2011年7月新月

* 新月情報
7月1日17時55分、巨蟹宮9度12分、日蝕を伴った新月です。
この新月(太陽と月の合)は、天秤宮にある土星ときれいなスクエア(90度)を作っています。巨蟹宮天秤宮ともに活動宮と呼ばれるグループに属します。同じ活動宮の白羊宮には天王星、磨羯宮には冥王星がいて、この二つの星もわりにかっちりしたスクエアになっています。天王星が白羊宮の4度で土星天秤宮の10度ですから、オープ(許容範囲)をどの程度とるかということによっても多少とり方は変わると思いますが、サインの位置関係から見ると、これらの星はグランドクロスを作っていると見てよさそうです。
グランドクロスといえば、かなりな力を持つ星の配置ですから、何かとても強く運命付けられた新しい変革というものを感じさせるような形で現れるのではないかと思います。
またこの日、磨羯宮の冥王星金牛宮木星がトライン(120度)を作っていますね。さらにその木星と白羊宮の天王星はタイトな30度。その天王星は少しゆるいながら双魚宮海王星と30度、つまり海王星木星は60度で、海王星冥王星も60度。畳み掛けるように、という感じがします。30度、60度ごとに星が並んで、ぐっとしまって、優しく強い力を感じさせます。
あなたが本当に、愛に満ちて、うつくしい存在だと気づかせてくれるような、そんな力が働く星の配置です。
そんなわけで、この新月は全体として派手な日になりそうですが、この日だけとか、この日前後2~3日とか、そんな可愛いもんじゃなさそうです。
ここで起こる事柄はとても古く深い意識に起因し、これから積み上げる新しい世界に影響を及ぼすでしょう。
もし、ここらへんで何か大きな転機が訪れたら、それはかなりあなたの人生を大きく動かす何かになるというわけです。
その転機が具体的には何かはわかりませんが、それでもその性質は、あなたの根本的なあり方、あなたの魂の喜ぶものに通じるものではないかと思います。
それは、天王星新月土星冥王星グランドクロス木星冥王星のトライン、金星とドラゴンヘッドオポジション(180度、つまりドラゴンテイルと合)、そういういろんな星の様子を見て感じることです。
 
ただいつも思うのですが、これを読んでくださっているあなたの目に曇りがあった場合には、そういう星の力はなかなかうまく働いてはくれません。
いえ、星の力がせっかく働いているのに、それに気づかず、違う方ばかり見てしまうということになるのです。
毎日、本当にいろんなことがあると思いますが、どうか一度すっかりリセットして、今回の新月を迎えてみませんか?
星はいつもあなたに力を貸してくれています。
 
* 魂の喜ぶこと
先ほどの新月情報でも書きましたが、今回の新月日蝕やらグランドクロスやら、やたらにぎやかな星回りになっております。
実際、ここで何か大きなことをはじめる人もいるでしょうし、人生の一大転機を迎える人もいるかもしれません。
権力と努力の結果の成功を象徴するサインである磨羯宮には、破壊と再生をつかさどる冥王星
全ての始まり、新しい世界の開拓を象徴する白羊宮には、変革と独創をつかさどる天王星
この二つの星が90度というとてもビビッドな角度をとるのです。
この二つの星は動きが遅く、この角度はしばらく続きますので、この新月あたりでは、まだ何も見えないかもしれません。
しかし、昨年の夏、垣間見えたあの素晴らしい瞬間が、今度こそ本当に自分のものになると考えてはいかがでしょう。
昨年の夏と同じように、天王星と180度の位置には天秤宮土星がいます。天秤宮は美と正義を象徴します。土星は時間と忍耐をつかさどる星です。
そしてその土星と90度を作るのは、母性と家庭を象徴する巨蟹宮月と太陽です。
月は感情、太陽は自己形成、アイデンティティをつかさどります。
あなたがこれまで頑張ってきたことは何でしょうか。
それが本当にあなたの魂にとって喜ばしいことなら、この新月で必ずや何かが見えてきます。答えが出るといっても過言ではないかもしれません。
しかし、もしあなたが本来進むべきでない道を一所懸命進んでいたとしたら、これまで積み上げたものはきれいさっぱり片付けられ、本来進むべき何かが提示されるでしょう。そしてまた、ここから新しい努力が始まります。
「それは一体何ですか?」
「私のこれまでの道は正しかったのですか?」
それはわたくしに訊かないでください。
なぜなら、それはあなたの魂だけが知っているのです。
「どうすればそれを知ることができますか?」
「魂にとって喜ばしいことはどうしたらわかるのですか?」
これならわたくしにも答えられそうです。
「執着でも、エゴでもなく、答えを求めることもせず、ただひたすら努力することができること」
それが魂にとって喜ばしいことです。
 
