2013年9月新月

9月5日20時37分、処女宮13度04分の新月です。
緊張と衝撃が拡散していくような状況の中で起こるこの処女宮新月は、戦いの荒野に咲く白百合のように、激烈なエネルギーを緩め、本来行くべき方向にそっと顔を向けさせてくれるような、やさしくも毅然とした力を携えています。
今回の新月の作るアスペクトは、巨蟹宮木星とタイトなセクスタイル獅子宮の火星とセミクインタイル、天秤宮の金星とタイトなノヴァイルなどです。木星とのセクスタイル以外は2種、3種のマイナーアスペクトですが、かなりタイトなものもあります。タイトなマイナーアスペクトは、ルーズなメジャーアスペクトよりも影響が大きいと言われます。
新月の作るこれらの穏やかで好意的なアスペクトは、このところの緊張度の高い星の動きの中で、一息つけるありがたさになりそうです。
また、この新月は白羊宮の天王星とインコンジャクトを作っています。今、実際にいろいろな形で厳しい状態に置かれている方は、後もう一日頑張ってください。必ずこの新月の夜には、何らかの解決を見るでしょう。それは、なかなか一筋縄ではいかない物事を、まるで「政治的に」解決するかのような、ある意味裏技的な解決方法になるかもしれません。けれど、あまりそのあたりをつつく必要はないかと思われます。この天王星は、双魚宮海王星とノヴァイル、磨羯宮の冥王星巨蟹宮木星と、それぞれスクエアを作り、遠い道りを引っ張っていこうとしています。 とりあえず納まったのなら納めておきましょう。そのことが、これからのあなたの遠い目標に、何らかの道筋を作ってくれる可能性もあるからです。
また、この新月の時には、西の地平線のサインは天蝎宮で、そこには土星ドラゴンヘッドが位置します。今向き合っている人への責任感を強くし、これから出会う人との絆を強めてくれるような気がします。この時、土星ドラゴンヘッド獅子宮の火星とスクエア、処女宮の水星とセミスクエアです。コミュニケーションは極めて丁寧にしていくべきでしょう。もちろん、意味のない気遣いはかえってお互いの腹を探り合うようなことになりかねません。合理的に、理知的に、そして根気よくどうぞ。
さらにこの水星は、天秤宮の金星ととてもタイトなセミセクスタイルです。コミュニケーションというのは、相手にわかってもらおうとするよりも、相手をわかろうとする努力のほうが大切だということを、この時身をもって知るという人も多いかもしれません。また火星は海王星冥王星とそれぞれインコンジャクト。冥王星海王星セクスタイルのため、ここにヨードができあがります。なかなか進まない物事にイライラするかもしれません。しかし、もう少しのがまんです。腹をくくりましょう。腰を据えましょう。今は、より深い愛をもって、周りの人々(特に身近なパートナー)に奉仕する気持ちが必要になってくるのです。そしてそうすることにより、より強い責任と絆を育むことができるでしょう。
さて、この新月を境に、少しずつ解れてくる物事があります。時間はかかるかもしれませんし、期待した状態におさまるわけではないものもあるかもしれません。けれど、すべてはなるべくしてなるのです。
わたくしは、運命というものが予め決まっているというつもりはありません。むしろその逆で、運命は自分で作ってゆくものだ
と思います。
しかしそれは、自分がすべきでない物事(それがどんなに人様のためになることでも、社会的に良いとされていることであっても)を無理におこなって作ってゆくものではないと思います。自分の心に適っていることを自分の思いどおりに楽しく描いていき、その結果自然に導かれてゆくものだと思っているのです
本来人間は、「努力」などしなくても、きちんと導かれるものなのかも知れません。
それでもわたくしたちは、毎日を楽しくよりよく過ごすために「努力」をします。
しかし本当は努力というものは、後で誰かが見てそう呼ぶのであって、その時の自分自身は決して「努力」をしているのではなく、何かしらのことを一所懸命やっているだけなのです。
そしてその結果、知らず知らずによい事柄に導かれてゆくものだと思います。
今回の新月、そのように何かを一所懸命楽しんだり、誰かのことを徹底的に知るように努力してみたり、ただそうしているだけで、かたまっていたしこりが解け、道が開け、何かが見えてくるかもしれません。そして、見えてくる何かがどのようなものであれ、それはいつか必ず見なければならないものに違いありません。
そしてそれが、あなたの新しいスタートの礎になるのです。
どうかよい新月をお迎えください。