2008年11月新月

* 新月情報
11月28日午前1時56分射手座5度49分の新月です。
射手座のキーワードは、楽観主義・旅行・自由・冒険・哲学・宗教・学問などです。
海外留学に関する願い事などには最適ですね。
また、精神世界とのつながりや、精神性を高めることに関する願い事にも調和的な配置です。


* 冥王星と世界の動き
さて、先月の新月でも書きましたように、あすの新月を前にして、今日11月27日午前11時6分に、冥王星山羊座に入りました。
冥王星山羊座に入るとどうなるのか?
答えは「わかりません。」
え?なんで?
そうですよね。不思議ですよね。占い師のくせにわかりませんとはどういうこっちゃとなりますよね。

実はこの冥王星、発見されたのが1930年1月21日です。
発見されてからまだ80年経っていないのですね。
占星術の天文暦で、この当時の冥王星の位置を見ると、蟹座18度あたりにありました。
そこから獅子座→乙女座→天秤座→蠍座→射手座と、発見されてからまだ5つしか星座を通過していないのですね。
それ以前は人々の意識に上らないため、現実の事象と照らし合わせて考えることはできないのです。

さて、この冥王星という星、軌道が大きすぎてひとつの星座を通過するのに12年以上かかるのです。
たとえば、発見された当初の冥王星は蟹座18度付近にいたわけですが、1937年10月8日に一度獅子座に移動してから逆行と順行を繰り返し、完全に獅子座に入るのが1939年6月15日なのです。このとき星座を移動するのに、約2年の月日を要しているわけです。
え?
やっぱり気になりますか?
そうなんです。
第二次世界大戦が始まったころなんですね。

1939年9月1日にドイツがポーランドに侵攻し、同9月3日にイギリスとフランスがドイツに戦線布告して第2次世界大戦が始まってるんですが、それに先立って日本と中国は事実上の戦争状態に入っています。
冥王星の影響というのは、世界規模、国家規模であることが多いのですが、まさしくこのように大きな事柄、特に戦争などに現れます。
実際、ここ数年のさまざまな状況を、昭和10年代に似ていると評しておられる方々もいらっしゃいますよね。
世界規模の経済の悪化、あちらこちらでくすぶる戦争の火種、民族主義
かつて、世界が恐慌の解決手段として古代からの常套である戦争を選んだそのとき、まさに冥王星が蟹座から獅子座に移動しようとしていたのです。

この1年ほどをかけて順行と逆行を繰り返した冥王星は、今すっかり山羊座に入りました。4月にはまた逆行を始めますが、今度は山羊座の中だけで、射手座には戻りません。次に山羊座を出るのは2023年3月から約1年半をかけて2024年11月21日に水瓶座にはいるときです。射手座に戻るのは、黄道を一周したときで、およそ200年後といわれています。

新しい時代が始まりました。
どうか、現在の金融危機が大規模な戦争によって片付けられるようなことがありませんように。
山羊座に移動した冥王星が、わたくしたち人類に、堅実に生きる姿勢をもたらしてくれますように。
そして、世界中の人々が、互いにいたわりあい、守りあう、一つの家族のようになれますように。
新しい時代が、どうか平和でありますように。
心から祈りたいと思います。