室には獅子宮木星がいます。この木星は、白羊宮の太陽のグループとトラインです。遊びをより深め、より貪欲に楽しむために、勉強や努力は欠かせません。
この時期は、そういう楽しみのために、知りたいことや調べたいことがどんどん増えて、次から次へと課題が出てきます。
まぁ、勉強や努力と思っているのは他の人であって、本人は遊んでいるつもりですけれどね。さらにこの時期、そういうただただ好きでやっていることに、少しだけ努力が求められます。
楽しんでばかりいたのに、こんなはずではなかった!という場面もあるかもしれません。しかし、それも長く好きなことをやっていれば必ず出てくることです。スランプに陥ることもありますし、ステージアップのためにいつも以上に練習しなければならなくなることもあるでしょう。
気軽に始めたのに、あまりにも奥の深い世界で、これから先の勉強しなければならない内容の多さに呆然とする…ということになる場合もありそうです。
いずれにせよ、人馬宮土星が1室にいて、6室で金牛宮の火星とインコンジャクトです。ここでしっかり学ぶべきことを学んでおきましょう。あなたがその気になれば、次から次へと学ぶべき課題が目の前に展開します。片っ端から片付けましょう。
いずれ、目の前に積まれた課題の山の間から、あなたの上がるべき次のステージが見えてきます。
または逆に、好きなことを行う前の段階の物事が多すぎて、なかなかそこにたどり着かないという方もいらっしゃるかもしれません。特に、家族をはじめ、あなたを誰よりも大きな支えとしていらっしゃる方々に関する事柄は、一見あなたの重荷になっていて、あなたの自由な羽ばたきを邪魔するように見えるかもしれません。
しかし、実際重荷にしているのはあなた自身ですよ。
家庭を表す4室には、双魚宮海王星がいます。
あなたが大切に思う家族、あるいはあなたがホームとしている場において、あなたがとても大切にしていて、あなた自身の存在意義ですらあると思っていることは、実はあなたが作り上げた幻想である可能性があります。
「わたしがみんなをささえている。」とか、「わたしがいなくてはみんなが困る。」とか、そんなふうに思っていたら、一度それを疑ってみてください。
あなたでなくとも、別の人が代わりになれるかもしれないし、そもそもあなたがしなくてはならないと思っていたこと自体、別に必要がなかったということだってあり得ます。
よく考えてみると、実はあなた自身が、それをすることによって自分自身の存在意義を見出しているだけであるのかもしれません。
ちょうど、このとき火星は6室です。自他の様子を観察し、ケアすることに力を注ぐ配置です。そしてサインは金牛宮で、その支配星は金星です。
金星は自分のホームである金牛宮にいますが、ハウスは7室です。
どうか、あなたの愛をパートナーにそそぐとき、同時にパートナーからの愛も十分に受け取ってください。
あなた一人が尽くしてばかりである時、愛は成り立ちません。そこには、あなたの行いに甘えるパートナーと、尽くすことでその立場に存在意義を見出すあなたの共依存があるだけです。
愛は、ギブ&テイクではありません。
愛は、「与えるもの」でもありません。
そもそも愛は、物や行為で表されるものではありません。
ただ、自分がすべきことを粛々と行い、相手のことをただ見守り続けるのが愛です。
純粋に相手のためだけを思って行う行為など、愛の名の下ではあり得ないと、わたくしは思っています。
自分のしたいこと、すべきことをただただ行い、その結果、たまたま相手に何らかの影響を及ぼす場合もあるかもしれません。その影響が自分にとって喜びになるのかもしれません。そして多くの場合、その影響や喜びを「愛」と呼んでいるのかもしれません。しかし実際は、ただただ自分のすべきことを行っている行為そのものが愛なのです。自分の行うべきこと、好きなこと、楽しいこと、これらは多くの場合共通するものです。これをただ行うとき、あなたはあなたのあるべき姿であるのです。
あなたがあるべき姿でいる、生きたいように生きていることこそが、あなたの愛する家族の一番の喜びであるはずです。
同時に、あなたの家族、パートナーが、その人のあるがままの姿でいるとき、あなたもまた大きな喜びを感じるだろうと思います。あなたの家族が、あなたのために自分を犠牲にすることを、あなたは喜んで受け入れないでしょう?
自分の好きなことを好きなようにすることは、ただの自己中心主義とは違います。
周りの人々を犠牲にしているのならばそれは自己中心的といわれるでしょう。
しかし、周りの人もまた好きなように生きられるための配慮を互いにしながら、よりよい関係を築くための思いやりをもって生きるならば、それは互いを尊重した生き方になるはずです。
互いに敬意を抱き、尊重しあうことこそ、愛ある生活になるのではないかと思います。
どうかこの満月には、もう一度あなたとあなたの身近な人のために、ご自分自身の生き方を見直してみてくださいね。
素晴らしい満月をお迎えください。