2011年4月満月

* 満月情報
4月18日午前11時45分、天秤宮27度44分の満月です。
相変わらず白羊宮に五つもの星が集まっています。逆行中の水星が速度を落としながら火星のやってくるのを待ち、この二つの星は近づきながら反対側の土星と向かい合わせになっています。土星は月と同じ天秤宮にいます。対人関係、しかも一対一の関係に、真剣さが増すような気がします。双魚宮の金星と人馬宮ドラゴンヘッドが90度、金星と太陽は30度、太陽とドラゴンヘッドは120度、月とドラゴンヘッドは60度。何かきらりとひらめくものがあるかもしれません。今自分の向き合っている人、手をつないでいる人との深い縁を、改めて感じるのではないかと思います。また、火星、水星、木星が絡んでいるため、情熱や思いが真っ直ぐに表現される気がします。これらの星と180度の土星は逆行していますので、ブレーキの効きが甘いです。先月のホワイトデーに返事できなかった男性諸氏、この満月の下で改めて思いを告げるのも素敵ですよ。
さて、月も太陽も、この満月直後からボイドに入ります。
月は同日午後3時20分に天蝎宮に、太陽は20日午後7時19分に金牛宮に入って、それぞれボイドが終了します。
ボイド中の天体は、お休みです。
明日の満月直後、心が少しぼんやりしたり、自分に自信が持てなくなっても、それはあくまで月と太陽がお休みをとっているからです。ご自分のせいではありません。ついでにわたくしたち人間もお休みしたいですね。とはいえそんなこともしていられませんので、気持だけでもゆったりと、のんびりいきたいものですね。
 
* 未来を予測するということ
わたくしはレイキヒーラーでもありますが、占い師でもあります。
占い師というのは未来を予測するものだとお考えの方が多いと思いますが、そうとも限りません。
わたくしは未来を予測しないほうの占い師です。
未来を予測しないでどうするのかというと、現在をどう生きるかのお話をするのです。
そもそも「未来」などというものは現在どこにもありません。「過去」も同じです。
あるのは、「今」という瞬間だけです。そのつながりがわたくしたちの思い描く未来であり、思い起こす過去であり、「今」ではないものは「過去」も「未来」も実際には存在せず、「思う」ものでしかありません。
もちろん、過去の行動が現在の行動の原因になっていることもありますし、現在の行動如何によって未来の行動が決まるということもあります。
わたくしたちは過去の事例を参考にし、未来の予定を立てながら生活をします。ですから、「過去」や「未来」を否定することはできません。
しかし、こだわる必要もないのです。
不必要に過去や未来にこだわれば、大切な「今」という時に集中することができないからです。
さらに言えば、わたくしたちは、「今」という時間にもこだわる必要はないのです。こだわれば、誠実に「今」を生きることはできません。
今このときに行うべき事を丁寧に誠実に行なうことによって、わたくしたちは充実した生活を送ることができるはずです。
それは今起こっていることや、今自分がしたいことなど、今の何かにこだわることで、ほんとうの「今」の姿を見失うからです。
未来は、存在すらしなかった状況から、一瞬一瞬「今」として出現します。その一つ一つが全て、新しい瞬間です。
占いをしていると、星々の動きやカードの表情から、さまざまなことが頭に浮かびます。それが未来に起こる可能性のあることを示唆していることもあります。
細かな具体的な事柄は別として、それらの象徴するものは、現実に起こることにとてもよく合致しています。
そういうふうに書くと、災害や事故などは予測できるのかということになります。
確かに歴史的な部分を見れば、欧米では宮廷付きの占星術師が天災や政治的な事柄について予測していたこともあります。
日本では陰陽寮というお役所があって、暦の管理とともに占星術によってさまざまなことを分析、予測していたようです。
中国では古典的な学問として「易経」があり、たいへん重要視されていました。
「未来を知りたい」「成功したい」「災いを避けたい」という考えは昔からあり、占いと科学が一体であった時代には、占星術やお告げなどはとても大切にされました。
それらの一つ一つが具体的に「当たった」のかどうかはわかりませんが、わたくしは、占い師たちが星から得た情報、あるいは儀式で得られたお告げは、すべてその後に起こった出来事をきちんと象徴していたと思います。
ですから、災害や事故などについては、ある意味においては予測可能だといえます。
しかし、いつも書いているように、占星術は科学ではありません。
いつどこでどの規模の災害が起こるのか、それを避けるためにどうすればよいのか、そういったことを、わたくしたちの知っている言葉で知っている形で情報を得られるかということについてはたいへん難しいといえます。
さらに、現代社会では占いはエンターテインメントの一つとして扱われます。占い師が得た情報がどのようなものであれ、それらは決して天気予報やニュース番組で扱われることはなく、閣議に上げられるものでもありません。
情報を発信しても、受け入れる体制がないのです。
そして、もう一つ大切なことがあります。
それは、占い師の多くが、現在何かの悩みを持つ人、現在何か目標を持って頑張っている人に、勇気と希望をお届けすることを自分の使命と感じているということです。
このような使命を感じている人が、不用意に人々を不安に陥れるようなことを口にすることはありません。まさしく、「今」をどのように生きるか、一瞬一瞬新しくなるこの「今」という時を、どうすればよりよく生きることができるのか、そういうことを依頼者とともに考えるのが占い師の仕事なのです。占い師が未来のことを口にするのは、「今」という場所に立って、その場所から目標を眺める依頼者に、「あと少しだよ」「ここらで休憩したほうがいいね」「ラストスパート行きましょう!」というような声かけをするためです。
ですから、占い師というものは案外未来を予測したりはしません。
一人でどこからか何かの情報のようなものを受け取ってはいますが、それを不用意に口にすることはありません。せいぜい自分の日記にこっそり書いておく程度です。
ブログなどに書くときは慎重に、「~が起きる」ではなく「~という象意が読み取れる」という程度の書き方なのだと思います。
もしかしたら、はっきりと「警告」のようなものを書いている人もいるかもしれません。しかしわたくしはその種類のものは読まないので、本当にそんなことを書く占い師がいるかどうかは知りません。
もし、あなたの信頼している占い師が大きな災害の予兆について一度も話したことがないのであれば、その人はあなたの信頼に十分に応えてくれる占い師だと思っていいと思います。きっとその占い師は、あなたが与えられた課題を乗り越え、「今」をよりよく生きるために、一所懸命応援してくれる人に違いありません。
どうかみなさんが、占い師からよいヒントを得られて、今の生活に生かしていかれますように。占い師の発するどんなささやかな言葉でも、勇気と希望を得て、前進していかれますように。