2015年2月満月

2月4日午前8時10分、獅子宮14度48分の満月です。
立春ですね。
春立つ日。
暦の上では春が始まるわけですが、でも、まだまだ寒いです。
さて、この満月ですが、獅子宮にあってとても華やかな感じがします。しかも木星と極めて近く、コンジャンクションの圏内にあります。
この、満月・木星は磨羯宮の冥王星双魚宮の火星とともにインコンジャクトです。したがって冥王星と火星はセクスタイル。この組み合わせはヨードです。
動こうとしても動けないという感じ、または動く前にじっと力をためているような状態でしょうか。
ご自分の意思と、周りの人々への愛と、そのはざまで揺れ動きながらも、最も安定的な着地点を探し、そこで可能な限りの思いを育てていくような感じにしていくと、自然に良い方向へ進むでしょう。
このヨードの二つの角の一つである冥王星は白羊宮の天王星とスクエア。この天王星は満月・月とトラインで、ヨードのもう一つの角である火星と同じ1室にあります。火星は双魚宮、1室の、アセンダントに近いところにあります。更にもっとアセンダントに近い場所、12室の終わりきわきわに、双魚宮の金星と海王星があります。
これらが意味することを考えてみましょう。金星や海王星は、芸術や愛など、精神的に高いもの、美しいものを象徴します。金星はより人間の生活に近く、海王星はさらに精神の高みに至る事柄であると考えられます。これらが12室の終わり(金星に関して言えば、アセンダントとはコンジャンクションの位置関係)にあります。
12室はわたくしたちの意識が生まれる前の混沌とした無意識の状態だと思ってください。この金星と海王星は今しもここから生まれようとしているところです。そして火星は、ここから生まれ出たばかりの無垢の意思だと思ってみてください。
火星は意欲と情熱の星です。
この満月の時、わたくしたちには、新しい意欲や情熱が生まれています。それは無意識の中に未だ埋もれている美しい精神の働きを連れ出そうとしているかのようです。
わたくしたちの心の奥底にある美しい輝きが、生まれたばかりの情熱によって表に現れようとしているのです。
これをお読みの皆様も、様々なことに情熱を傾けていらっしゃるでしょう。
生まれたばかりの情熱といっても、その情熱を傾ける対象が全く新しいことというわけではありません。これまで努力してこられた事柄に、また新たに決意を新たにということだってありますし、これまでなんとなく接してきたことが、実はとても好きなことだったとか、ご自身の意外な一面を発見するということだってありそうです。
いろいろ楽しみな満月ではあります。
さて、この火星とともに1室にあるのが白羊宮の天王星です。
天王星は、満月・木星とトラインで、太陽とはセクスタイル。磨羯宮の冥王星とスクエアで、この時天秤宮にあるドラゴンヘッドも絡んでTスクエアになっています。
天王星冥王星とのスクエアも長いですね。今年の2月から3月にかけてはこのシリーズ最後の最もタイトなスクエアになります。この後はぴったり重なるということがなく、近づいたり離れたりしながら、2018年から2019年にかけて、天王星金牛宮に移っていきますので、ようやく解消されますね。これが解消されたからといって、今問題になっているテロリズムが収束するとか、世界が平和になるとか、そういったことはないと思われます。
むしろもっと違った形で厳しい状況になっていく可能性はあると思われますが、それは日本だからとか日本人だからというのではなく、世界全体の問題です。その世界全体の問題を、自分自身の問題として厳しく受け止めていく姿勢もこれから必要になるでしょう。
受け止めるというのは、世界中の一人一人の人に思いを寄せると言い換えてもいいかもしれません。言葉も生活も考え方も違う人に思いを寄せるのは難しいかもしれません。しかし、誰もが楽しくやさしい気持ちで生活できる世の中になったらいいなぁと思うことは、そう難しいことではないと思います。
わたくしたちは、どうしても「自分の幸せ」を中心に考えを進めがちになるのではないかと思います。それをほんの少し広く見渡す目をもって、「みんなの幸せ」と思うだけでいいと思います。それだけで、世界は変わるのではないかと思います。これは、この満月だけの話ではありません。これからずっと、長い長い期間の話です。
さて、このスクエアに絡むドラゴンヘッドは、双魚宮海王星、さらにそのすぐそばにある金星とはインコンジャクトです。また、この海王星と金星が人馬宮土星とスクエアです。
また土星宝瓶宮の水星とセクスタイル、太陽とクインタイルです。さらに太陽は、件のドラゴンヘッドとゆるいトラインですね。
この時期、辛抱強いコミュニケーションや、地道に心を開いてゆく姿勢が、物事を推し進める力になります。
自分のため、みんなのため、一所懸命に働いたり伝えたり、わたくしたちはみんな頑張っています。残念なことに、頑張っている自分に気づかず、「まだまだ」と毎日思いながらご自分の仕事や責任を増やしていらっしゃる方が多いのが実情です。
しかし、頑張りすぎると、力が入りすぎて的が外れたり、疲れて続かなくなったりしてしまいます。
どうかあなたのその頑張りを、少しでも多くの方に長い間お届けできるように、時々休憩を取ってくださいね。