占いをしていると その2

占いをしているというと、「みて!」という人がいる。
大体女性である。

「何をみるの?」と聞くと、たいてい、「何にしようかなぁ」だったりする。
別に占いなんかいらない人たちである。
わたくしも意地悪なたちなので、そういう人たちには「高いけどいい?」と言ったりする。
するとたいてい、「あ、お金かかるのね。」って返ってくる。

本当にみてほしい人たちは、いきなり「みて」とは言わない。「今度ゆっくり会える?」だったり、あるときなんとなく「これといってはないけれど、一度みてほしいと思っている。」だったり。

まじめにみようと思うと、時間がかかる。
昔のようにホロスコープを手書きしていたころと違って、必要なデータを入力してクリックするだけで、あっという間にホロスコープが出来上がる。
それでも、出来上がったホロスコープを詳細に検討しながらしゃべっていると、30分くらいはすぐに過ぎてしまう。

以前、まだ占い師としてお金をいただいていなかったころのことである。
フリマで、一回500円でやろうとしたことがある。

そのとき、ある友達が言った。
「わたし、やめとくわ。ただでみてもらえるのに、お金払ってまでいいわ。」

仕事としてはじめてからも、彼女は一度もわたくしの元にはきていない。
一緒に遊んだりはしているが、占いの仕事については彼女に対しては営業はしないことにしている。

彼女は占いの要らない人なのだ。

お金をいただくようになってから、どのような方法にしろ、占いをうまく利用しようという方がわりに多いことに気づいた。

占いは道具である。

ある人はそれを楽しむために使い、ある人は迷ったときのヒントに使い、ある人は一応占って納得した後で結局自分の好きなようにするために使う。

その使い方が人それぞれ違うので、お金を払う価値があるかどうかも人によって違う。

それでいいと思う。