2010年6月新月

* 新月情報
6月12日20時16分、双子座21度24分の新月です。
天王星木星牡羊座に入りました。水星も双子座に入り、火星も去年の10月以来7ヶ月以上にも及ぶ獅子座滞在から抜け出て乙女座へと移動しました。
大変「始まり感」の強い新月です。
また、動きの遅い水瓶座海王星と乙女座土星の作る150度の角度に、動きの速い蟹座の金星が参加して、水瓶座海王星とは150度、乙女座土星とは60度の形を作って、まさにこの日、ヨードを作り上げます。
この日のホロスコープを出してきて最初に目に付いたのが、このヨードでした。
海王星を頂点として、細長くきれいな二等辺三角形が、ホロスコープの円の真ん中にすっくと立っている姿は、なんだかとてもきれいでした。
地に足着けて、うんと背伸びして理想に手を伸ばすイメージです。
さらに、乙女座に移動したばかりの火星が山羊座冥王星と、これまた150度という角度になろうとしています。細やかに状況を分析しながら、ひそかな野心を燃やしているという感じです。
どちらにしろ、「始まり」だからといってすいすい進んでいくというよりは、しっかりと地に足を着けて、厳しい状況をこつこつと乗り越えるという、大変力強い感じがあります。
始まる前はワクワクして心も浮き立つ気分だったのに、始まってみれば意外に落ち着いて、夢や希望を忘れたかのように、手元の仕事を確実にこなすという感じです。
そもそも何かを始めるというのは、意外に派手なものではなく、もっと地味で、現実感あふれるものなのではないかと思うのです。
その後数日で、金星は獅子座に移動します。
ゆっくり確実なスタートをきった後、少しずつ加速して前に進むという感じになります。
そんな中での双子座の新月です。
双子座ですから、情報や連絡など、コミュニケーションの活発化が感じられます。
特に身近な人々との間に、新たな可能性を見出したり、初めて行く場所でこれからとても身近になる人と出会ったり、そんな「交流」の始まりも感じられます。
よりスムースな意思の疎通のために、新月に願いをかけてみるのもいいかもしれません。
 
* Twin Flame
今回の新月は、双子座です。
双子座は、人と繋がるのが大好きです。
情報、コミュニケーション、学習、さまざまなことを通じて、人とのつながりを自分の手元に引き寄せてきます。そんな星座での新月ですから、身近な人々との関係の中に見つける新しい喜びや、今までなかったような新しい出会いの喜びが広がりそうな気がします。
そんな双子座の新月にちなんで、今日は「Twin Flame」について書いてみたいと思います。
Twin Flame」とは「双子の炎」。
全身全霊をかけて求め合う、もっとも深く愛し合う二つの魂です。
実はこの言葉、わたくしが気に入って使っている「Ascended Masters」というオラクルカードの中の一枚です。「双子の炎」とは、ソウルメイトの関係よりももっと近く、より不滅な関係なのだそうです。
このカードを象徴するマスターは、エインガスといって、ケルトの神です。
このエインガスという神が、ある美しい乙女と深い恋に落ちました。この乙女は、エインガスにとって双子の炎というべき永遠の恋人です。
ところが彼女は、銀の鎖で白鳥たちと永遠に繋がれているのでした。
このことを知ったエインガスは、自ら白鳥に変身し、自分の恋した相手と永遠に結ばれたのだそうです。
このことから、エインガスの象徴するこのカード「Twin Flame」は、永遠に結ばれるべき魂の恋人、きわめて縁の深い人との関係を指すものとみなされます。
そして、そういう縁のある人ととは、必然的に出会うようになっているのではないかとわたくしは思います。「赤い糸」などという儚いものではなく、もっと強い「縁」でむすばれた人です。
 
ところで、そんな「縁」のある人とは、どうすれば出会えるのでしょうか。
さらに、出会った人と縁があるのかどうか、どうすればわかるのでしょうか。
縁があると確信しているのに、結ばれないのはなぜでしょうか。あるいは結ばれたのに切れてしまうのはどうしてでしょう。
いろいろな疑問が起こってきますが、こんな疑問を抱いている方の中には、一つ大切なことを、ひょっとしたら見落としていらっしゃる方がいらっしゃるのではないかと思いました。
その大切なこととは、実は「Twin Flame」とは、自分と相手だけの思いで見つかるものではないのかもしれないということです。
 
