2010年11月満月

* 満月情報
11月22日、午前2時28分牡牛座29度18分の満月です。
満月ですから、蠍座の太陽と牡牛座の月が180度。今回は、それを魚座天王星が「調停」しています。
180度というのは、テンションがかかって緊張している状態。
そこに別の星が30度と60度という形でやわらげてくれている感じです。まあ、仲人さんが入るという感じでとっていただけると一番近いんじゃないでしょうか。今回はその仲人さんを、天王星がやってくれています。月と60度、太陽と120度という形です。
しかしなんだか天王星の仲人さんってサプライズが過ぎそうで若干ひやひやします。
たとえば、お見合いの席でみんな緊張していて話も弾まないときに、お仲人さんが親父ギャグなんか飛ばすことで、あまりのゆるさにみんななんとなく笑い出しちゃったり力が抜けたり、そんな感じかもしれません。
その天王星と150度の位置にあるのが天秤座の金星。この金星は太陽と30度、月とは150度。あらま、金星と月と天王星でヨードができていますね。ヨードとは60度の角度を作る二つの星に、それぞれ150度の角度を作る一つの星によって作られるYの字の形の星の並びです。この場合、月と天王星が角の先端で、金星が脚です。
これは本来ならば積極的に行動することで運を開く60度の角度に、緊張と葛藤を示す150度という角度が絡むことで、動きのとれない固着した状態にしてしまいます。
月と天王星のちょっとトリッキーな60度は、ほほえましいいたずらのような感じ。しかしそこに金星が150度で絡むことで、やりすぎを押さえるというか、美意識のコントロールが加わる感じです。しかもその金星は水瓶座海王星と120度。派手で人目を引く動きより、言葉にしなくてもわかる人と人との深い心のつながりがクローズアップされそうです。射手座では火星と水星が、山羊座では冥王星ドラゴンヘッドが、それぞれ重なっています。人と人との関係も、表面的なつながりではなく、深い深い絆が見直されるべき時のようです。
今回の満月では、皆さんにとって本当に大切にしなければならない人とのつながりのあり方が明らかにされるのではないかと思います。
 
* 過去世からの絆
先ほど「満月情報」の方で「深い深い絆」と書きました。
わたくしがこのように書くときは、「過去世」というものがある、つまり生きとし生けるものは転生を繰り返すということを前提として書いています。
しかしこれをお読みくださる方の中には転生ということはないというお考えの方もおられるのではないかと思います。
実際、いろいろな書物が出てはいますが、かならずしもわたくし自身が証明可能な方法で体験しているというわけではないので、絶対ありますから信じてくださいということもはばかられます。
そんなわけでここでは「転生」ということがあるものとしてお読みいただければうれしいです。ちょうど、ハリー・ポッターのお話を、「あると仮定して」読み楽しむように、です。
では、生きとし生けるものには魂があって、肉体が死を迎えても魂は転生し、また別の肉体に宿って新しい人生を送るということで、お話を進めたいと思います。
 
今、冥王星ドラゴンヘッドが、ずっと重なった状態になっています。
冥王星というのは、人間が左右することのできないような運命的なことや、死やその世界、暗黒の事柄を象徴します。天文学では「惑星」ではなくなりましたが、占星術では惑星として扱います。
ドラゴンヘッドというのは、天体ではありません。地球から見たときの月の軌道である白道と、太陽の通り道である黄道との交点の一つで、もうひとつ、その反対側にあるのがドラゴンテイルです。どちらも「縁」に関係があるとされますが、わたくしはこの「縁」を、過去世をも含む長く深い絆として考えます。
「袖振り合うも他生の縁」という言葉があります。
他生とは、過去生や未来世。今生に対する言葉です。
道ですれ違って袖が触れ合うだけでも過去や未来の別の人生からのご縁があるのだという意味の言葉です。
そう考えると、街を行くだけで、過去世や未来世にご縁のある人に次々出会えるわけです。
実際出会っているわけなんですが、今生でお近づきになり親しいく交流を持つためには、何か別の鍵が必要なようですね。
さて、この「縁」を表すドラゴンヘッドと人間の左右することのできない運命的なものを表す冥王星が、山羊座という、努力と根性で権力を掴み取る力を持った星座で重なっています。
ここしばらくツイッターでもこの冥王星ドラゴンヘッドについては気になるということを書いてまいりました。
なぜなら、とても素敵な予感がするからです。
今の自分ではどうすることもできないような、古い古い過去世のおこないからずっと、少しずつ少しずつ積み上げてきて今生の縁に至るような、そんな出会いや気づきが多くの人々にあるような、そんな予感がするのです。
それらは何も恋愛や結婚に限ったことではありません。よいご縁というのは、仕事やご近所づきあい、毎日のお買い物など、いろんなところに隠されています。
場合によっては、出会ったことさえも気づかないほど、表面的にはささやかな出会いかもしれません。
しかしそれは過去(過去世)も含めて自分が積み上げてきた行いの結果です。
今はそういった見えないもの、今の自分には変更不可能な過去の行いの影響が表面化する時期のようにわたくしには思えるのです。
ですから、特に10月の中ごろから12月の中ごろまでの間、この二ヶ月間に出会った人や物、湧き起こったインスピレーションなどは、普通の時期ならば見えてこない貴重な自分の潜在意識の一部分なのではないかと、わたくしは思っています。
そもそもわたくしたちの出会いというもの自体がそういった過去生からの影響を強く受けるものだとわたくしは思っています。しかし、それらが明らかに強くメッセージを投げかけてくることは、そうそうないとも思っています。つまり、わたくしたちは自分のおこないを元に次のおこないを決定しているのでありながら、それがどういう行いの結果であるかに気づくということはあまりないということです。
もちろん、「因果応報」という言葉があり、わたくしたちはその言葉を使って自分に起きた事柄を分析します。しかしそれらは自分の日々思い出せる過去にまでしかさかのぼることはなく、かなり短いスパンでの因果応報です。
わたくしがここで言っているのは、もっともっと長く古い魂の歴史の流れの中での因果応報です。
長い間、それぞれの人生でそれぞれの生き方を全うしてきた自分の魂からの贈り物、それが今生きているこの自分です。
今は、その贈り物の由来を知ることができる数少ない時ではないかと思います。
もちろん、必ず知らなければならないというわけではありません。
知らなくても、今このときを一所懸命生きることができたら、贈り物を十分に使いこなすことができるのです。
もし、たまたま知ることになったらなったで、こうして今ここに生を受けて存在することに感謝することになるのだと思います。
ですから今回の満月には、ここ一~二ヶ月のご自分の状況について、静かに振り返る時を持たれるのもいいかもしれませんね。