2009年9月満月

* 満月情報
9月5日午前1時4分魚座12度15分の満月です。
日付は明日ですが、今宵夜更かしすれば、「今日」ですよね(笑)
昨日も一昨日も大変うつくしい月で、夜歩きが楽しい気分ですね。しかし、満月前後は事件事故が起きやすいといわれます。気をつけたいものですね。
さて今回、魚座の満月ですから、愛に満ちてとても優しい感じがします。
昨日蟹座の火星と120度を形成した月が、日曜日の未明には天王星と0度を形成してお昼前に牡羊座に入ります。
新しい企画がまとまったり、かねてから気になっていた人との間に熱い思いが芽生えたり、愛に満ちて、しかも勢いのある満月前後の様相です。
どうかこのお月様の勢いが、みなさんの願いをかなえるお手伝いをしてくれますように。

* 仏様を拝む…干支の守り本尊の巻
さて、願い事をかなえるために、天然石をお求めになる方も多いと思います。
天然石を扱うお店にいくと、水晶の8mmや10mmのビーズに龍や梵字の彫ってあるのを見かけます。
これらの石をブレスレットや携帯ストラップのワンポイントにお使いの方もいらっしゃると思います。とてもかっこいいですよね。でもそれだけではなく、持ち主を強く保護してくれそうでとても素敵ですね。
龍や鳳凰などはどなたでもお好きなのをお持ちになることができますし、梵字も、その形の気に入ったもの、またはお好きな仏様がいらっしゃればその仏様の種子(「しゅじ」種字とも書きます)である梵字をお選びになることができます。
種子というのは、仏様を象徴する一音節の真言マントラ)で、簡単に言うと仏様のイニシャルみたいなものですね。
多くは仏様の梵名の頭文字や中の一文字をあてているようです。寺院や経典によっていくつかの種子を持つ仏様もおられるため、書籍や天然石の彫刻でわたくしたちの目に触れる種子はたいていそれらのうちの代表的なもののようです。
ところで、梵字の彫ってある天然石には、たいていそのパッケージに、その字によって表わされる仏様のお名前と、その仏様がどの干支の守り本尊かということが書かれたものが入っています。
ですから、特にお気に入りの仏様が思い当たらないという方の場合、ご自分の干支の守り本尊である仏様の種子をお選びになることができます。
また水晶のビーズの中には、梵字ではなく仏様のお姿そのものが描かれてある場合もあります。
これも同様に、お好きな仏様やご自分の干支の守り本尊を身につけられるといいのではないかと思います。
ご自分の干支の守り本尊に関しては、天然石をお選びになるときにパッケージの中に外から見てわかりやすいように干支が書かれてありますので、お求めになるときに簡単にわかります。
また、お店によっては天然石がケースの中にバラで入っているところもありますが、その場合、ケースの見やすい場所に干支が示されてあります。
では、天然石はいらないけれど、とりあえず自分の守り本尊は知りたいという方のために、次にそれぞれの干支の守り本尊と種子をあげます。
梵字のフォントがないことと、サンスクリットではたぶん携帯では出ないので、ここでは読み方のカタカナ表記にします。
子(ね)
 千手観音菩薩……キリーク
丑・寅(うし・とら)
 虚空蔵菩薩………タラーク
卯(う)
 文殊菩薩…………マン
辰・巳(たつ・み)
 普賢菩薩…………アン
午(うま)
 勢至菩薩…………サク
未・申(ひつじ・さる)
 大日如来…………バン(金剛界
 大日如来…………アーク(胎蔵界
酉(とり)
 不動明王…………カーン
戌・亥(いぬ・い)
 阿弥陀如来………キリーク

最近はこれらの文字を使ったステッカーなども販売されているようで、身近にいろいろ楽しめそうですね。
さて、さらに仏様には、それぞれ対応したマントラがあります。
そうです。ご存知の方も多いと思います。「真言」といって、密教で真理を表わすとされる大切な言葉です。
以下にそれぞれの仏様の真言をあげておきます。
これらのマントラを覚えておかれて、仏様を拝まれるときや、それ以外にも日々の生活の中で折に触れて唱えてみられると、とても楽しいのではないでしょうか。
区切りは、文字ごとに入れています。それぞれの読みが梵字一文字に対応しています。(ここでもフォントの関係上、カタカナ表記のみです。ごめんなさい。)

千手観音菩薩(子)……オン バ ザラ ダ ラマ キリク ソワ カ
虚空蔵菩薩(丑・寅)……オン バ ザラ アラ タンノー オン タラク ソワ カ
文殊菩薩(卯)……オン ア ラ ハ シャ ノゥ
普賢菩薩(辰・巳)……オン サ ンマ ヤ サトバン
勢至菩薩(午)……オン サン ザン ザン サク ソワ カ
大日如来(未・申)……オン バ ザラ ダ ト バン(金剛界
           オン ア ビ ラ ウン ケン(胎蔵界
不動明王(酉)……ナゥ マク サ マ ンダ バ ザラ ダン カン
阿弥陀如来(戌・亥)……オン ア ミリ タ テイ ゼイ カ ラ ウン

この八つの仏様は、日本密教で大切にされている十三の仏様の中から各干支にあてはめられたものだそうです。
この中で、大日如来金剛界曼荼羅胎蔵界曼荼羅(正確には「大悲胎蔵生曼荼羅」)の二つのスタイルをお持ちです。
では大日如来を拝むときには、どんなときにどちらを用いればいいのかということになりますよね。
宗教的にはさまざまな約束もあるかと思いますが、特に宗教的な縛りがない中で仏様とのつながりを楽しまれる場合には、どちらを拝んでもよいのではないかと思います。ただ、種子と真言は対のもののようですので、これらはバラバラに考えないほうが仏様ともスムースに交流できるのではないでしょうか。
これは大日如来や守り本尊に限らず、仏様を拝むということに関して共通していると思います。
決まった宗教をお持ちの方はそちらの考えのもとに拝まれるのが抵抗もないと思いますし、ご本人にとって自然だと思います。しかし、特に決まった宗教を持っていない、またはぜんぜん違う宗教だけれど、仏様のマントラは楽しみたいという方の場合、本などで勉強されるのも楽しいですし、ただ唱えること、ただ拝むことを楽しむというのも素敵だと思います。
わたくしの主張は、どんな形でも「楽しむ」ということを最も大切にしたいということです。

これから季節もよくなってまいります。ハイキングがてら山寺を参拝されるのも、お買い物がてら街中のお寺におまいりになるのもとても楽しいのではないかと思います。
なかなかお休みが取れない方は、お仕事や勉強の合間に大好きな仏様の真言を唱えてみられるのもリラックスにつながるかもしれません。いずれにせよ、肩肘張らずに楽しく仏様との交流を楽しみたいものです。

参考:「梵字手帖」徳山暉純著 木耳社
   「かわいいぶつぞう ふしぎなチカラ」井筒信隆監修 峯村富一著 春秋社