2013年5月新月

510日午前930分、金牛宮1931分の新月、金環蝕を伴う新月です。
このところ、○○座祭りというのが続きますが、魚座牡羊座に続いて今回は、「牡牛座祭り絶賛開催中!」です。
今回はこの新月(太陽と月)の周りに火星、水星が近い位置にいて、金牛宮に4星とドラゴンテイルで、合計5つの感受点が金牛宮(牡牛座)の中ほどにひしめいております。
金星はこの日、日付が変わってすぐに双児宮に入っていますので、ボイドからも抜けています。愛情や富に関しては、新月のころにはすでに風向きが変わって、少し重たくなりかけていた気持も、爽やかな風が吹き込んで少し軽くなってきそうです。
お財布も多少軽くなるかもしれません。しっかり貯めたものは有効に使わねばなりませんので、ちょうどいいですね。
金星の移動先の双児宮には拡大と保護の星、木星がいます。5月の終わりごろにはこの二つの星が重なります。愛情に関しても、お金に関しても、風通しよく、勢いよく動きそうです。
さて、新月に話を戻しましょう。この新月金牛宮。月はもともと巨蟹宮の支配星なので、巨蟹宮にあるときに最も強い力を発揮するのですが、金牛宮でもまた、強い力を持ちます。
本当にいろいろなことが豊かに始まる感じがします。
白羊宮のときと違って、目標も、そこへ至るパスも、おおよその段取りができて、後は出発するだけというような、勢いだけでなくきちんと肉付けされたスタートになりそうです。
この新月は金環蝕を伴うと書きました。つまりノードの近くで起こる新月です。今回はサウスノード、ドラゴンテイルと呼ばれるポイントです。
蝕は、新月や満月の特別バージョンと言われます。起こる事柄の良し悪しは人によってとらえ方が変わりますので、ここではその事柄の吉凶は判断できませんが、少なくともそれらはとても物質的で、具体的であり、「論より証拠」という形で目の前に現れてくるような事柄ではないかと思われます。今回は、そういったことがわかりやすくスタートする新月なのではないかと思われます。
この金牛宮の星たちのそばにいるのがドラゴンテイルなので、対岸の天蝎宮にはドラゴンヘッドがいます。この二つはいつもオポジションの関係です。
ヘッドとテイルは、インド占星術ではどちらも凶兆ですが、西洋占星術ではそうでもありません。過去の縁にかかわるものだと言われます。他にもいろいろな解釈があるのですが、わたくしの感じでは、ヘッドは何かを掴みに行く感じがしますし、テイルは何かに掴まれる感じがします。ちょうど、犬が自分の尻尾をくわえようとぐるぐる回っているような感じです。口がドラゴンヘッド、尻尾がドラゴンテイル。そこに感受点が集まるということは、ぐるぐる回っている犬の口元に、何か違うものを持っていくようなことです。例えばガムや、ボールなどを持っていけば、たちどころに犬はそちらを追いかけ始め、口もしっぽも無益なぐるぐる回りから解放されます。
ですから蝕は、これまで執着していた何かを手放し、はるかな何かを見据えてスタートを切る、そんなタイミングなのだと思うのです。
さらに、新月のそばいる火星と水星が、現実的な勢いと交流の力を授けてくれます。多くの人々と手を携えて何かを作り上げたり、交流の場を作り、人々を呼び込んで拡がりを作ったりという、現実の何かを大きな夢や希望を抱いて作り上げるためのスタート地点とするとき、この金環蝕が大いに力になってくれるのだと思います。
さて、新月の対岸の天蝎宮には、ドラゴンヘッドだけでなく土星もいます。隠していたいこと、見せたくないもの、でも、いつか誰かに伝えていかなくてはならないもの、そういったものに対してあなたが今もたねばならない責任が、大きく育つときです。この土星は、双魚宮海王星とトライン、海王星双児宮に入ったばかりの金星と、緩めのスクエアです。今はそっとしまっておくべき宝も、それは決して蔵の中で誰にも見られず朽ち果てていくべきものではありません。いつか、命を吹き込まれ、次の世代に夢や喜びを運び込むために使われるもののはずです。
その存在は、隠していても人の口の端に上ります。人々の期待が大きいのです。
あなたが守るその宝は何でしょうか。それは、今はまだあなた自身にも隠されているものかもしれません。しかし、いつかあなたにもわかるときがくるでしょう。
さて、海王星は白羊宮の天王星セミクインタイルですね。何が起こっても天使が助けてくれるから大丈夫って気がするんですが、これはあくまでたとえです。でも、楽天的な気持が助けになることは確かなようです。そしてこの天王星土星とインコンジャクト、磨羯宮の冥王星とスクエア、金牛宮新月の一団とセミクインタイル、金星とはセプタイル、木星とはクインタイルとなり、さらにドラゴンヘッドとはとてもタイトなバイクインタイル。(わたくしの使っているソフトは、ノードが真値で出ます。平均値とは2~3度のズレがあります。)
マイナーアスペクトが多いですね。(細々と羅列するだけでは意味がないような気もしますが、一応書き出しておきます。)
わたくしがここから読むのは、これらの星が相互に作用しあって、本当に大切にしなければならないものが見えてくるということです。そしてそれは自分の好むと好まざるとに関わらず、今後ずっと向き合っていかなければならないものだということです。
これまで思ってもみなかったことが展開していく人もいるかもしれません。特に、これから生き方を変えよう、あるいは新しい何かを始めようとしている人には、それが思わぬブレーキになるかもしれません。それでも、それはずっと向き合わなくてはならないものです。
そもそも、どんなに好きなことだって、挫折することはあるし、すいすいとうまくいってばかりということはないでしょう?挫折も失敗もない人生であれば、人生そのものが本当にうまくいっているかどうか見えません。比較対象がないんですもの。だから、人生には挫折も失敗もついてくるのです。当たり前のことです。
しかし、心配は無用です。磨羯宮の冥王星が、あなたの責任と奉仕の気持を強く応援してくれます。
そうです、自分だけ好きなことをしようとか、周りのことなど考えずに自分の我欲だけで進もうと考えている人にはストップがかかり、周りの人に喜んでもらおう、自分の夢がみんなの喜びにつながるようにしようと考えている人にはよい方向修正になり、それを通してエネルギーの補充もできるはずです。
とにかく、具体的な目標を立てましょう。すでにそれができている人は進むだけです。まだの人はまずそこから。
自分なりのきちんとしたプランがないと、蝕を伴った強い強い新月のエネルギーに、あれよあれよと巻き込まれ、思いも寄らぬ方向へ持っていかれてしまうかもしれません。
それでもいいんですけどね。
魂は、たいてい自分の行きたいところへちゃんと行くものです。
ただ、今回の新月は、肉体というものを持ったわたくしたち人間にとっては、この肉体がなければできないようなはっきりした目標を立てたものに、最も勝利に近い道を案内してくれるのではないかと思えるのです。
どうか、しっかりとした目標を立て、勇気を持って、前へお進みください。
目標の高さや勢いの強さはとても大切ではありますが、ここでは主たる武器になりません。
一歩前に進めた足の指が、きちんと地面を掴んでいるか、その確かさが、最も強い武器になります。
どうか皆さん、よいスタートを。