2012年3月満月 未来に不安のあるあなたへ

* 満月情報
3月8日18時41分、処女宮18度13分の満月です。
同じ処女宮の火星と、磨羯宮の冥王星金牛宮木星の、地のグランドトラインができています。足の裏で地面をしっかりと掴むように、強い現実感があります。さらに地のサインで木星のいる金牛宮には現在金星もいて、双魚宮海王星と60度です。遠い未来は遥かな憧れではなく、実現可能な目標なのかもしれません。
今抱いている夢は、単なる夢としてみるのではなく、実際の目標として射程を定める方が、現在の星回りにかなっているのではないかと思います。
満月は、満ちるタイミング、成就のときだといわれています。
それはただ物事が「成る」だけではありません。
一つの物事が「成る」というのは、それを土台にして次の目標が定まるということでもあります。
まさに今は3月ですし、卒業式や合格発表など、一つの山を越えたという方もたくさんいらっしゃると思います。そしてそれらは、4月から始まる新年度のための一つのステップでもあるのです。
今回の満月は、特にそういう意味が強くなりそうです。
このタイミングで成就することがあれば、次にすることは、その次の小さなステップを確認することではありません。これからはじまる長い旅路の果てにある、遥かな夢を見据えることなのです。
たとえ今は遠くに見えていても、いえ、雲のかなたに隠れてその形すらわからなくても、それを目標にするのだという固い決意と、現実に根ざした努力の決心を、しっかりと心に刻んでください。
そうすることで、明日のあなたの一歩が確実なものになるのです。
 
* 未来に不安のあるあなたへ
あの地震から、一年がたとうとしています。
皆さんはこの一年をどのように過ごされましたか?
あれから人生観が変わったとか、家族との接し方が変わったとか、さまざまな面でこれまでとは違う生き方を目指すようになったという方も多いのではないでしょうか。
わたくしたちは、いつ、どんな形で、自分の大切にしているもの、自分の愛している人を失うかわかりません。あの地震で、そのことを痛感された方も多いでしょう。
実際、あれ以来家族と過ごす時間が増えたという方や、休暇にはよそへ旅行に行かずに帰省をするという方が増えたと聞きます。
愛する人を大切にし、ともに過ごす時間を少しでも長く持ちたいという思いから、そのように考えられるのでしょう。
それはとても素敵なことだと思います。
自分のごく身近な人々と、少しでも多くの時間を過ごしたいというのは、人間の感情としてごく当たり前のことで、そのことを素直に行動につなげることができるというのは、やはり素晴らしいと思うのです。
そしてそれは、先ほど書きましたように、いつ、どのような形で愛する人を失うかわからないということを、実感したからだと思うのです。
今回の地震で、多くの方がそのことを痛感しました。しかしそれは、地震が起きても起きなくても、昔から決まっていたことです。
わたくしたちは、生まれてきたからには必ず死にますし、出会ったからには生別死別の違いはあっても、最後には必ず別れます。
わたくしは別に不吉なことを言っているわけではありません。これはただの事実です。
わたくしたちは、限られた人生を生きているからこそ、一所懸命に働き、愛し、育み、感謝して日々を過ごします。こうして一日一日を大切にしようという思いは、この限られた時間の中だからこそ、輝きを放つのです。
 
しかし、こういったことを殊更にネガティブに言うことによって、不安を煽り、恐怖をかきたて、それを鎮めるための方策をちらつかせるという手法をとる占い師や霊能者と言われる人がいます。
それは、とてもたちの悪い方法です。
おりしも、関西で人気のタレントさんが、霊能者とか占い師とかいう人にマインドコントロールをされているらしいということで、騒ぎになりました。タレントさんご本人はすでに保護されてご実家へ帰られたようですが、このことによらず、相次ぐ「霊能者」や「占い師」の起こす事件に、わたくしたちごく普通の占い師は、実に困惑しているのです。
このタレントさんの場合もそうだったのではないかと思いますが、人間というのは、怒りや不安にとても敏感です。ですから、日々の生活の中で抱いている不安や怒りを増大させるような言動に対して、極めて簡単に乗せられてしまうのです。それはとても簡単なことで、先ほどのように、「人間はいつかは死ぬ」というような、科学的に当たり前の事実ですら、不安の対象となり、「怖い」と思ってしまうのです。
不安は、生死のような大きな問題にかかわることだけではありません。
わたくしたちは毎日の生活をよりよくしたいと考えています。そんな中で、手に入れたいものが手に入らないのではないか、失いたくないものを失うのではないかというようなちょっとした不安ならば誰でも心の片隅に抱えているのではないでしょうか。
そういう不安を煽るのが、商売の常套手段なのです。
以前、セールスを成功させるためのノウハウを書いた本を読んだことがあります。
そこにははっきりと、「お客様の不安を煽ること」と書いていました。
不安を煽ることで、その不安を解消するための行動をとろうという、そこにつけこむのです。
「お客様、このままではしみやしわが増えますよ。…でも、このクリームを塗れば大丈夫。」という段取りです。
悪質な占い師や霊能者は、その手法を取ります。
「このままでは、あなたの地位は危ないですよ。…でも、このお札を貼れば大丈夫。」
「このままでは彼は他の女の人と結婚しますよ。…でも、このブレスレットをつければ大丈夫。」
という具合です。
占い師や霊能者という人は、そういう不安を取り除き、見る見るうちによい方向に導いていくというイメージがあるかもしれません。そのために、お札やブレスレットなどの小道具があれば、ついそれに手を出したくなるのも人情でしょう。
しかしこれは、人様の不安につけこんで物を売ろうという、悪質極まりないことです。
誠実な占い師や霊能者なら、クライアントさんにとって最小の負担で、最大の効果を出すようにするでしょう。そして、たくさんの人の需要に応えるために、一人ひとりが最短の道でよい方向に向かえるようにするでしょう。
そういう能力のない人は、霊能力もたいしたことはないと言えると思います。
そうはいっても、優れた能力を持つ人でも、自分から前に進むことができない状態の人を助けることはできません。なぜなら、自分の主人は自分なのです。どんなに立派な学校に入学しても、教室で居眠りばかりしていては勉強なんかできないのと同じです。
こんなことを言うと元も子もないかもしれませんが、不安にさいなまれている間は、占いや開運グッズなんか、何の役にも立たないのです。
占いやヒーリングなどが功を奏してよい結果をもたらすのは、自分自身が前に進もう、夢に向かって歩き出そうと考えているときです。
前向きに何かを決定するために良い段取りを決めたり、あるいは人付き合いなら、相手や自分のことを知り、互いにストレスがないように良い関係を保つための気持のルール作りをしようとするとき、占いも開運グッズもその威力を最大に発揮します。
 
