2012年9月満月「土星が天蝎宮に入ります」

* 満月情報
9月30日お昼12時20分、白羊宮7度22分の満月です。
今回は、天王星の上にどーんと乗っかるビッグな満月ですね。そして磨羯宮の冥王星T-スクエア。今まで積み上げてきたもの、隠してきたこと、詰め込んできたことが、ここで一気に表に出そうな気がします。
隠しても無駄だと思いますし、これでデトックスしてきれいになれるかもしれません。
特に恋愛関係については、これを機会に考え直す決心ができるという方も多いと思います。
なぜなら、獅子宮にある金星が双魚宮にある海王星とサインをまたいだ緩めのオポジション。そのおよそ中間点、天蝎宮では火星とドラゴンヘッドコンジャンクション。ここでこれらがT-スクエア。と、恋愛関係の星の絡みがなかなか気合の入ったものだからです。
期待は役に立たなくなるかもしれません。幻想がはかなく消えるかもしれません。しかし、夢を見ている場合ではありません。「夢」は「目標」に置き換えることが可能です。この海王星は、天秤宮土星とサインをまたいでトライン。月があけて6日には、この土星天蝎宮に入ります。このあたりから土星海王星が、近づいたり離れたりしながら来年の夏ごろまで、トラインを形成しては離れる時期が続きます。見えない努力がものをいう時期。しかもそれは、胸の奥にしっかりとしまった愛を支えにしています。しかも、無自覚ではいけません。必ず心の中で、ご自身の思いを明確になさってください。
この満月の日、恋人に愛を告げようと準備されている方は、やさしい言葉で熱い思いをそっとくるんで届けてください。天秤宮の水星が、火星とドラゴンヘッド、そして金星との調和的な位置から応援しています。
なお、この日木星はノーアスペクト。「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉を噛みしめて、一日を送られるとよいでしょう。
この日を境に人生が変わる方もいらっしゃるかもしれません。
新しい毎日を、どうか楽しんでくださいませ。
 
* 土星天蝎宮に移動します
前項でも少し書きましたが、来月早々、土星天蝎宮に入ります。
ここ2年余り、土星天秤宮でその力を発揮してきました。これをお読みの皆さんの中にも、パートナーとの結婚を決心したり、対人関係における責任が増したりと、やや重い、それでもこれからの人生に大きな希望が生まれるような出来事を経験された方も多いかと思います。
逆にパートナーとの仲がうまくいかなくなったり、対人関係での孤立を感じることが多かったという方もいらっしゃるかもしれませんね。
何がよくて何が悪いということはありません。また、ここで起こったことにはどのような意味があるのかと考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、それらは大きな問題ではないのです。
重要なのは、ここで起こったことを土台にして、この先にどう進むのかということです。
そのためには、過去に起こったこと良し悪しや、意味付けを考えてもしかないのです。
これは、過去世の話についても同じです。
「前世からの縁がある」とか「前世にし残した課題をこなしている」とか、そういったことを聞いて、「なるほど、では頑張ろう」というふうに考えるのならば、そのためのよい判断材料になるかもしれませんが、今生きている現在の状況に希望を見いだせなくて、前世や、それ以前の過去の人生に意味を求めてそこにすがるのは愚の骨頂です。
今の人生の中でも、「起こったことは起こったこと、大切なのは次に何をするのか」という考えがあれば、過去の栄光にしがみつくこともなければ、過去の痛みにとらわれて前に進めないというようなこともないのです。
過去に起こったことは、それが過去の人生のことであろうが、今の人生の過去の時点のことであろうが、良かれ悪しかれ一度冷静に受け止めて、前に進むための判断材料にすべきです。
ちなみに「過去世」という考え方はなくても生活していけますから、とりたてて気にしなくてもいいと思います。
さて、まずそのように意識設定をしたところで、土星天蝎宮に入ったらどんなふうにすればよりよく前に進めるのかということのお話をしていきましょう。
 
