2009年8月満月

* 満月情報
8月6日午前9時56分水瓶座13度43分の満月です。
そして月蝕です。
これまで頑張ってきたこと、願ってきたことがガンガン叶うタイミングですね。
成果がはっきりとした手ごたえとして感じられる場合もありますし、とりあえず目処が立ったという場合もあるでしょう。
どちらにしろ、ここ2~3年頑張ってきたことに関しては、何かはっきりとしたメッセージが与えられることでしょう。

* 「唱える」ということ
さて、願いをかなえようとするときには、その願いを紙に書いたり、口で唱えたり、わたくしたちはしばしば言葉を用いてそれらを引き寄せようとします。
言葉というものはそれそのものに大きな力が宿っているといわれます。いわゆる「言霊」です。
「言葉には霊魂が宿り、その力が大きく働いて、その言葉通りのことが起こる。」という言い方をすると、「そんな非科学的な」という反論を受けそうですが、そういう反論をされる方さえ、「良い言葉を使うと気持ちがよく、悪い言葉で人に接するとあとで反省する。」ということは日々普通に思っていらっしゃるのではないでしょうか。
ましてや、スピリチュアルな事柄にご興味を示される方なら、なおさら言葉の力というものの大きさを実感されるのではないかと思います。
ですから、日々アファメーションを口にし、マントラを使って瞑想し、よりいっそう充実した良い生き方を求めるのではないかと思うのです。

さて、わたくしは時々、瞑想とマントラのクラスを受けています。
そのクラスではインドや日本で用いられているマントラを使って、楽しく瞑想します。
実はわたくしはそこで、般若心経を唱える楽しみを知りました。
わたくしにとって般若心経というのは、祖母が仏壇に向かって唱えていたり、法事のときに本を見ながら唱えたり、子どものときから見聞きしていたお経で、最後に出てくる「ぎゃあて~ぎゃあて~」くらいは空で言える、とても身近なお経だったのです。
とはいうものの、どうも「お経」という抹香臭さから、一歩距離を置いてしまっていました。
考えればもったいない話です。
しかし、クラスに出席するたび毎にこの「お経」を唱えているうち、「唱える」ということそのものが面白くなってきたのです。
般若心経の意味については、クラスを受ける以前に、同じ場所で開かれている「寄り合い」で楽しく学ばせていただきましたが、あまりに意味が深すぎて、何もつかめずじまいでした。
それからも解説本を数冊読みましたが、やはりその深さに驚くだけで、すっきりと自分のものにはできていません。
そのようにして、本を読み、仲間と論じ、日々唱える中で、ひとつだけわかったことがあります。
それは、「般若心経は、唱えることこそが楽しい」ということです。

言葉というものは、文字と音と意味とで構成されます。
般若心経はいくら短いといっても、262文字もありますから、それらの文字を順に間違えずに覚えるのは大変なことです。また、意味を知るというのはもっと大変なことで、多くの研究者が長く研究を続けています。しかし、声に出して唱えるというのは、テキストさえあればいつでもできます。うまくいけば覚えられます。もっとうまくいけば、近所のおじいちゃまおばあちゃまに「信心だ」と褒めていただけます。
と、結局はこのような邪心を捨てきれないわたくしですが、それはさておき(おくのか!)
「唱える」ということの面白さはぜひとも皆様に知っていただきたいなと思うのです。
「ただ唱えて何がおもろいねん」
というご指摘もあろうかと存じます。
実はわたくしもただ唱えるというのが面白いというのは、件の瞑想とマントラのクラスでいろいろなマントラを教えていただいて唱えているうちに認識したことです。
「何でこんなに面白いんやろう」
と考えているときに、ふと赤ちゃんのことに思いが至りました。
赤ちゃんは、唇や舌の使い方を覚えながらさまざまな音を出して楽しんでいます。
こんなふうに口を動かしたらこんなことができるという発見のもと、赤ちゃんは日々いろんな音を覚えて楽しみます。そのようにして言葉を獲得し、この世界で生きる力を身につけ、成長していくのです。

口を動かし声を出す、そのことで新しい世界が得られる喜びが、実はわたくしたち大人にも与えられているのだと思います。
ですから、日々唱えるのは必ずしも般若心経でなくてもいいのです。
マントラやお経(スートラ)、アファメーションは、「唱える」ことで力を発揮します。唱えるわたくしたちに良い影響があるのです。
もちろんここで言う良い影響とは、単なる願望実現ではありません。波動が上がり、心や魂が磨かれていく、つまり霊的な成長の助けになるという意味です。
この「成長」を、意識せずともわかっているからこそ、「唱えること」が面白いのではないでしょうか。
「できるようになる」「知るようになる」「思い出す」というのは、やはり理屈抜きで楽しいものだと思います。
それはきっと、誰もが成長したいという願望をもつからこそだと思うのです。

願望にもいろいろあると思います。
お金もほしいかもしれません。やりがいのある仕事もほしいかもしれません。素敵な恋人や伴侶もいてくれたら素晴らしいでしょう。
これらのことを叶えるために、日々アファメーションを欠かさないという方もいらっしゃると思います。
しかし、それらの願望はすべて「成長」という大きな願望を叶えることのひとつの過程に過ぎないのではないでしょうか。
日々のアファメーションは、これらの身近な願望をかなえていきながら、自分自身が本当の意味でよりよく生き、成長したいという願望につなげてくれるのだと思います。
わたくしたちは子どもの頃から、論理的に考え、意味を大切にする教育を受けてきました。ですからアファメーションを作るときも、つい、その意味にこだわりがちになるのではないかと思います。しかし、意味はしっかり思ったとおりになっても、どうしても納得いかないときがあるかもしれません。
そんなときには意味だけで言葉を選ぶのではなく、「唱えて楽しい」「声に出すのが面白い」という言葉を選んで、その「音」を楽しむアファメーションを作ってみられてはいかがでしょうか。
そうすれば、よりいっそうその効果は上がり、身近な願望だけでなく、魂の成長への願いも、どんどんかなってゆくのではないかと思います。

どうか素敵なアファメーションを作って、唱える楽しみを味わってみてくださいね。
また、般若心経にご興味のある方は、ぜひ唱えて遊んでいただきたいと思います。