水星逆行のこと

昨日から水星が逆行している。
これ、嫌がる人がいるんだそうだ。
 
筋トレの石井ゆかりさんは、水星逆行のたびに「逆行は悪いことではない」と力説しておられる。
それはもちろん本当なんだけれど、そうして力説しなければならないほど水星逆行を恐れている方が多いということだろう。
 
もし、星占いのことなんか何も知らなければ、水星が逆行したって気づかない。
惑星の位置関係で「そう見える」期間があると言われたら「ふーん。」と思うだけだろう。
しかし、水星という惑星の占星術的な意味と、「逆行」ということの古くからある理解と、その解釈の仕方などについて、中途半端な知識があるときに「恐怖感」を生む。
 
だから、怖いと思ったら調べなければならない。
よく調べると、惑星が逆行している時は、「後戻りして見直す」とか、「再開」、「再会」、「休憩」などの捉え方があって、世の中の物事は、振り返ったり後戻りしたりすることにも意味があるということを教えてくれる。
 
とにかく「怖い」と感じたときは調べることだ。
 
むかし、修学旅行の付き添いである旅館に泊まったときのことだ。
夜中に大人が見回りをする間、子どもたちが眠ってしまうまで、部屋のドアを開けさせていたのだが、ある部屋のドアからふと、その部屋の奥の窓ガラスが見えた。ガラスに人の顔のようなものが浮かんでいる。それも青白く光っている。
そこは確か3階か4階の部屋だったと思う。
ふしぎなことに怖くはなかったが、変だと思ったので、そっと部屋に入った。
子どもたちはよく寝ていたので、異状がなければそっと出てドアを閉めていけばよいのだ。
青白い光の浮かぶ窓ガラスの近くまで来てみると、それは外の街灯か看板の光と、木の葉とでガラスに描かれた光の模様だとわかった。
 
この話、怖いと思って途中で読むのをやめてしまうのは、そのほうが怖いと思う。
怖い話を期待して最後までお読みいただいた方には申し訳ないが、現実はこんなものなのだ。
 
占星術の知識を多少なりとも持っておられる方は、先入観を捨てて、もう少し突っ込んでお調べいただきたいと思う。
そして、今起こっている停滞や不調の原因を星のせいにすることなく、ご自身の過去やこれまでの過程を振り返る形で冷静に探っていただくと、水星逆行の素晴らしい恩恵が受けられるのではないかと思う。
 
つまり、水星逆行というのは素晴らしいチャンスなのだ。
 
占星術の知識なんかなくても、振り返って足元固めをするのは当たり前のことだ。
しかし、占星術の知識があれば、そのために最適な時間を知ることができる。それが惑星の逆行の期間だ。
 
冷静になること、落ち着くこと。そしてきちんと確認すること。
 
わたくしも実行しなくては!