2009年3月満月

* 満月情報
3月11日11時39分、乙女座20度40分の満月です。
この日の星の位置を見ると、月と土星が乙女座に、太陽と天王星魚座にそれぞれいて、強烈なテンションで引っ張り合いをしている感じです。
高い理想を実現するために身近な努力を欠かさないという感じでしょうか。
逆に、夢や幻を追う気持ちを、現実を見る力が抑えるのでしょうか。
そのそばで木星と金星が、またそのそばで水星と冥王星が仲良く手をつないでいます。
お金か、恋か、それらのことにまつわる素敵なことを引き起こせそうな気配とともに、なにか動かしがたい大きな意味を持ったメッセージがもたらされる気配もします。
おまけにここ数日、海王星と火星が水瓶座で引っ付いているという面白さ。
海王星は水の星、火星は火の星、できれば水で火を消すのでなく、火で水を沸かして有効に役立てる方向で行きたいのですが、水蒸気爆発なんていう解釈をする人もいますから、穏やかではないかもしれません。
そんなわけで、この満月の瞬間は、「行きます!」と、何かがぱぁんと起こりそうなんですが、「何が?」と訊かれると、それはご自分で探してくださいということになります。
不親切極まりない占い師ですな。

* 当たる占い、当たらない占い
占いというのは、基本的には当たるものです。
というより、「そのもの」を伝えるものだとわたくしは思っています。
しかし、占いの源から人間の行動に至るまでにさまざまな媒体を通すため、伝言ゲームのような間違いが起こります。この伝言ゲームのような間違いが起こったとき、占いが当たらなくなるのです。
たとえば、人気の占い師さんがいるとしましょう。
どんなに人気のある占い師さんでも、「あの人のは当たらない。」というお客様がいるものです。また、「この前は当たったのに、今回ははずれた。」ということもあるようです。
対面で一人ずつ占ってもこのようなことは起こります。ましてや、雑誌や占いサイトなどの不特定多数の方を対象にする占いであれば、細かなところまで言い当てるのは至難の業ですし、意味がありません。
12星座占いということに限って言えば、人間がきっちり12種類に分かれるわけではありません。もしそのように分かれるのであれば、同じ星座の人はみな同じ動きをして同じ事柄に出会うということになってしまいます。
当たり前のことですが、人間というのは一人ひとり違うものです。星の位置の解釈は、その人によって違うのが普通なのです。

西洋占星術では、一人の人の運命や性格を見るために、12の部屋を用意します。この12の部屋は、1番目から12番目まで、それぞれに表わされる事柄が決まっています。
例を挙げると、3番目の部屋は通信や身近な人間関係を、5番目の部屋は、恋愛や子ども、遊びなどの喜びごとに関することが表わされるというわけです。(全部書くと大変なのでここでは割愛します。)
ですからこの5番目の部屋に愛の星である金星が入ると、恋愛に恵まれると解釈できます。
すると一般的な雑誌の月間占いなどには、「恋愛運は最高潮」などと書かれることになります。
ところがこの5番目の部屋は、上記のように「恋愛」以外にも「子ども」「遊び」を表わす部屋でもあります。
そうすると金星が入るということは、恋愛ではなくレジャーの機会に恵まれるということかもしれません。またひょっとしたら、懐妊のメッセージかもしれません。
また金星は一般に若い女性を表わしますから、女友達とともに楽しい時間を過ごすということになるのかもしれません。
単純に「恋愛運が良くなる」と言い切れないものがあるのです。

実は今、この5番目の部屋に金星がいるのは射手座さんなのですが、射手座のみなさんいかがでしょうか?
「今年上半期は恋愛運がいいと聞いたのに、遊びの誘いが多すぎてそれどころではない。」とか、「どこに行っても女の子ばかり。今月の射手座は恋愛運がいいと聞いたのに、男の子と知り合うチャンスすらないわ。」とか、そんなふうに思っていらした射手座さんは、このあたりで納得されるのではないでしょうか。

実際これらの事柄を雑誌の週間占いや月間占いにすべて書こうとすると、膨大になりすぎます。
編集上不可能なのですね。
したがって、実際に書く内容は読者層を念頭に置いた書き方になります。当然読者層が広ければ広いほど、多くの方に当てはまることを想定しますから、的を絞らない書き方にもなるでしょう。
そう考えると、ひとつの星座に対して書かれた占いの細かな解釈は、実は読み手にゆだねられているのだといっても過言ではありません。
ただし解釈するということになればある程度の知識が必要になります。
ですから、「せっかく占いを見るのなら細かく解釈したい」という方は占星術関係の本を少し読んでみられるのもいいと思います。何冊か読んでみられたら、雑誌の月間占いくらいなら、どの占い師さんがどんな方法で解釈されているかが少しずつわかってきます。
「そこまでしようとは思わない」という方は、「この人の読みは自分に合う」と思う占い師さんを探されて、その方の書いておられる雑誌やサイトを中心にご覧になるのもいいかと思います。
どちらにしろ、せっかく占いを利用されるのですから、「当たらない」と放ってしまうよりも、「当たる」方向に持っていったほうが得なのではないかと思います。
もちろん「こんなの当たってほしくない!」という占いに出会ったときは、違う解釈で「当たってほしい」解釈にもっていくのがいいですし、時間がない時に限っていえば「占いなんて当たらないわよね」と言い切ってしまうのもひとつの方法です。

どちらにしろ、占いに左右されるのはばかばかしいことです。
占いは使うものであって、結果に縛られるものではありません。
あくまでも、生活を楽しく彩るひとつの「ツール」として使いこなしていきたいものです。


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