2012年10月満月 「中心を感じる」

* 満月情報
1030日午前451分、金牛宮648分の満月です。
光が内側から満ち溢れてくるような満月になりそうです。
金牛宮の満月のたっぷりとした輝きを奥深くから支えるのは磨羯宮の冥王星です。月とトライン、太陽とセクスタイルのやさしい角度をとります。さらに天蝎宮の太陽のすぐ近くに土星が寄り添っています。少しゆるくなりますが、太陽とコンジャンクション、月とオポジションです。
豊かな光をむやみに散らかすことなく、たっぷりと溢れんばかりにたたえる満月になりそうです。
明け方の満月で、東の地平線には天秤宮が位置します。この天秤宮と、今回満月の起きる金牛宮の支配星は、どちらも金星。輝き溢れるビーナスです。さらにこのビーナスは今、最も力を発揮することのできる自分の家、天秤宮にいて、白羊宮の天王星と少し緩めのオポジション。これを調停するのが人馬宮の水星で、天王星とトライン、金星とセクスタイルになっています。
美しいもの、心地よいものに幸運のポイントがあります。
しかもその美しく心地よいものはなかなかつかみどころがなく、じっとしていてくれません。気持は落ち着き、じっくりと物事に向き合うことができるときですから、動き回る幸運の種は、静かに見つめながら、手元に降りてくるのをゆっくりと待つのが得策のようです。
さて、人馬宮の水星はさらに、双魚宮海王星とスクエアであり、双児宮木星とミューチャルレセプションです。双児宮木星人馬宮の火星とオポジションですし、人や情報が大きく動き、そこに乗る気運も高まることでしょう。
そういった大きく早く動く物事をしっかりと見つめ、腰を据え、目を開き、そして慌てず騒がず、大きく手を拡げて、すべての動きをその両腕に収めるくらいの受容能力が必要となります。
どうか、心を落ち着け、腰を据え、お腹にしっかりと錘を入れて、あなたの「芯」を感じてください。その姿勢で両腕を拡げれば、どのような幸せも、すべてそのうちに収まります。
 
* 中心を感じる
久しぶりに「スピリチュアル」に関係する本に出てくるような事柄について書こうとしています。
しかし残念ながら、いわゆる「開運」とか「縁結び」を引き寄せることについての、期待されるような即効性はないお話です。
とはいえ、きちんと実行していただければ、世界はすべてたちどころにあなたのものです。
もちろん、きちんと実行すればの話です。これを実行できない人が、雑誌などで話題の「パワーストーンブレスレット」を身につけて、「開運メイク」をして、「パワースポット」に行き、どんどん本質的な幸せから遠ざかっていくのです。
ではここで実行するのは何かといいますと、前項の最後のほうで書いた「心を落ち着け、腰を据え、お腹にしっかりと錘を入れて、あなたの「芯」を感じ」ることなのです。
これは、一般的にグラウンディング、センタリングといわれる行為です。
厳密にはこの二つは異なるものです。
まずグラウンディングは、地に足を着け、地球の引力を感じ、物質としての体の存在をしっかりと受け止めることです。
センタリングは、自分自身の中心となる「軸」を感じ、自分の本来あるべき状態を意識することです。
「スピリチュアル」好きな人の中には、これができていない人が多い。
天使だのチャクラだの、そればかり言っていても飯は食えないのです。
あ、それで仕事をしている人は別です。
パチンコで家を建てることができるのはパチンコ屋さんだけだということを、よく心に留めておいていただければよいかとわたくしは思います。
忘れてはならないのは、わたくしたちは肉体を持ってこの世に生存している人間だということ。そしてある一つの、または複数の社会に所属して他の人々と協力して生活を成り立たせている社会人だということです。(これをお読みの方の中には、学生さんや生徒さんもいらっしゃるかと思いますが、ここでは大学や学校も一つの『社会』とお考えください。)
いろいろなスピリチュアル的な活動に首を突っ込んで参加者の方を見てみますと、この社会に属する部分で問題を抱えている人がとても多いことに気づきます。問題の解決策を求めてさまざまなところへ出かけられるのですが、なかにはただ堂々巡りをして問題を解決しないまま何年も時間とお金を費やしているという方もいらっしゃいます。
誰もがそうだというわけではありません。もし指導者はじめ、そこにいる人がすべてそんな人だったら、誰もその集まりには来ないはずです。
指導者の立場にある方は、たとえスタートがそのあたりだったとしても、修行を積み重ね、結果的にはそういう社会の中における問題を解決し、あるいは問題が生じても速やかに解決するスキルを身につけていらっしゃるのです。そしてそこに近づいている人もまた、日々修行を重ねていらっしゃるわけです。
そして、そこに入っていけない、上がっていけない人が、いつまでもいろいろな集まりで「癒された」などと、その場限りの慰めを得て、またぞろ同じことを繰り返してゆくのです。
そしてそういった集まりに行くか行かないかに関係なくしなければならないのがこの「修行」というものです。
さあ、皆さん、滝にうたれに行きましょう!
なんて書くわけないです。冗談です。
修行の最たるものは、毎日きちんと働いて(勉強して)、規則正しい生活をし、日々の感謝を深めていくことです。
そのための立ち位置として、グラウンディングやセンタリングということが必要なのです。
では、具体的にこのグラウンディング、センタリングのやり方をご紹介しておきましょう。
呼吸は腹式でおこないます。最初は立った姿勢で、目を閉じ、足の裏に体の重みを感じます。わたくしたちは、地球の中心から働いている引力で地球に引っ張られています。その力を足の裏から伸びるエネルギーとしてイメージしてください。足から赤く美しい根っこが生えて、地球の中心に向かって伸びてゆきます。中心に引っ張られて、どんどん伸びて、ついには地球の中心とあなたが結ばれます。
あなたは地球の一部です。強い力で、母なる大地に結び付けられています。
その感覚をゆっくり味わい、気持が落ち着き、もう大丈夫と感じたら、静かに目を開け、その感覚を持ったまま日常生活に戻りましょう。
そしてセンタリング。
これも呼吸は腹式です。立っても座ってもできますが、座ったほうがわかりやすいと思います。
まずグラウンディングで地球と自分とをしっかりと結びます。立っているときは足の裏から、座っているときは背骨の先端から赤い根っこが出ているようにイメージします。
そして次に、お腹の底に赤くて重い大きな錘が入っているとイメージします。
その赤い錘はガーネットやルビーのように強い輝きを放っています。
足の裏、または背骨の先端から出て地球とつながったエネルギーがその錘を通過して、金色の光となって、背骨を通り、頭頂に達します。このエネルギーがあなたの中心です。
あなたの意識をそこに集めましょう。
その感覚をゆっくり味わい、気持が落ち着き、もう大丈夫と感じたら、静かに目を開け、その感覚を持ったまま日常生活に戻りましょう。
 
