2014年10月満月

10月8日19時52分白羊宮15度05分の満月です。
満月ですから、月と太陽オポジションです。
月が白羊宮、太陽が天秤宮
このオポジションに、今回は他の感受点も乗っています。
月の側には天王星コンジャンクションです。
太陽の両脇に金星とドラゴンヘッド。それぞれ4度程度の開きですが、コンジャンクションと言えるでしょう。当然、ドラゴンヘッドの向かいにあるドラゴンテイルは、月、天王星コンジャンクション
もちろん多くの方がご存知と思われますが、このドラゴンヘッドとドラゴンテイルの近くに満月や新月が来ると、「蝕」が起こります。
したがって今回の満月は、月蝕です。
皆既月蝕になるため、見た目では、月が明るい輝きを失い、暗く見えるようになるということです。
日蝕のように、くっきりとした影が出るわけではありませんが、月蝕もまた珍しい天体ショーとして楽しみにしていらっしゃる方も多いと思います。
満月というのはたいていとても美しいもので、特に天文や占星術に興味がなくとも、家路につくときに見上げた空にかかった満月の輝きに、心癒されるという経験をお持ちの方も多いでしょう。
普通に一カ月に一度程度起きる満月でもそうですから、年に二度ほどの月蝕はなお、ましてや皆既月蝕ともなれば、少しわくわくした気分が高まっても不思議はないかもしれません。
実際、西洋占星術でも、日蝕新月の、月蝕は満月の威力を増すというふうに言われていることが多いようです。
それに加えて、先ほども書きましたように、そこに天王星と金星が絡みます。
また、この満月を調停する位置、つまり120度と60度に分ける位置に獅子宮木星人馬宮の火星がいます。これらは白羊宮の月、天王星とそれぞれトライン(120度)、天秤宮の太陽、金星とセクスタイル(60度)です。そんなわけで、月、天王星と、木星と、火星はグランドトライン、さらにそこに太陽金星がかかわってカイトという形になっています。
これがなかなかタイトで、実にゆるみがない感じがします。
つまり、遊びがないということ。
見た目には美しいグランドトラインを伴ってはいますが、なかなかの曲者だといっていいでしょう。
昔からトラインは吉兆として扱われてきました。その中でも三方にバランス良く星が配置されるグランドトラインは、最も良いものとして扱われてきました。
トラインはもともと安定を意味します。
「鼎の軽重を問う」という言葉があります。
鼎(かなえ)とは三本足の青銅器で、王位の象徴です。その重さを問い、王位を狙う考えは不遜であるという故事から出ている言葉です。
(文字数の関係上、だいぶ省略しています。)
わたくしはこのグランドトラインを見ると、この言葉を思い出します。天命により下された王位というものは、そう簡単に変えられるものではなく、それを覆そうというのは不遜に過ぎるのです。
グランドトラインもまた、安定し、簡単に覆されない状態を示します。
しかし、安定しているからといって、よいとは限りません。
安定は、運の良し悪しとは何の関係もありません。
もし、何か苦しい状態にあったとして、そのまま安定したらいやでしょう?
一見良さそうに見えて、その裏で不正やごまかしが行われていても、発見されずに隠れ続けて安定していたら具合が悪いでしょう?
そういうことです。
ましてや今回は、「カイト」の形になっています。
これは、セクスタイルを含み、なかなか物事が動かない状況もまた、見て取れます。
また、オポジションがあるため、ある程度のテンションが見込まれ、順調に進んでいる物事についてはそれほど大きな問題は起こるとは思われませんが、見えないところがぐちゃぐちゃで、表面上何とかなっているというような状態は、そのぐちゃぐちゃが、手を付けられない状態になるまで見過ごされることもあるから要注意です。
実際、そういうところには手をつけなくても、見えているところだけでもうまくいくのがカイトの特徴です。
で、ぐちゃぐちゃをさらして職場のリーダーの失脚を狙っても、それは「鼎の軽重を問う」ことになり、あっさり却下されてしまいます。
もう少し時期を待ってみましょう。
むしろ、全体の空気としては安定しているという点に着目すれば、前へ出るよりも足元を固める作戦に出るほうが得策だと思われます。
木星が4室、火星が7室、天王星と月が11室ですから、日ごろからそばにいる家族(特にパートナー)や仲間との関係は、一息つける素晴らしいものになる期間です。感謝して向き合いましょう。
では、安定して動かないことだらけかというと、それはそうでもないものもあります。磨羯宮にいる冥王星は、月、天王星と、太陽、金星とそれぞれスクエアのTスクエアです。ここはいろいろ動きがあるようですが、表面にあらわれてくるというほどのものではなく、水面下でそれぞれの意識がシフトする感じでしょうか。この冥王星木星とバイクインタイルですので、そこで出る違和感なども、なんとなく周囲の空気の良さにほだされて、さほどのことには思わなくなる感じもします。
また、この冥王星がゆるいセクスタイルを作っている双魚宮海王星ですが、天蝎宮で逆行中の水星とゆるいトライン、ドラゴンヘッドとセスキコードレイト、金星とは、バイクインタイル。
表面上うまくいっていることはかき回さずに、それでも見えない部分を注視することで、今後の見通しはぐんとよくなるでしょう。
今は黙って観察を続けるときのようです。
その中でも、直感を大切にしてくださいね。そしてそれは言葉の武器にしないで、あなたの手足の一部、そのエネルギーとして使いましょう。
そのほか、6室の土星と4室の木星がゆるくではありますがスクエアを作っています。
本当に大切なことは、あなたの努力と献身で、必ず動いてゆきます。もちろん、目で見てびっくりするというほどではありませんが、あなた自身を通して、それは必ず日の目を見ます。それを楽しみに、黙々と働きましょう。
今回の満月は白羊宮で、しかも天王星とセットですから、大変威勢がよく、いかにも新しい変革が出てきそうです。
しかし、かつて「省庁再編」といって、ただ組み替えて名前が変わっただけというようなことがありましたが、今回の満月もまた、掛け声だけが大きくて、今までとは何ら変わりない展開になる可能性もあります。
むしろ声の大きい人が威勢を張り、それで物事が安定してしまうという具合の悪い状態も考えられます。
忸怩たるものはあるかもしれませんが、ここはぐっと押さえて、足元を固めましょう。土を肥やせば、必ず作物は豊かに実ります。
後々ここを動かすのに最も力になるのは、今のあなたの努力と献身です。
喜びをもって、ご家族やお友達に愛を注ぎましょう。
では、よい満月をお迎えください。