２０１１年１月満月
＊ 満月情報
1月20日午前6時22分蟹座29度27分の満月です。
ものすごいキワキワの満月ですね。
しかも蟹座で。
月というのは蟹座の支配星です。ですから蟹座ではものすごくパワーが増すわけです。しかも29度ですから星座の最後のほう、ラストスパートをかけています。
このことから、この時期に達成される目標は、想定していたよりもスケールの大きなものになっていると考えられます。
ちょうど今週の初めに水星がドラゴンヘッドを通過しましたので、このときに何か｢気づき｣を得たとか、メッセージがあったとか、そういう方も多いのではないかと思いますが、火星との30度というのは、そういった気づきやメッセージが直接、もっとプリミティブな情熱として知覚されるのではないかと思うのです。ただし、それを少しだけ距離を持って見つめる余裕はあります。つまり、どーんと真ん中から爆発するというよりも、爆発しているのに気づくという感じです。どちらにしても、どう使うかは自分次第ということになるわけですが、今真ん中で爆発している状態よりも、爆発していることに気づいている状態のほうが使いやすいというふうには思います。
そうそう、何の爆発かというと、「縁」に関することです。
ものすごく濃い｢縁｣が展開されるのではないかと思います。
親子、兄弟、恋人、夫婦…、そういう現実的な人間関係から、過去世、未来世を通じて絆を持つ魂とのつながりとかそういうことに関することです。
ただ、やたら期待をすると、｢当たらなかった｣ということになるんですよね、これが。
人それぞれではあるんですが、星の影響というのは目に見えてわかりやすい現象として顕われるものと、空気感として「感じ」だけが感じられるものがあります。
このへん、後半で書きます。
と、いうわけで、今回の満月、スケールが大きく、中身が濃く、さらに充実感満タンの満月になることと思います。
どうか存分にご自分を観察してくださいませ。
＊ 星の影響はどこに顕われるか
実は今さっきまで違うことを書こうとしていました。
昨年の暮れと今年の初めとに、大変素晴らしいライブを聴いて実に絵に書いたように感動しているわたくしは、そのライブで聴いた「音」のことを書こうとしていたのです。
本も読んだし、音と瞑想の関係もご紹介したいし…。
今度にしますね(笑)
さて、星座のズレのことが話題になっています。
科学的に見ると、ずれてるって言うのは気になるところですよね。
実際、わたくしたちは星占いを実生活に応用しようとしていますし、星占いは科学だと考えている方もいらっしゃると思いますし、星の運行そのものがわたくしたちの生活そのものを左右し、今日の仕事の失敗や、昨日の恋人とのケンかを、星がもたらした災厄として捕らえている方もいらっしゃると思うのです。
しかし、星占いは科学ではありません。
少なくとも現在では科学的に証明されたものではありません。
過去には占いは科学でした。
しかし、科学の発展とともに、人間にとって、目で見えるもの、手で触れるもの、計算できるものの範囲が拡がり、占いを必要とする事柄が減ってきました。
現在わたくしたちの生活は、健全であればあるほど占いを必要とはしません。
悩みがあったり、解決のつかない何かを抱えている場合に、占いはその効力を発揮します。
そうでなければ、楽しむ一つの道具として、趣味の一つとして役立つでしょう。
しかし、悩みというのは実は占いなどなくても解決するのです。
心を平静に保ち、丁寧にその問題を見つめ、覚悟を決めて冷静に対処すれば、すべての悩みはいつか解決します。占いが役立つのは、解決の手段としてよりも、むしろその過程で起こる不安や執着を手放すためのきっかけとしてなのです。
わたくしは占い師ですから、占いを否定しているわけではありません。
むしろ、どうにかして皆さんに、占いというものを実生活の役に立てていただきたいと思っているのです。
占いといっても種類はさまざまですが、ここでは西洋占星術を例にとります。
この占いを実生活に役立てるための大きなポイントは、星の動きは自分の行動や周りで起きる出来事の表面に作用しているのではないということを知る必要があります。
そして、出来事の表面が物事のすべてだと錯覚しないようにすることも大切です。
「氷山の一角」という言葉があります。
大変に膨大な事柄のほんの一部が表に出ている、その一部の事をいいますよね。
わたくしたちの実生活というのは、まさにこれと同じです。
目に見えている部分、表に現れている部分は、実に小さいのです。
そして本質は隠されていて、量も膨大です。さらに、海の水に触れ、解けたり凍ったりすることで、他の氷山とも無限に繋がっています。そのつながりは海を通じて、決して凍ったりしない赤道の海とも繋がっているのです。