これらの感覚はすぐに忘れられてしまいます。しかし、日々こうしたトレーニングによってこういった感覚を味わうことを繰り返していれば、すぐに自分自身の基本的な感覚として備わってきます。
また、毎日の生活をきちんとすることも大切です。家の片付けや掃除は、風水以前の問題です。
また、食事はこの肉体を維持するための最も重要なものです。全く食べなくても生きていける人もいらっしゃいますが、そういう人はもっともっと生活の修行を積んだ人です。わたくしたちはそこへ行く前の段階にいるのです。
そして運動も大事です。ヨーガのクラスを受けることできる人は、参加されるとよいと思いますが、それが難しい場合もあります。運動が苦手という方もいらっしゃるでしょう。しかし、無理のない腹筋運動と腹式呼吸、さらに股関節周りのストレッチ運動を、しんどくない程度におこなうのなら、生活に取り入れることも可能だと思います。腹筋運動は腹部の筋肉に刺激を与え、体の中心を感じるのにとても有効ですし、腹式呼吸は、グラウンディングやセンタリングのトレーニングの最中におこなうことで、気持を静め、腹部の奥の筋肉を鍛えます。
さらに股関節周り、骨盤周辺の筋肉を柔軟に整えることで、体を正しい位置に収められますし、意識を必要な場所にもっていきやすくします。その結果、グラウンディングやセンタリングのトレーニングをスムースにし、日常生活でもその感覚を保ちやすくします。
こうして備わった自分の体の重みの感覚、中心の感覚は、自分自身の本当にあるべき状態を、あなたの体の中に収めます。わたくしたちの体は、肉体だけではありません。しかし肉体をきちんと意識し、あるべき状態に保つことで、わたくしたちの本体である魂を、正しくその肉体に収めることができるのです。現実の行為は肉体を通しておこなわれます。魂がしっかり収まった体ならば、必ずその魂の行くべき道を、しっかりと歩んでゆくことになるでしょう。
夢も希望も、必ず叶えられるのです。
どうか、ご自分の中心を感じて、しっかりと地面に立ち、両手を広げて、あふれるほどの愛と幸せを受け取ってください。
 
《補足》
なお、ヨーガのクラスを受けていれば、ここに書いたすべてのことは自然に身に付きます。
簡単ないくつかのポーズと呼吸法と瞑想。これらが組み合わされたクラスなら、理想的です。
もし、スピリチュアルな成長を求めてさまざまなセミナーを受けたり集会に通っているというのであれば、そういうことを一切やめて、ヨーガのクラスを受けられたらいいと思います。
黙って3年受けてみてください。
3年もかかるのならいやだと思われますか? 
ではどうぞ、今までと同じようにあちこちのセミナーや集会で、その場限りの「癒し」を求め続けてください。
それでもうまくいけば、そのうちいつか目が覚めます。