まずは、現在とても前向きな気持でこれらの変化を受け入れている方々は、これから土星天蝎宮に入っている期間、ここで得た責任や役割を、黙々とこなしていくことになりそうです。
この2年ほどの間に浮上した人間関係の問題や、対人関係でのご自分の位置づけなどについて、次の2年ほどの間に掘り下げ、確かにしていく必要があります。未練を抱かず切り捨てることになる場合もありますし、勇気をもって手を差し伸べることになる場合もあります。
当たり前のことですが、切り捨てるほうが簡単です。
人様に対する責任を引き受けるということは、立ち位置をしっかり決めて、腹を括らなければできないことです。しかも、それを周りにアナウンスすることもなく、ただひたすら黙々と引き受け続けるのです。
2015年に入れば、このことについての成果が得られる兆しが見えるでしょう。この年の秋風が吹くころには、そっと育ててきた雛が巣立つように、あなたの苦労が報われるでしょう。
笑顔で、ご自分の努力に花まるをつけ、次の一歩を踏み出しましょう。
 
では、この2年間にとても厳しい状況におかれ、今そこから前に進めないほどの痛みを感じている方々はどうすればよいのでしょうか。
天秤宮土星がいたこの2年間、対人関係での重みや窮屈さを感じたという方も多くいらっしゃいます。それをご自分の成長にかかわる重要なことと位置づけて受け止めればそこから前進しやすいのですが、自由を奪われ、自分らしい発言ができないとか、相手のわがままに押されてつらいとか、そういう思いにとらわれてしまうと、前進が困難になります。
そもそも、わたくしたちの生活の中では、あらゆることがルールに従っておこなわれ、完全に自分ひとりで物事を決定できる場面というのはあまりありません。
しかしそれこそが、この世界でわたくしたち一人ひとりが負うべき責任であり、この世界の重要な一員であることの証です。グループで仕事をしているときに、「あなたは好きなことをしていて」といわれるのと、「あなたの担当はこれ。好き嫌い言わずにやり遂げてね。」と言われるのでは、どちらがグループへの貢献度が高いでしょう。前者も、「邪魔をしない」と言う意味では大きな貢献をしているかもしれませんが、やはり全体の中で欠くべからざる場所を与えられるほうが、実際の成果に結びつく貢献と言えるのではないでしょうか。そしてまた、こういう欠くべからざる場所というのは、案外自分が望んでいないものだったり、今まで思いつきもしなかったものだったりするものなのです。
しかし、それこそがあなたに今生で与えられた使命なのかもしれません。思わぬ立ち位置、望まないグループへの参加、パートナーとの厳しい関係。そういったものの中から、あなたが何を学び、どう成長するのか。それが問われた2年間だったのです。
そして、あなたはその試練を乗り越えてきました。
痛みも苦しみも味わい、軋轢の中でもがき、もう本当に「いち抜けた!」と言いたくなるような日々を過ごしてこられたことと思います。
でも、諦めずにここまで来ました。
来月、土星天蝎宮に移動すれば、あなたはその苦しみをもう一度見極め、きっぱりとそれを切り捨てるか、堂々と受け入れるかの選択をすることになります。
場合によってはこれらのことは、事象としては同じ事柄のようになるかもしれません。しかしそれは、「どちらにしても同じこと」ではありません。意識の持ち方によって、次に動く道筋が変わります。世の中の物事はあまり自由にはならないものですが、意識の持ち方だけは、わたくしたちは完全に自由です。つまり、その後の道筋を自分で決めることができるのです。
一見ルールに従って動いているように見えるわたくしたちですが、実際にルールを作っているのはわたくしたち自身なのです。
その過程がすっかり見えてくるのが、2015年の初頭です。この年の秋ごろには、すっかり前が見渡せるようになります。そしてご自分の決めた道筋を、ご自分の作ったルールに従って、元気よく歩くあなた自身に出会えるでしょう。
前をしっかり見てください。あなただけの道が、あなたによって用意されようとしています。
気持を強く持って、進みましょう。
 
さて、土星という星はどなたにも嫌われやすいと聞きます。しかし、本当はわたくしたち一人ひとりを厳しく長い目で支えてくれる素晴らしい先生のような星なのです。
どうか、この星を頼りにどんどん成長されるご自分自身を、めいっぱい楽しんでくださいませ。