2014年3月新月2回目

3月31日午前3時46分、白羊宮9度59分の新月です。
春分後最初のこの新月は、白羊宮の天王星コンジャンクションしています。この天王星は、このところずっとお知らせしていますように、巨蟹宮木星、磨羯宮の冥王星とそれぞれスクエアを作り、木星冥王星オポジションというTスクエアの頂点になっています。この新月時は、天王星が12度、木星が11度、冥王星が13度の位置ですから、特にタイトです。で、これも前回お伝えしたのですが、天秤宮には逆行中の火星もいて、4月に半ば過ぎにはとてもタイトなグランドクロスを作ることになります。
大きな変化の波、破壊と再生、革命、再構築。世界がこれらの星の動きのもとに飲み込まれていくようです。
ひょっとしたら、個人的にはそういう動きはなかなか見えないのかもしれません。
見えないだけで、影響はあるんですけれどね。これがどの程度の影響かというのは、各人の観察力にかかっているといえます。
さて、今回はそれに加えて、アセンダント(東の地平線)に乗っかっている宝瓶宮の金星と、MC(天頂)近くにある天蝎宮土星がこれまたタイトなスクエアを形成して、何か日常的にも、特に神経質に観察しなくても目に見える変化を引き起こす感じがいたします。さらに加えて天秤宮の火星はこの宝瓶宮の金星とタイトに美しいトラインを作っています。(したがって火星と土星とはセミセクスタイルです。)
ここだけ見ると、時間をかけて育んできたものが一気に動きを見せるとか、あるいは見えない努力の結果が大きく花開くとか、そんなふうに言ってもいいかもしれません。特に恋愛などはわかりやすいかもしれません。
ところが、土星は白羊宮の太陽、月、天王星のひとかたまりと、また、反対方向の木星と、火星は双魚宮海王星と、それぞれセスキコードレイトを作っています。ちなみに木星もまた、金星とセスキコードレイトを作っています。ほんの少し、ほんの少しの緊張感と違和感が、あなたの心を揺らすでしょう。
わたくしたちの多くは、一点の曇りもない幸せを望んでいることが多いと思われます。しかし現実には、「あちらを立てればこちらが立たず」「帯に短し襷に長し」というような、妥協や中途半端さから逃れることが難しいようです。本当は、あちらもこちらも立てたいし、帯か襷かのどちらかにぴったりと納まってほしいものなのですが、なかなかそうは問屋がおろさないようです。このセスキコードレイトという角度はそういう微妙な中途半端さ、微妙な緊張感を表しています。
この新月図では、金星がアセンダントコンジャンクションしています。新月の乗る天王星もとても重要なのですが、このアセンダント近くにある金星が、この新月期のテーマのようなものを掲げているわけです。
金星と言えば愛とお金。これがこの新月からスタートする事柄のテーマになるわけです。そしてこの金星は宝瓶宮にあるわけです。宝瓶宮の支配性は天王星新月コンジャンクションで白羊宮、2室にあります。
この時生まれる愛も、動くお金も、健全で、力強く、この現実世界に生きるわたくしたちにとっては本来あってしかるべき動きになると思われます。しかし、その健全さの向こうに隠れた静かな魂の鼓動や、見えない世界からのかすかな誘いが、前述した緊張感と違和感となって、あなたの心を揺らすのです。
愛を謳歌するのはとても素晴らしいことです。パートナーとのフィジカルな触れ合いは、肉体を持つわたくしたちにとってはとても大切なことです。そしてそれはまた、わたくしたち一人ひとりの魂の解放の営みでもあります。
また、経済生活も豊かであるに越したことはありません。一所懸命働いて人様のお役に立つことで得られるお金は、生活の役に立てるのみならず、楽しみごとやさらなる学びに使える素晴らしいエネルギーです。
それらは単なる欲望で得たり使ったりするにはあまりにもったいないものです。
あなたがもし、豊かな富や愛の恵みをそのような単なる欲望として動かそうとしたら、それはきっとうまくいかないでしょう。幸い、ややルーズではありますが、1室にある双魚宮の水星が、9室の土星、5室の木星とそれぞれトラインを作っています。心の奥深くからのメッセージがあなたに届くはずです。それはきっと、そこで起こっている小さな違和感を見つけた天使のささやきかもしれません。
小さな声を聴いてください。
耳を傾け、胸に手を当ててください。
ささやく声にうなずくことができて、肋骨の真ん中あたりが温かく輝くようであれば、そしてそのような状態でそれらの恵みの受け渡しができたなら、星々の加護を受けて、より一層豊かな恵みを受け取ることができるのです。
わたくしたちは肉体を持ってこの社会に生きている限り、精神論だけでは生きられません。
愛を育むための生活も、社会で生き抜くための経済力も、ともに必要です。
しかし、それらの虜になってしまってはとてももったいないことです。
それらはむやみにほしがらなくとも、必ずあなたについてきます。得るために必要なのは、感謝だけです。
この仕組みを知ったなら、あなたは愛にもお金にも振り回されず、愛やお金をどんどん受渡しする人になるのです。
感謝は、何よりも古くからわたくしたちの中にある感情です。
感謝はどんな感情よりも激しく衝動的です。
最も大きな力を持つ心の動きです。
そしてそれは、わたくしたちそのものです。
この新月の日にあなたの胸に宿る光は、この感謝の光なのです。
春分後初めての新月、始まりの始まりになりそうです。