2010年7月満月

* 満月情報
7月26日午前10時38分、水瓶座2度60分の満月です。
実に強烈な星回りの満月ですね。
天秤座の土星牡羊座天王星が真向かいです。木星牡羊座天王星のとなりにあります。さらに火星が乙女座の最後のほうで、今しも天秤座の土星に重なろうかというところです。
これら4つの星が2つずつ組になって向い合わせの状態になっているというわけです。
この形が今よりもっとタイトな感じになるのは火星が天秤座に入る7月30日から一週間ぐらいの間でしょうか。この間、冥王星山羊座にいて、牡羊座木星とタイトなスクエアを組んでいます。つまり、木星と重なる天王星や、木星天王星と向い合わせの土星と火星ともそれぞれ90度のスクエアを組むことになります。Tスクエアといわれている形ですが、この舞台になっている星座が牡羊座、天秤座、山羊座になっています。これらの星は天秤座の向かいの蟹座も含めてカーディナルといわれるグループです。したがってこの形はカーディナルクライマックスと呼ばれていて、今年もっとも注目される星の形です。カーディナルというのは日本語では活動宮という呼び方をされていて、活動的で決断力のある性質を持った星座のグループです。
さらに7月31日に月が蟹座に入ると、このカーディナルのグループ全部に一~二個の星が入ります。
大変に機動力のある、活発な星の形です。
何が起こるかはわかりませんが、派手であることに間違いはありません。
さて、このような星回りの中、今回の満月は水瓶座です。
水瓶座は変革の星座です。束縛を嫌い、秩序を壊し、常に現状を新しく組み替えていくエネルギーに満ちています。
この水瓶座の主星は天王星で、今まさしく牡羊座の0度でカーディナルクライマックスを形作っている星のひとつです。
今こそ、何かを変えるときです。あるいは、既に変わりつつあるご自分の状況を、驚きをもって眺めているという方もいらっしゃるかもしれません。
どうかこの変化を、喜びを持って受け入れてください。
きっと素晴らしい未来が開けてきます。
 
* 星座の分類
ここ数日、目の回るような忙しさで、いったい何が起こっているのか、わたくし自身にもよくわからない気分になっていました。
とはいえ、日々の業務がそれほど大きく変わっているわけでもなく、仕事の量が倍増したというほどでもありません。
にもかかわらず気分が落ち着かず、2~3日前から、かなりわたくしの頭はこんがらがってきて、昨日も自転車をこぎながらふと、自分が怒りに似た感情の渦中にいると感じました。
あまりに忙しいとき、人間は苛々してしまうことがあります。
占星術の知識が少しあれば、「満月が近いからかな」とか、「さすがはカーディナルクライマックスだな」なんて思うことで、「大丈夫、必ず落ち着くところに落ち着く」と、考えることができます。
実際、満月には感情の揺れが大きくなり、いわゆる「テンションが上がる」という状態になりやすいものです。状況が許せば、少し落ち着くためにアロマの香りを利用したり、瞑想や呼吸法でリラックスしたいものです。場合によっては、いっそカラオケやクラブなど、歌ったり踊ったりで発散するというのもいいかもしれませんね。
しかも現在の状況は、満月だけではありません。
カーディナルクライマックスという大変強力な星の形がここ一~二ヶ月、関係する星を変えながら、徐々に展開され、わたくしたちの感情や体に影響を与えています。動きたい、何かをしたい、大きな変化がほしい、そんな衝動にも似た感情がぐるぐると渦巻いて、わたくしたちを動かします。理由のわからない焦燥感にかられたり、妙に苛々が募るというふうに感じていらっしゃる方がおられましたら、それこそ星のせいと考えて気になさらないことが大切です。
しかし実際に変化を必要として、準備万端整えてきた方にとっては、この星回りはスタートの合図かもしれません。
どちらにしろ、気持を落ち着かせて、最善の方向へ向かいたいですね。
 
ところで、このカーディナルとは何なのでしょう。
もうご存知の方も多いと思うのですが、わたくしたちは、星占いで使う黄道十二宮、つまり十二星座を、占星術的な分類の仕方で、二区分、三要素、四素子というふうに分けます。カーディナルはその三要素の一つなのです。
では、皆様ご存知の十二の星座を、これらの分類法で分類してみましょう。
 
〔二区分〕
男性星座→積極的、行動的、指導性:牡羊座・双子座・獅子座・天秤座・射手座・水瓶座
女性星座→消極的、従順、受容性:牡牛座・蟹座・乙女座・蠍座山羊座魚座
 
〔三要素〕
活動宮(カーディナル)→活動的、決断力、自己顕示欲:牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座
固着宮(フィクスト)→沈着、頑固、反抗的:牡牛座・獅子座・蠍座水瓶座
柔軟宮(ミュータブル)→神経質、融通性、受動的:・双子座・乙女座・射手座・魚座
 
〔四素子〕
火→独立心、意志強固、短気:牡羊座・獅子座・射手座
地→現実的、着実、慎重、忍耐力:牡牛座・乙女座・山羊座
風→美意識、社交的、知識欲:双子座・天秤座・水瓶座
水→内省的、感情的:蟹座・蠍座魚座
 
 
占星術を学ぶ上で基礎となる事柄でもあります。参考になさってください。
ところで、ここに書かれている十二の「星座」は、その星座生まれの人のことを指すのではなく、天空を十二の場所に分けたときのそれぞれの場所の名前だと思っておいてください。
西洋占星術で用いている十二の場所の特質なのです。
ですから例えば、男性星座で、活動宮で、火の星座である「牡羊座」は、天空に想定されたその場所に星が入ったとき、その性質の中で星の力が発揮されるというわけです。
ですから、牡羊座生まれの人が全員粗暴なおっさんの性格だというわけではありません。
特にこの二区分でいう「男性」「女性」というのは、人間の性別ではなく、物事の陰陽、プラスマイナスなど、森羅万象を二つに大別したときの一方と他方を表しています。もちろん、それらの性質に優劣はありません。
多くの方がこれらの性質を複合的にお持ちのため、人間というのは複雑で、豊かで、奥深いものなのです。
 
さて、本日何度も話題にしている「カーディナルクライマックス」ですが、これらの分類にしたがって星座を分類したときの三要素の一つである「カーディナル」に星が入ってできる形であるというのはおわかりいただけたかと存じます。
現在はこれらの星座に、天王星冥王星木星土星、火星などが入ることで、一つの強力な形を作っています。
この形は、基本的にはTスクエアといって、厳しい状況、緊張度の高い状況を示します。そういうと、大変怖がる方もいらっしゃるのですが、決して「悪い」と決まったものではありません。
この形を出生ホロスコープにお持ちの方は、いわゆる「立身出世」をされる方が多いのです。しかも、困難な道を自力で切り開き、生涯現役を貫くという方も多いようです。
つまり、このような「厳しい」といわれる形が天空に作り上げられることによって、より大きな成功に向かって進むための重要な関所へ向かう時期が来たということを示すのだとわたくしは思います。
この夏のカーディナルクライマックスをどう乗り切るかによって、来年からの運勢の開け方が変わるといえるでしょう。
ですからこの夏は、多少厳しいことが起こることもあると思いますが、徒に心を乱されることなく、家族を愛し、生活を守り、一所懸命に働く、そんな毎日を喜びを持って送ることができれば、必ず困難はさり、大きな喜びが訪れるとわたくしは思います。