わたくしたちは結婚するというと、個人と個人の婚姻と考えます。
法律でもそのように書かれているようですし、実際、お互いが結婚したいと思うかどうかが大前提です。
しかし、スピリチュアルな立場から言うと、そればかりではありません。
とはいえ、これは外国の場合はその習慣や文化がよくわからないので、わたくしの属する日本社会に限っての事とお考えください。
日本では、いくら個人同士の結婚でも、「家に入る」という考え方が現在でも残っているのが実情です。
では、「家に入る」とはどういうことでしょうか。
これは、その家のご先祖様をお祀りするようになるということです。
生まれた家を捨てて、よその家のご先祖様をお祀りするというのではありません。
「結婚」し、苗字が変わった段階で、守ってくださる本来のご先祖様の元に帰るのです。
旧姓のご先祖様は、自分が生まれてから本来のご先祖様の元に帰るまで、大切に預かってくださって、無事にもとの家に帰るまで、大切に守ってくださっていたのです。
ですから、結婚して苗字が変われば、新しい苗字の家のご先祖様をまず第一にお祀りします。
そして、生まれてから結婚するまでを大切に守ってくださったご先祖様にも、時々お礼を申しあげにお参りするのが本来のあり方だということです。
これは、わたくしの尊敬する何人もの方々がいろいろ教えてくださったことを総合して、実感していることです。
 
さて、「わたしの夫は次男なんだけど、仏様は義兄夫婦がきちんとお祀りしているからいいのではないか。」
という疑問が出てくるでしょうか。
大丈夫です。ご先祖様は長男の家系だけではなく次男も三男も、同じ苗字の家はみんな守ってくださっています。僭越などと思わずに、遠慮なくお祀りしましょう。
自分自身が、自分のパートナーや子どもたちが、大切にされ、守られているということの感謝をあらわすことですから、いつでも手を合わせて「ありがとうございます」と言えばいいのです。
誰もがご先祖様をお祀りし、自分が今こうして「在る」ことを感謝することは、きっと、とても自然なことだと思います。
その自然な流れの中に、「ご縁」というものが組み込まれているのです。
 
恋愛しているときはよかったのに、結婚したとたんにうまく行かなくなったカップルはたくさんあります。
そういうカップルには、互いにご先祖様とのご縁がなかったのかもしれません。
「恋愛」のご縁は個人同士のご縁で成立します。
しかしそれが「結婚」ということになると、おたがいに、双方の家のご先祖様とのご縁が大切になるということです。
 
前述したように、そもそも結婚して他家に入る人は、既にそのご縁を持っていて、その人の生まれた家というのは、結婚する相手の家から、生まれてから結婚するまでのその人を、一時預かっているわけです。
そしてさらにご先祖様は、そのご縁の人をきちんと呼び寄せてくださるそうです。
ですから、本来出会うべき相手と出会ったら、「この人ですよ」という指令が、ご先祖様から必ず出るはずです。
また、今迷っているお相手が本来のお相手であったら、ご先祖様がそっと背中を押してくださるでしょう。
 
単にご自分の縁だけではなく、ご先祖様にいただいたご縁を意識すると、既に結婚されている方は、今のご自分の家が、もともと自分のいるべき場所だったのだということが実感できると思います。ありがたいことですよね。
また、これからお相手を探される方も、そういう点を少し心の隅に留めておかれると、物事がスムースに進むのではないでしょうか。
そうして結ばれるお相手は、もともと一つの魂だったと考えられるほど深いご縁で結ばれた相手、「Twin Flame」と呼ばれる存在で、ご先祖様公認の、本来のカップルというわけなのです。
 
そう考えると、「今生は一人」とあらかじめ決めている人でない限り、本当に大切な人、深いご縁のある人と、結ばれないはずはないですよね。
婚活中の皆様、いま少し手を合わせて、ご先祖様に「ありがとうございます」とおっしゃってみてはいかがでしょうか。
ご先祖様のお計らいに、明日、いえ、今日にも気づくことができるかもしれませんよ。
 
参考
「アセンデッドマスターオラクルカード」 有限会社ライトワークス発行
ドリーン・バーチュー著 セイマカラガー瑞恵訳