2009年11月新月

* 新月情報
11月17日午前4時15分蠍座24度34分の新月です。
金星もこのころは蠍座にいて、表面化しない何かが深く進行しそうな気がします。
大変神秘的で心深く動かされそうな、「何か」が始まる気がします。
身も心も捧げ尽す恋であったり、命がけの取引であったり、精神世界の研究への没頭であったり、とにかくあまり口に出して言うことではないけれど、真剣に向き合う「何か」が始まる人もいるようです。
あ、この場合、秘密で始める10円貯金とか、そういうのでもいいんですよ。念のため。
そしてこの前日には水星が射手座に移動します。
そのほかの星の位置を見ても、このころは情報の動きも大きく、思わぬところで思わぬことが発覚したり、その反対に、見えないところで思いもよらないことが発生したりと、意外にめまぐるしい動きになりそうです。

* 瞑想の楽しみ
この新月はとても神秘的な星の位置で、瞑想などをしていると深く入ってゆけそうな気がします。とはいえ、こういうときに夜中に一人で瞑想をするということになると、精神的なバランスを崩したりすることがあるようです。
この機会に瞑想を始めようという方はもちろんのこと、おひとりでの瞑想に慣れないという方は、日中に、心が優しくなるような音楽を低い音量でかけるなどして、「すっきり気持ちよくなる」という感じを得られるようにされるといいかもしれませんね。
もちろん、先生について習っていらっしゃる方は、先生のご指導されることをよく思い出されるのがいいことは言うまでもありません。
さて、瞑想を始めたいけれどどうすればよいのかわからないというかたは、まず、お近くの瞑想のクラスに行かれることをおすすめします。
しかし、時間やその他の条件から、なかなかクラスに通うというのが難しいという方もいらっしゃいますよね。そういった場合は、瞑想のしかたを書いた本を読まれることをおすすめします。
ガイドのCDがついた書籍も多数販売されており、目を閉じて静かに聴いているだけで、瞑想に入れるようになっているようです。
またこういった書籍には、「願いがかなう」とか、「お金持ちになる」とか、いわゆる現世利益的な目的が表題に書かれています。
効能別に出版されていると考えるといいでしょうか。
こういった目的別のやさしい書籍からでも、瞑想の楽しさを知ることは十分可能です。
また瞑想というのは、どんなところからスタートしても、必ずご自分にとって目標となるところへたどり着くようになっています。
もちろん、試験に合格するための勉強とはわけが違いますから、目標へ達することができれば当然さらに上の目標ができるわけで、終わりはありません。
だって、瞑想を通じて仕事がうまくいきお金持ちになったとしても、なったらなったで、お金の心配はいらないから人生そのものを楽しみたいとか、人様のお役に立てる財の使いかたをしたいとか、そういう新たな目標をお持ちになるのではないかと思います。
つまり、瞑想を続けるというのは、より良い人生を送るということに他ならないのです。
では、どのように取り組めば、瞑想をより楽しむことができるのでしょうか。

瞑想を始めるきっかけというのは、人によりさまざまだと思います。
健康のためにヨガ教室に通っていて、そこで瞑想の楽しさを知って習慣にしているという方も多いと思いますし、レイキなどのヒーリングメソッドを習っているという方の中には、その力の向上を目指して習慣的に瞑想をしているという方もいらっしゃると思います。
中には大変な悩み事を抱えておられて、少しでも心を楽にしたいというお考えから始められる方もいらっしゃいますし、悩みというのでもないけれど、日々のストレスを解消したいという方もおられます。
実際、瞑想をすることで、酸素の消費量が減ったり、脈拍がゆっくりになったりというような数値的な観察がされていて、ストレスの解消には大変役立つといわれています。
毎日のストレスや悩みの軽減を目指して瞑想を始められた方は、きちんとおこなうだけで、所期の目的は簡単に果たされると考えられます。
しかし、「ストレスを解消するのだ!」という固い決意で臨まれた場合、その目的意識そのものがストレスになり、瞑想状態に入れない場合もありますし、一週間や二週間で結果を求めて焦ることで、かえってストレスを増加させることにもなります。
また、「オーラを見る」とか、「天使と会話する」とか、一部の「スピリチュアルな」能力を求められる場合も同じで、瞑想を続けるうちにそういった事柄が起こることはありますが、そればかりを目的に固い決意で臨まれても、やはりその固い決意が足かせになることも多いようです。さらに言えば、そういった神秘体験そのものは、瞑想を続けていく上では目的でもなんでもなく、過程のひとつでしかありません。
みなさんは、毎日の仕事や家庭、そのほかの社会活動の中で、ご自分も周りの方も楽しく満足できる生活をしたいと思っておられるのではないでしょうか。
瞑想とは、そういった実生活での幸せのサポートをしてくれるものです。
まずはそのことを心のどこかに置いておかれることが、最も大切なのではないかと思うのです。

