2009年12月満月

* 満月情報
12月2日16時32分、双子座10度15分の満月です。
今日は朝から金星が射手座に入り、うきうき元気な気分でスタートの方も多いのではないでしょうか。
火星も獅子座で元気で、次の新月の直後くらいに射手座の金星とは120度の素敵な角度を形成します。
何かいいことありそうですね。
しかも水瓶座では海王星木星がくっついて、お隣の魚座天王星と仲良く手をつなぐ形になり、夢も希望もサプライズも、ありとあらゆるハッピーな要素を作り上げているかのようです。
ひとつだけ気になるのは射手座の水星、魚座天王星とは90度です。
この角度は2~3日で解消されますが、「コミュニケーション・通信」に要チェックです。
言わなくてもいい一言から混乱が起こったり、伝達したいことが違うふうに伝わったり、せっかく作成した文書を保存しようとして削除したり、なんでもないメモ書きを大切な文書に上書きしてしまったり、そういうことには十分ご注意いただきました上で、この「爆発力」をうまくコミュニケーションの活性化に役立ててはいかがでしょうか。
といいますのも、明日満月が起こる双子座はコミュニケーションの得意な星座です。
日頃いえない「ありがとう」を思い切って口に出すとか、いつも通勤途上で見かける方に「おはようございます」とご挨拶してみるとか。そんなところから新しいコミュニケーションが広がり、素敵な毎日がより楽しく彩られるのではないかと思います。
双子座の満月、天王星と水星の90度、こんなときには、コミュニケーションに関するそんな小さな勇気が出やすい時です。
ぜひ、小さな一歩を踏み出してくださいませ。
ただし、せっかく教えていただいた新しいお友達のアドレスを、登録する前に消去しないように、そういったことには十分お気をつけあそばしますように。

* 言葉、言霊
コミュニケーションの双子座での満月は、今まで言えなかったことを思い切って伝えることができるような気がします。
もちろんその内容は、伝える側も伝えられる側も幸せになれるものにしたいですね。
古来人間は言葉というものを大変重んじてきました。
キリスト教を信仰している方ならご存知のことですが、ヨハネによる福音書の冒頭部分は次のようになっています。
「初めに言(ことば)があった。言は神とともにあった。言は神であった。この言は初めに神と共にあった。すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、ひとつとしてこれによらないものはなかった。」(日本聖書協会発行「新約聖書」より)
これによりますと、言葉は神であり、最も初めに存在したものだということになります。
また、インドの思想には、宇宙の原初に存在した聖音として「オーム」という言葉があります。
宇宙の根本原理を表わす音だということです。
この「オーム」は、ヴェーダの読誦の前後に唱えられたり、祈りの言葉のはじめや合間にも唱えられるもので、とても大切な呪文です。
そういえばキリスト教の祈りの言葉の最後には「アーメン」と唱えますが、それとよく似ていますね。この「アーメン」は、「本当にそうなりますように」という意味だと子どものころに教わった記憶があります。

話があちこちに飛んで申し訳ありません。
言葉とか言霊ということについては、本来なら本一冊書けるくらいいろんなことがあるため、なかなか簡単にはまとまりません。
勢い、あっちこっちへ飛び歩くということになります。
しかし、どこへ話が飛んでも、古来人間が「言葉」「音」というものを大変重要視して、特別なものとして扱ってきたのだということには変わりありません。
そして、「オーム」や「アーメン」に限らず、どのような言葉でも言葉を発するということ自体が真実を生み出すという力をもっているということが、昔から知られていたのだと考えられます。

さて、これらの言葉以外にも、さまざまな宗教や思想でそれぞれ大切にされている言葉があり、それらは「呪文」「言霊」「マントラ」とさまざまに表現されます。そしてこれらは、言葉の意味や働きというよりも「音」そのものに力があるとして、声に出して唱え、音として感じることを大切にされています。
わたくしが実践しているレイキでも、言霊(マントラ)をいくつか用います。
「オーム」や「アーメン」と違って、レイキにおけるこれらの言霊は基本的には一般には公開されません。
流派によっては公開しているところもありますが、わたくしの所属する現代レイキでは非公開の方針です。
知りたいという方は正式に習っていただければよいので、いつでもお問い合わせくださいませ。
しかし、公開していないマントラを求めるよりも、すでに知っている言葉や日々使っていて楽しくなる、この言葉を聞くと元気が出る、そんな言葉をご自分自身の言霊、マントラとして瞑想の折に唱えたり、日々ご自分を力づけるときに用いたりされると手軽で楽しいのではないかと思います。
今朝も朝のヨガのクラスの後で、「『行ってらっしゃい』っていい言葉だよね。」という話題になりました。
気をつけて行ってらっしゃいと、仕事や学校に出かける人を、愛の力で守って送り出す言葉です。
言っても言われてもとても気持ちよく、うれしい言葉、あたたかい愛にあふれた言葉です。
そして、「行ってらっしゃい」と言われたら「行ってきます」と答えます。
「行ってきます」は、「行って、帰ってきます。」のことです。「必ずここに戻ってきます。」という意味を含んでいるのですね。
普段何気なく話している言葉に、少しだけ時間をかけて向き合ってみたら、こんなに素敵な種が隠されていることに気づきます。
しかもわたくしたちは、これらの言葉を毎日必ず、しかも意味を考えることもなく、大切な人に向かって使っています。
まるで、意味はわからないけれどご利益のある「マントラ」のような使い方かもしれません。
こうして考えると、「ありがとう」や「ごめんなさい」などの言葉も普段は語源を考えずに、それでもその言葉の大切さだけを感じて使いますから、同じような感じかもしれません。

難しい呪文や言霊といわれるものは、昔から伝わっていてとても効力のある素晴らしいものです。
わたくしは、これらの言葉に出会う機会があったらぜひ覚えて使いたいと思いますし、実際に祈りや瞑想の時には仏様の真言や般若心経、インドの神様のマントラを唱えています。
しかしそうしながらも、毎日使うささやかな言葉を大切にすることも、忘れないようにしたいと思います。
毎日の言葉はつい単なる伝達方法になりがちですが、それらの言葉の持つ愛の力が、伝える相手の力になるように使えたら、どんなに素晴らしい言葉の使い手になるかと思います。
そしてこのことこそが、言葉を「言霊」として用いることにつながるのではないかと思います。