まず、不安を消すことからすべてをはじめなければなりません。たとえ不安を抱えていても、それを消そうという強い決心を抱くだけでもいいのです。
不安にさいなまれたままだと、たちの悪い占い師に引っ掛かりやすいですし、一度引っ掛かってしまうと、そこでさらに不安を煽られて怒りにまみれてゆくだけです。
そもそも不安とは、何の実体もないものです。わたくしたちの目の前には、事実が展開されているだけです。未来のことはわかりませんし、わかっているのは科学的な事実だけです。にもかかわらず、不安にさいなまれている人は、自分で勝手に「ああなったらどうしよう。」「こうなったらおしまいだ。」などと考えて、不安を造り、大きく育てているのです。
「類は友を呼ぶ」という言葉があります。
自分が不安にさいなまれて何を聞いても救いはないと思っているようなときは、よい占い師に見てもらおうと思っても、出会うことはできません。むしろ、悪質なことを考えている占い師に当たるだけです。
不安を払拭し、明るい未来を信じる気持になったら、そのときはきっといい占い師に出会えます。
 
そうそう、良い占い師や優れた霊能者は、極めて「普通の人」です。
見かけも話し方も親しみ深く、たいていはとても現実的です。
社会に反することをわざわざ勧めることはしませんし、クライアントさんにやたら高圧的な態度もとりません。
つい、霊能力のある人というのは普通と変わっているように思いがちですが、能力の高い霊能者は決してそんなことはありません。なぜなら、それだけ能力が高ければ、自分の言動くらいコントロールできるからです。いろんなものが見えたり、感じたりしても、そういう自分と現実の世界との整合性を保てないようでは、この世での修行がもっと必要だということになると思います。
どうかみなさん、うまく見分けてくださいね。
 
さて、そのような占い師、霊能者と出会うためには、不安を払拭し、前向きにならなくてはなりません。それにはどうすればよいのでしょうか。
わたくしは、不安を訴える方には、「自分のすべきことを一所懸命してください。」と言います。しかも、いましているそのことしか考えないというふうに。
料理をするなら料理をする。そのなかでも、もっと一つ一つの動作、例えばねぎを切るならねぎを切ることに集中する。しかも包丁の刃がねぎにあたり、繊維を切っていく手触りを感じるくらい集中するのです。
24時間これを続けるのは大変です。とりあえず、毎日の生活の中で、夕飯の準備のときだけ、いえ、もっと短く、朝一の仕事の5分間だけ、というようなあたりから始めてみてもいいと思います。そのうち、できる時間が長くなり、一つ一つの物事が丁寧に早く進みます。そして、こういうことを毎日やっていれば、不安を思い起こす暇などありません。
また、呼吸法も有効です。
ゆっくりとした腹式呼吸を、10回から20回。それを一日に2回でも3回でも、朝起きたとき、午後のくつろぎのときなど、空腹時を狙っておこないます。
たとえ短い時間でも、呼吸にだけ集中する時間を持てば、不安感は軽くなります。
是非試してみてください。
 
不安は、何も生みません。
不安があるからこそ、わたくしたちは不幸なのです。
この不安がなくなれば、わたくしたちは本当に幸福に生きられます。
大きなお金をつぎ込まなくても、社会と隔絶した空間で生きなくても、不安を消すのは簡単です。
毎日の普通の暮らしの中で、ちょっとした生活の中の意識の持ち方で払拭することができるのです。
なぜなら不安は、自分で生み出しているからです。
目の前には、単に展開されている事実と、まだ訪れていない素晴らしい未来があるだけです。
どうかみなさん、もし未来に不安を感じておられたら、その不安自体が実は意味のないことだということをご自分に確認させてあげてください。そして、それらを触らずに、静かに置いたまま、生活に集中してください。
必ずよい結果が得られます。