2014年9月新月

9月24日15時15分、天秤宮1度08分の新月です。
月はこの2時間ほど前に天秤宮に入っていますので、まさしく新しい時間の始まりを告げる新月になりそうです。
この新しい月は、8室にいます。この新月で新たに始まることは、何か受け渡しに関係のあることのようです。または、これまで表に現れなかったけれど、すでに何らかの形であなたの力として蓄えられてきたことかもしれません。いずれにせよ、ここから始まることは、これまでのあなたの在り方の上に立ちながらも、これまでとは全く違う何かということになりそうです。
しかもこの新月双魚宮海王星とインコンジャクト、獅子宮木星天蝎宮土星セミスクエアという、少しピリッとした関係を持っています。
だらだらと、冗漫な姿勢では、物事は進みそうにありません。
さらにこの新月は、人馬宮の火星とはセクスタイル。良い条件は、動けば動くほどさらによくなります。居心地がいいからと進まずにいたり、この辺でやめとこうなどという適切でない妥協をしたりしてしまったら、その時点でそこが一番いい状態に見えてしまい、余った力をだらだらともてあますことになるのです。ここはひとつ、力を出し惜しみすることなく、ぐいっと踏ん張っていこうではありませんか。
獅子宮木星は7室にいて、公私にかかわらず、あなたのパートナーという立場の人からの応援が得られることを暗示しています。さらにこの木星は白羊宮の天王星とトライン。天王星は2室ですから、とくにあなたがもともと持っているもの、あなた個人に属することについて、はっきりと変革させる必要のあることを示唆しています。木星との関係から考えると、その変革については、あなたの相棒がしっかりとサポートしてくれるのではないかと思われます。
で、気になるのはこの変革がいったいどのようなもので、どこへ向かうのかということですよね。
わたくしの今使っているソフトでは描き出されていないのですが、新月天王星の角度が165度という、クインデチレという角度になっています。
意識しているわけではないけれど、どうしてもこだわってしまうこと。
はっきりと理由を説明できるわけではなくても、どうしても譲れないこと。
そういうことを読み解くことができる角度だといわれています。
では、ここで現れているこだわりとは何でしょうか。
わたくしは、「新しい世界へ踏み出すこと」だと思います。
どうしてもそうしなければならないのに、どうもそう簡単にいかない。一歩踏み出すだけなのに、それがなかなかできない、そういう種類の新しい出発が、ここに現れていると思うのです。
しかしここでの「新しい世界」は、入学や結婚などといった「成長」に伴ってこれから強く大きくなるような「新しい世界」への一歩ではありません。
人間は、成長してからのち、老いて体力を失い、役目を終えていきます。
わかりやすくいうと、「定年」です。「更年期」かもしれません。
この「定年」や「更年期」の後、これまで経験したことのない「新しい世界」に入っていきます。
この新月にスタートする新しい世界は、そのような世界のようです。
もちろんこれはたとえです。
つまり、この新月に向かうまでに、すでにあなたは一仕事終えるということになるわけです。
あなたの見えないところで、あなたにもわからないように、あなたの役目は終わろうとしています。
それが何についてかは、もちろんわたくしにはわかりません。
きっと、この時期を過ぎて、大切な役目の受け渡しが終わった時に、「ああ、これだな」ということがわかると思われます。
まぁ、別にわからなくてもいいんですけどね。
そんなことがわかるより、この変革を受け入れて、これからの新しい人生をどれくらい楽しめるか、そちらのほうに心を向けるほうが大切なのではないでしょうか。
一仕事終え、次の担当さんにそれを渡し、新しく前に進む。そのことのためならどんどん力が使えるのではないかと思うのです。火星と海王星天王星冥王星。これらはそれぞれスクエアを作り、次の新しい世界のために、あなたを急き立てます。少々乱暴かもしれませんが、乗っておいて損はないでしょう。いえ、乗らざるを得ないのです。
新月のすぐ近く、処女宮には金星がいます。金星は、新月のいる天秤宮の支配星です。ちなみに金星のいる処女宮の支配星は水星で、これはこの時新月と同じ天秤宮にいます。
前に書いたかもしれませんが、金星と水星が自分の家を交換している状態で、これはミューチャルレセプションといいます。
この場合、金星は水星を、水星は金星を互いに頼るようになります。愛が知性を、知性が愛を、それぞれ助け合うことになるのです。
星の力はすべての人に平等に働きます。愛と知性の助け合いによって、この新月の変革に乗ってみる気になるのではないかという気がしているのです。
ただ、新しい世界に向かうには、これまでのことを手放す必要があります。
「あなたはもう用済みだ」と言われるわけではないのですが、少なくとも、あなたの心の中ではそのような気持ちが生まれるかもしれません。
しかし、今あなたが手掛けていることは、一生続けるものではありません。いつか、誰かにあとを託して、あなたは必ず別の道をゆかなければならないのです。その最後の時は「死」です。
今回の新月は、ひょっとしたらそれにも等しい受け渡しがあるかもしれません。もちろん、そんなに大げさなことではなくて、半期に一度の役員改選程度かもしれません。
それでも、必ず次の「新しい世界」が、あなたを待っています。
きっと、「そこから先」は面白いことがいっぱいなのではないか、そんな期待に胸を膨らませ、新しい世界に向かっていただきたいと思います。