判断はとても難しいと思います。
執着とは何か、エゴとは何か、それは、渦中にある人には見えないものなのです。
さらに、努力の結果によって得られる何かをわたくしたちは期待します。
仕事に対する報酬、奉仕に対する感謝、そういったものです。
しかし、魂の本当に喜ぶ作業というのは、そういったものは求めません。
逆を言えば、何のレスポンスもなくても、何の報酬もなくても、ただひたすら目の前の仕事に熱中し、努力することができるようになれば、やってることそのものが何であっても魂の喜ぶことになるのです。
 
夢があって、正規の職に就かずにアルバイトをしながら勉強を続けている若い人がたくさんいます。
その人たちは、自分のやりたい仕事を自分の天職だと思っていることだと思います。
それ以外には自分のすべき仕事はないと思っているのだと思います。
もちろんそれでもいいのです。(本当はそれが天職でないかもしれないのですが。)
口を糊するのは単なる仕事で、天職では報酬も人からの賞賛も何も求めない。そういう気持でいれば、いつかは世に出ることもあると思います。
肝心なのは、一切の欲を捨てて自分の努力すべきことに臨むことです。
天職というのは、単に好きなことを職業にすればよいというわけではありませんし、その職業に就くことで大金を稼げるとか、多くの人に賞賛されるということでもありません。
毎日会社でPCや帳簿とにらめっこしながら、あるいは重い段ボール箱を運びながら、そういう目立たない地味な作業であっても、仕事をしていればそこに没頭することができ、つらいことも忘れるという人も多いと思います。そのとき、その仕事はあなたにとって天職となります。
一切のことを忘れて、ただ自分の目の前の仕事だけを見つめることができる人だけが、天職を得ることができるのです。
それは、人間関係、特に恋愛や結婚についても同じです。
恋愛や結婚の相手に条件をつけている間は、ツインソウルとかソウルメイトとかいう相手にはめぐり合えません。
どんな人にも誰にでも誠意を持って優しく接することができ、さらに相手には何の見返りも求めないという接し方ができる人は、必ず自分にとっての魂の恋人にめぐり合えます。
幸せな恋がしたいとか、よい結婚がしたいとか、尊敬しあえる人と出会いたいとか、そんなことを考えるのはやめにして、今すぐ目の前にいる全ての人に、誠実に接するようにしてみませんか?
そして、どんなに誠実に優しくしても、相手からのレスポンスを一切求めないようにしてみましょう。誠実に接することそのものに喜びを感じるのです。
にっこりと挨拶しても挨拶を返してくれない人もいます。
でもいいのです。朝の爽やかな空気の中で「おはよう」と声をかける喜びは、「おはよう」と言うことで達成されるのです。そして、言い終わったら全てが完了です。相手からの挨拶は想定外です。
想定外というのは、相手からの挨拶をないものと思うのではありません。自分の幸せの枠内にあるべきことにしないというだけです。
あってもなくても自分の想定にはそれは入れないということです。
誠意を持って接する。つまり、自分から相手に愛を送るだけでいいのです。
そこでもし何かが返ってきたら、そのときは誠実に、しっかり受け止めましょう。
そのやり取りの連続が、わたくしたちの人間関係です。
場合によっては一方通行かもしれませんが、愛を送ることそのものに喜びを感じれば、愛を受け取るのはたまたま送られてきたときだけでじゅうぶんだと気づくでしょう。
そして、実は受け取る行為そのものも愛を送ることに他ならないということにも、やがて気づくと思います。
そういう在りかたでいるとき、心は開かれ、生涯をともにすべきパートナーともめぐりあえるのです。
 
この新月には、新しい自分自身の在りかたを見つけるという考えもいいかもしれません。自分自身の変革、自分自身の開拓は、わたくしたち自身に課せられた最も重要な魂の仕事だからです。
より新しく、より素晴らしいあなたに、今日もまた出会えますように。