2018年7月新月

新月のお話でございますが、まずはこの場をお借りしまして、この度の豪雨災害で被害に遭われた皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたしますとともに、一日も早く、安否不明の方の消息がわかりますようにお祈りもうしあげます。
また、未だ激しい雨が断続的に降る地域、雨が上がっても土砂崩れの危険のある地域など、心配がまだまだ続きますが、どうか皆様引き続き、お気をつけてお過ごしくださいませ。
一日も早く、状況がよくなり、落ち着きを取り戻されますように。


では、新月のお話にまいりたいと思います。
7月13日午前11時49分、巨蟹宮20度41分の新月日蝕です。
ドラゴンヘッド獅子宮にいて、新月ととても近いため、日蝕が起こります。
新月は正午間近、天頂付近で起こりますが、日蝕のほうは日本からは観測できないようです。
観測はできなくとも、日蝕が起こるというだけでスペシャルな新月になりますので、楽しみではあります。
この新月は磨羯宮の冥王星オポジション
つまり、この冥王星は天底付近にいるわけですね。
また、天蝎宮で逆行していた木星が11日未明に順行に転じましたので、春ごろから頓挫していた物事があれば、この新月あたりで動き出す感触が得られそうです。
逆に言えば、「変えたくない」という思いでぐずぐずしていたことがあれば、もうタイムリミットかもしれません。
前述の新月冥王星オポジションはとてもタイトで、MCとICの軸に乗っています。
冥王星がIC近くにいると、とても苦しい状況に出会いそうです。
生き方が大きく変わるような状況です。
けれどこの新月は、その足元の崩れた場所から空を見上げた時に、その遠い空のはるか向こうに、目指すべき新しい目標をみはるかすことができるのです。
怖がることはありません。
何もかもが崩れ去っても、あなたにはやるべきことがあります。
あなたを待っている人がいるのです。
もちろん、打ちひしがれて、疲れ切って、あるいは燃え尽きて、前に進むことはおろか、立ち上がることさえつらいかもしれません。
無理をすることはないと思います。
「いつかわたしは前に進む」
そんな気持ちさえ捨てなければ、いつか自然に体は動きます。
前に進まざるを得ない出来事も起こります。
今回は、そういう運命的な力にサポートされる新月になります。
また、日蝕を引き起こすドラゴンヘッドと真向い、つまりドラゴンテイルに重なるような位置で、宝瓶宮の火星が逆行しています。
サインは違いますが冥王星と同じ4室です。
さらに、3室では、冥王星と同じ磨羯宮にいる土星、件の木星とトラインを作る双魚宮海王星も5室から6室の境目あたりで逆行しています。
ポイントになる冥王星も逆行ですので、なかなかどうして、一筋縄ではいかない状況です。
木星が順行に転じることで物事がスムースに進み始めたという方もいらっしゃるかと思いますが、進めている物事が大きければ大きいほど、今まだ前に進まないということもあろうかと思います。
今は、何から手を付けていいかわからない状態かもしれません。
けれど、ここから始めなくてはならないのです。
可能なら、
「わたしは立ち上がる」
と、思ってみてください。
「前に進む」
と、決心してください。
今は、起き上がれなくても、立ち上がれなくても大丈夫。
いつか立ち上がり、前に進むのだという気持ちさえあれば、時間をかけてじっくりと、あるいは、何かに動かされてとんとん拍子に、あなたは前進することになるのです。
今のスタートは、体を休め、心を休め、はるかな未来に希望を持つことです。
閉じた瞼をそっと開けるだけでも大きなスタートなのです。
そして、そんなあなたを応援する星の配置を見てみましょう。
逆行中の土星は、金牛宮天王星とトライン。
天王星はこのとき、土星以遠の星では唯一順行です。
そして、天王星土星は、処女宮の金星とそれぞれトライン。
地のグランドトラインです。
なんと頼もしいことでしょう。
あなたには、周りの人々の温かいサポートがあります。
人間関係全般において豊かな恵みがありそうです。
静かに心開くことで、控えめで確実なコミュニケーションが得られます。
特にパートナーとの間には、そのようなコミュニケーションを通じて新しい発見があると思います。
恋人とかお連れ合いとの間だけではありませんよ。
いつも仕事でチームを組んでいる同僚や、上司、部下。
角突き合わせているライバルも、この時期はお互いの良さを認め合い、共に大きな力を得ることができるでしょう。
ここで登場する天王星は、先ほどちらりと出てきた海王星セミスクエアです。
さらに海王星獅子宮の水星とインコンジャクトですから、パートナーの関係にしろ、仕事の関係にしろ、ほんわか楽しいとか、面白おかしいという状況にはなかなかならないと思います。
それでも、より豊かで力強い関係が構築されていきます。
今、絶望の淵に立つ方もいらっしゃると思います。
胸張り裂ける状態の方もいらっしゃると思います。
そんな中で、言葉というもののなんと頼りないことかと思ってしまいます。
それでも、「あなたの周りの多くの人が、あなたの力になりたいと思っていますよ」と、お伝えしたいのです。
この新月が、あなたの生きる力を支えてくれますように。
共に支えあう力を与えてくれますように。
そして、希望の新月となりますように。