星は、その氷山の隠された部分、または、海の水に作用するのです。
例をあげてみましょう。
一般的に、恋をする女性が星占いに少し詳しくなったら、調べたくなるのが恋人の出生の金星のありかです。
といいますのも、男性の出生チャートの金星のありかは｢好きになる女性のタイプ｣とされているからです。
多くの女性が、自分の好きな男性がどのようなタイプの女性に惹かれるかが気になります。
ところが、かならずしも彼の金星の星座が、自分の星座と一致するとは限らないというのが実情です。
そこで次に何人かの女性が対策として、男性の好きなタイプの女性になることを試みます。
星占いは複雑ですのでそれだけでは何も決められないのですが、勉強し始めの場合、よくこういった対策を練りますし、街の占いサロンなどではこういう対策を勧める占い師さんもいらっしゃいます。
わたくしも２０数年前にこの金星のことを知ったときは必死になりましたもん。
今から思ったら気の毒な自分やったと思います(爆)
なぜなら、彼の金星の位置に合わせて自分を変えても無駄だからです。
これは、自分の本質を変えても長続きしないとか、自分を押し殺してまで気に入られても辛いだけだとか、（それもありますが）そういう意味ではありません。
そんなことしても彼に振り向いてはもらえないということです。
少し観察すればわかることですが、実際に金星のありかの星座の特質とは似ても似つかない性格の女性と結婚している男性はたくさんいます。
実は、金星のありかは男性の好みの女性を表わすとはいいますが、実際には男性が意識しているかどうかは別なのです。
また、見た目や行動がその男性の金星星座と異なっていても、実際その金星星座に太陽や火星があったり、金星星座と真反対の星座に太陽や火星があったりする女性には、男性は思わず知らずひきつけられます。
これは、性格とか見た目とか、そういった表面に現れるものとは直接関係はないように見えます。もちろん、その性格や見た目はさまざまな要因で本質から遠ざかって見える場合があるということで、占いのチャートと現実は違うということではありません。
遠ざかっているように見えても、よく観察すれば単に顕われ方が違うというだけで、その顕われ方を本質だと思ってしまうと、占いが当たらないということになるのです。
星の影響は、本質に作用するのです。
見た目や性格などの顕われ方に作用するのではありません。
ですから、出来事も同じです。
たとえば恋愛を表わす場所に金星が入ると、恋を求めている女性はみなさん期待されます。
わたくしも、｢いい出会いがあるかもしれません｣などと言うこともあります。
しかし、必ず次のように付け加えます。
｢趣味や楽しみごとで、新しい女友達ができるということかもしれませんし、小さいお子さんとの間に喜びごとのやり取りがあるということかもしれません。｣
極端な話ですが、別れ話の出ている彼とよりを戻したいと思っている女性が、恋愛を表わす部屋に金星が来たからといってがんばっても全く無駄なことの場合があるのです。
たしかに、｢ここがチャンスですから頑張ってください｣という事もできますが、むしろ場合によっては、｢趣味で気を紛らわせて、新しい出会いに期待するといいですね｣と言わなくてはならないかもしれません。
むごいことを言うようですが、星の動きがそのように見えても、自分にとってほしいものが手に入るとは限りません。
星の影響は、もっと深いところで起こっています。
自分にとってほしいものを手に入れることができるのは、実に本質の部分で自分の望みを知っている人だけができることです。
そしてそれは、誰にでもできることでもあります。
そう、誰にでもできるのです。
自分のもっとも深い部分に語りかけて、自分自身を大切に観察することができたら、そしてその自分のほしいものが見つかったら、それはもう手に入れたも同然です。
このへんになると、占いがものすごく当たりやすくなります。
自分自身が、星の影響を受けている本質の只中にいるのですから当然です。
でも、そんなふうに自分のことがわかれば、そして望みのものが手に入るようになれば、それほど占いを参考にしなくなるということもあり得ます。
占いをうまく活用してらっしゃる方は、人生がうまくいっている人です。
人生がうまくいくために占いを活用することはできません。
まず、皆さん、ご自分の人生をしっかりと見据えてください。そして、ご自分の本当に必要としているのは何かをしっかり見定めてください。
その上で楽しみごととして占いをご覧になってみてください。そのときに「うわ、当たってる」と思えるようになったら、ご自分の人生を、占いを活用してよりよいものにできるようになるでしょう。
