2014年3月新月

3月1日17時01分双魚宮10度39分の新月です。
2月は新月なかったですね。
で、1月と3月に二回ずつあって、しばらくはまた、新月と満月が一ヶ月に一回ずつ現れるようになります。
2015年の7月に、満月が一つの月のうちに二回現れるブルームーンが起こります。
これらは、現代使われているカレンダーが月の運行ではなく太陽の運行を元に作られて、さらに様々な歴史のもとに変遷を繰り返した結果できあがってきたものだからで、特に占星術的に意味があるわけではありません。
でもブルームーンはラッキーだという人もいますので、それならば楽しみにしてもいいかもしれませんね。
さて、今回の新月ですが、双魚宮です。7室にあり、人間関係、特にパートナーとの関係に大きな力が加わりそうです。この新月は磨羯宮の金星とセミスクエアで、金星は天秤宮の火星とスクエア、したがって、新月と火星はセスキコードレイトになります。ハウスでいうと、金星は5室、火星は3室ということになります。また、火星はドラゴンヘッドのとても近くにあり、コンジャンクションです。
どうも、恋人同士の間のやり取りに何かが起こりそうな感じと言っていいでしょうか。
あるいは愛や喜びで引き結ばれた関係が、何か新たな力を得るというか。
金星と火星がタイトなスクエアというのがいいですね。何か火花が散るような、切磋琢磨するような、なあなあではない、厳しくて強いやり取りが、特にパートナーとの間で起こりそうに思います。
もちろん、恋人、夫婦に限りません。お稽古仲間、勉強や技術におけるライバルとの関係が、より厳しくレベルの高いものになってゆく予感がします。楽しみですね。
そして、変化してゆくのは関係だけではなさそうです。そこに関係するあなた自身も、大きな変容を経験するかもしれません。
この新月は、白羊宮の天王星ととてもタイトなセミセクスタイルで、巨蟹宮木星と、これまたとてもタイトなトライン。磨羯宮の冥王星とはセクスタイルです。つまり、このところ続いている木星冥王星オポジション天王星がスクエアというTスクエアに、かなり深く絡んでいってるわけです。
今まで目に見えないところで進んでいた変化が、何らかの兆候を表しそうです。
あるいはこんなに変化していたのだと気づく何かを発見しそうです。
ここへ来るまでに長い時間がかかりました。
相変わらず天蝎宮土星木星冥王星とそれぞれセスキコードレイト、天王星とインコンジャクト。
無理にでも、押し動かすような力が出そうなときです。動かない時計をじっと見ていても仕方ありません。こうなったら無理にでも動かしましょう。動かなければ、捨てて新しいものに取り替えたらいいのです。変化の波がやってくるのです。のまれるような事態にならず、うまく乗りこなさなければなりません。
前回満月の時に、まだまだ変化が目に見えないというような意味のことを書きましたが、これからは本当に見えてきます。
しかしそう書いても、「何の変化もない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
「変わる変わると言っているけれど、わたしは何も変わらない」
きっとそうお思いなのだと思います。
そうですね。そのように思っていると、日々の小さな、緩やかな変化には気づかぬまま、ある日青天の霹靂のように訪れた変化に驚くことになるのかもしれません。
実は今回の星回りは、その青天の霹靂ではなく、日々の緩やかな変化に気づくような星回りだと言えます。
例えば、逆立ちの練習をするとします。
頭を胴体より下にするなんて学校の体育以来だという人、そもそも体育が苦手で大っ嫌いだった人。そういう人が一念発起、練習をすると、最初は壁にもたれてするでしょう。そうはいっても、まずどこに手をついていいのかわかりません。壁際から何センチくらい、左右の手の平の幅は何センチくらい…。
もちろん、足もおしりも上がらないという場合もあります。
それでも毎日、手をつき、床を蹴り、時には転び、ということをやっていて、本当にある日突然、両脚が上がり、壁にもたれることができます。
これは突然に見えるかもしれません。しかし、決してそんなことはないのです。毎日練習を繰り返すことで、体を支える腕の力、逆さまになっても姿勢を保つ腹筋や背筋の力、床を蹴り、まっすぐ上にむけてあげる脚の力、そういう目には見えない筋肉が育ち、バランス感覚が養われ、体を倒す瞬間と床を蹴る瞬間の間合いがつかめて、だんだんにできてくるようになるのです。
そして、ある日突然できた気がするのですが、実際にはそれまでの間にとてもとてもたくさんの条件が揃っていっているのですね。
でも、実際には、わたくしたちは「できた瞬間」のみをとらえて、「できた」と言っています。
けれど、その「できた瞬間」を迎えるために、たくさんの条件ーー目に見えない小さな変化が揃わなくてはならないのですね。
この小さな変化が連続し、揃ってくることを、わたくしたちは「成長」あるいは「成長の過程」と呼んでいるのです。
不思議なことに、人はなぜか自分のこの小さな変化の連続に気づきにくいようです。大きな変化を見なければ、その間にある小さな変化がまるで何の意味もないかのように扱われるのです。
もし今、ご自分に何の変化も見えず、周りの人がいろんな形で、それぞれの変化を喜び合っている姿を喜ばしくも寂しい思いで見ていらっしゃる方がいらしたら、「どうかご安心ください。目に見えない小さな変化の連続は、確実にあなたの中で起こっていますよ。」と申し上げたい。
それに気づかず、ドッカーンと大きな変化を味わうのも、楽しいかもしれません。
もちろん、気づきながら少しずつ楽しみを重ねていくのもいいですよね。今回の星回りは、うまくいけばその小さな変化を読み取り、来るべき大きな成功に弾みをつけるものになるはずです。
どうか、微細な変化を感じ取れるよう、気持ちを穏やかに、ご自分自身を静かに観察なさってくださいね。

さて、星の動きに話を戻しましょう。
この新月の時、東の地平線は処女宮にあたります。処女宮の主星は水星。この日は宝瓶宮にいます。天王星セクスタイル冥王星セミクインタイル。変化の兆しが、何かしらのメッセージに乗ってやってくるかもしれません。どうか大切なメッセージ、お聞き落としのないように。
また、新月と同じ双魚宮にいる海王星は、天王星セミクインタイル、冥王星とセプタイル。
このところずっとこの組み合わせですが、感受性の強い人には、ご自分のうちから、あるいは周りの状況から、動かしがたい運命の力が働いていることが感じられると思います。
今、そばにいるひと、今、就いている仕事、「運命の人」とか「天職」という言葉はわたくしはあまり使いたくないほうですが、まさしくそれに当てはまると思います。もちろん側にいる人というのは、仲のいい人ばかりではないと思います。しかしその人々こそが、あなたの成長を促し、この人生での大きな力になってくれるのです。
よく観察してみてください。必ず何かの助けになっているのです。それはあなたも同じです。必ず誰かの助けになっています。自身をもって、力強く毎日を送ってください。

日差しの暖かい日も増えてまいりました。
新しい一歩を踏み出す季節です。
この新月は、微細な変化、始まりの兆しが必ず見えます。
どうかどうか、大きく深呼吸をして、力強く前進してください。