さて、実生活の幸せのサポートをしてくれるということを心のどこかに置かれたら、まずは、座ってみることです。
とにかく座って、瞑想をしてみる。それが瞑想を楽しむ一番のポイントです。
瞑想は、何かいいことがあるからするのではなく、瞑想そのものを楽しむためにすると考えておこなうのが一番いいのではないかと思います。
だって、座っているだけですもの。
それで何かすごいことが起こるなんて考えたって変ですよね。
ただ座って心の動きを止めてみる。
それがなぜこんなに楽しいのか、わたくしにはちょっと説明はできません。
脳内麻薬が出るとも言われますが、そのあたりの説明は科学的な研究をなさっている方にお任せします。
とにかく一度、座ってみてください。

まだ一度も瞑想したことがないとおっしゃる方は、次の手順でおこなってみてください。
正座でも蓮華座(胡坐をかいた足をそれぞれ反対の腿の上に乗せる座り方)でも、いすに腰掛けても大丈夫。背骨と骨盤がまっすぐに立ち、肩や首などに余計な力がかからないように座ります。立ったまま、あるいは寝転んでおこなう方法もありますが、最初は座るのが一番簡単ではないかと思います。
手は、ひざの上に手のひらを上に向けて置きます。このとき、人差し指を曲げて親指に付けてもいいですね。
正座のときは、手のひらを上向きにし、左手の上に右手を重ね、両手の親指の先を付ける形にするのもいいと思います。座禅しているお坊さんの手の形ですね。
実は近頃わたくしが好きなのは、合掌です。
静かに手を合わせると、やさしい光が体中を包んでくれるような、とても気持ちのいい感覚になります。
本当に気持ちいいですから、おうちでご自由に瞑想されるときは、ぜひお試しください。

あとは目を閉じて、静かにご自分の呼吸に心を向けてください。
聞こえてくる音も、脳裏に浮かぶ映像も、そこはかと漂うお隣の家のカレーの香りも、みんな自分には無関係な「景色」として流していきます。
最初は5分や10分がとても長く感じられると思います。長いと思えば、3分からスタートしてもいいと思います。
慣れてくると、20分とか30分座っていても気づかなくなることもありますから、キッチンタイマーなどをご用意いただき、時間を決めてお座りになるのも一案だと思います。
あるいは、お好きな音楽をかけて、そのプレイリストが終わると終了するという方法もありますが、音楽がとまっていることに気づかないこともたまにありますから、音楽に気持ちを集中する瞑想以外は、うっかりすることもありそうです。
時間が来て、あるいはご自分で「このくらいかな」と思われて終了されるときは、静かに目を開け、手首を振ったり軽いストレッチをしたりして、精神を体の中に戻してから立ち上がるようにしてください。

瞑想の習慣をお持ちの方にはごく基本的なことばかりでご退屈だったと思いますが、これから瞑想を始めてみようかという方には少しご参考になったかもしれません。
明日、せっかくの新月ですから、少しだけ早起きして、座ってみられるのも楽しいかと思います。
きっと素敵な「始まり」になると思います。